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TV『――――――ちょっと眠ってろお前』 TV『グァァッ!!』 京太郎「背景に溶け込んでかなり立ったが潮時だ」 京太郎「このままこの立ち位置に居るだけじゃ世界から消されちまうな」 京太郎「て言うか、誰だよ朝っぱらからこんな物騒なチャンネルつけてる奴」ピッ 京太郎「さーて、切り替えてくぞ」 京太郎「どうか神様!今日も一日いいことありますよーに!」 京太郎「とりあえず当面の目標は………今度ある男子個人戦!」 京太郎「そこで活躍して和に認めてもらう!これだ!」 京太郎「と、いうことで弟子にしてください!!」 聡「帰れ」 京太郎「そんなこと言わず、どうかお願いしますよお代官様ー!」 聡「だーっ!ひっつくな鬱陶しい!……ったく、いきなり変な奴が来たと思ったら」 聡「大体お前はどこのどいつだ?突拍子もねーこと言う前にまず名乗るのが礼儀ってモンだろ」 京太郎「俺は清澄高校の須賀京太郎って言います!」 聡「清澄だぁ?あんま聞いたことねー高校だな」 京太郎「まぁ、麻雀部は今年から本格的に活動し始めたばっかりですからね」 聡「ほう?お前さん麻雀部か?」 京太郎「はい!」 京太郎(って言ってもやることは雑用ばっかだけどな!) 聡「なるほどな……んじゃ、こうするか」 京太郎「ん?」 聡「お前、俺の孫娘と一局打ってみろ」 聡「それで勝てたら特例中の特例で弟子にしてやらんこともねぇ」 京太郎「孫娘さん?麻雀打てるんですか?」 聡「ああ。数絵は強いぞ?」 聡「多分ひょっとしたら長野じゃ敵はいねーんじゃねーか?」 京太郎「………」ゴクッ 聡「それでもやるか?」 京太郎「……」 京太郎「お願いします!」 数絵「……」トン 京太郎「えーと……じゃあこれ」トン 数絵「………」 数絵(打ち筋も捨て牌も素人同然……なんでお爺様はこんな人と打たせるの?) 数絵(これじゃあ南場に行く前に片がつきそう……) 京太郎「カン」 数絵(出た。素人特有の意味の無い槓……) 京太郎「……おっ?ラッキー!もういっちょ、カン!」 数絵(加カン!?) 京太郎「きたきたきたーーー!カン!!」 聡(三槓子……!?いや、これは……) 京太郎「うおおおおお!カン!!!カンカンカーン!!」 数絵(う、うそ………まさか) 京太郎「ツモ!!四槓子、四暗刻!……んでドラは………10?」 聡「俺はプロやって長いが、四槓子四暗刻のドラ爆なんぞ初めてみたわ……」 京太郎「はは……ちょっと知り合いが槓好きな奴なんで、真似したらなんかできました」 聡「正直言ってなぁ、お前俺の弟子にならなくても十分強いと思うぞ」 京太郎「あんなの偶然、たまたまですよ!」 聡「偶然にしちゃあ出来過ぎだ………お前なら小鍛治のガキにも勝てるかもな」ハハ 京太郎「小鍛治?……ってそれより、弟子入りの件はどうなったんですか?!」 聡「ん?ああ……」 聡「辛くて後悔しても遅いからな?」 京太郎「覚悟はできています……!」 聡「……よし、その言葉を忘れるなよ?」 京太郎「はい!」 京太郎(そしてその日から俺の想像を絶する特訓が始まった……) 京太郎(10万局打ち終わるまで寝れなかったり牌と心を通わせたり……) 京太郎(それはもう辛い特訓だった) ――――――― ―――――― ――――― 聡「二人とも、この日までよく俺の特訓に耐え忍んだ」 聡「お前たちは俺の誇りだ」 数絵「ありがとうございます、お爺様」 聡「数絵、全国への切符を絶対に掴んで来い」 数絵「はい」 聡「京太郎、お前にいう事は何もねぇ」 聡「いつも通りに楽しんで来い」 京太郎「うっす!」 数絵「京太郎」 京太郎「ん?」 数絵「1回戦敗けとか無様な真似をさらしたら……許さないから」 京太郎「おいおい、誰に言ってんだ?」 京太郎「お前こそ自分の心配しろよ数絵」 数絵「ふふっ……そうね」 アナウンサー『清澄須賀、最後は海底で三人同時に飛ばし決着』 アナウンサー『+450で堂々の長野一位通過です』 京太郎「楽勝楽勝ー!!」 京太郎「これで俺も堂々と清澄の一員として全国に行けますね部長!」 久「………」 優希「………」 咲「………」 まこ「お、おおう……」 和「凄いじゃないですか須賀くん!見直しました!」 京太郎「だろー?」ニヘヘ 優希(おかしいじぇ…あんなに犬が強いわけない) 久(あれホントに須賀くんなの……?別人がすり替わってるんじゃない?) 咲(ど、どうなんでしょう?) 京太郎「あ!そういえば女子の方ってどうなったんですか?!」 久「ん?ああ、それならほら」ピラッ 京太郎「ええと……1位が風越の福路さんで、2位が和………3位が………」 久「安心しなさい。和も咲も全国出場決めたから」 京太郎「……!」 和「どうかしました須賀くん?」 京太郎「あ、いや……何も」 まこ「しっかしウチから3人も全国個人戦に出るモンがいるとはのう」 まこ「しょーがないけぇ、今日はウチで奢っちゃるわ」 ウオオオ ヤッタジェー! ワオ!マコ フトッパラ! 京太郎「………」 まこ「お前さんもくるじゃろ京太郎?」 京太郎「そうですね、いきましょう!!」 久「よーし、それじゃあまこの家にしゅっぱーつ!」 優希「おー!!」 咲「お、おー!」 まこ「小学生か」 京太郎「たらふく食うぞー!」 数絵「ごめんなさい……お爺様の顔に泥を塗ってしまって」 聡「そう気にするこたぁねぇよ。アレはちょっと相手が悪かった」 聡「まだ来年がある、今年で終わりじゃねぇ」 数絵「ですが……」 聡「それによ、まだアイツが残ってんじゃねぇか」 数絵「……」 聡「まだアイツは死んじゃいねぇ、むしろこれからだ」 聡「お前と同じ釜の飯を食った仲間が全国へ行ったんだからよ。もっと胸を張れ」 数絵「……はい!」 ―――――――― ――――― 咲「じゃあ、私たちの会場こっちだから」 和「須賀くんも頑張ってくださいね」 京太郎「おう!また後でな」 和「あっ、ちなみに言い忘れてましたが……」 京太郎「?」 和「男子の優勝者と女子の優勝者はトッププロを二人交えてのエキシビジョンがあるそうですよ」 京太郎「へぇー」 和「その舞台で会えるように、頑張りましょうね」ニコッ 京太郎(女子の優勝者と打てるのか……) 京太郎(男子より女子のがレベル高いって言われてるしなぁ……打ってみたい) 京太郎(っと、まずは目の前の試合に集中集中) 男子R「あンた背中が煤けてるぜ」 男子K「置物の方が、マシだったな」 男子A「きたぜ。ぬるりと………」 京太郎(おい誰だ女子の方がレベル高いとか言ったのは) 京太郎(なんなんだこの卓は……化け物ばっかじゃねぇかよ)カタカタ ――――――――――― 京太郎「はぁ……準優勝かよ」 京太郎「優勝したかったのにな………くっそ」 京太郎(師匠にはなんて言おうかな……全国行く前"優勝なんて楽勝ですよ"とか言った手前負けましたなんて言えねーし) 京太郎「どうしたものか……」ンー ?「……」トントン 京太郎「ん?」 数絵「お疲れ様」 京太郎「かっ……数絵!?どうして東京にいんだよ?」 数絵「どうしてって、京太郎の応援に決まってるでしょ。お爺様も来てる」 京太郎「げっ……じゃあ師匠に全部見られてたってことか……」 数絵「そんな顔しなくても心配いらない」 数絵「お爺様も褒めてたよ。"よくやった"って」 京太郎「そうか?でも優勝できなかったし」 数絵「私なんて県予選敗退だ。それに比べたら全然すごい」 京太郎「でもなぁー……あそこでイーピン切って無かったら優勝できたのかも」ウジウジ 数絵「……来年」 京太郎「へ?」 数絵「来年は一緒に全国に行こう」 数絵「そして二人とも優勝して、エキシビジョンで打つ!」 京太郎「……」 数絵「違う?」 京太郎「……ああ」 京太郎「来年は二人で来よう。そんで南浦プロの弟子二人そろって優勝だ!!」 数絵「うん!」 ―――――――― ――――――― 恒子『今年もこのエキシビジョンの時間がやってきたーーー!!』 恒子『男子の1位と女子の1位!そして指名された南浦プロと我らがすこやんの頂上対決が、今!はじまるっっ!!』 咏『男子は去年よりレベル高そうだねー、女子は知らんけど』 聡「ったく、ようやくここまで来たかよ」 聡「和が弟子ながら遅かったじゃねーか」 数絵「すいませんお爺様。勝手ながらご指名させていただきました」 京太郎「うっす!」 聡「おーおー、いつの間に手なんか繋ぐ間柄になったのやら……」 健夜「若い子はいいですね……私、もうホントに三十に突入しそうなのに彼氏のかの字すら……」 京太郎「小鍛治プロ、本日はよろしくお願いします!」 健夜「あ、うん!よろしくね!」 数絵「お手柔らかにお願いします」ペコリ 健夜「あはは……多分手加減はできないと思うけどね」ボソッ 聡「言っとくけど家で打ったみてーに手加減しねーぞ?本気で打ってこい」 京太郎 数絵「はい!」 聡「ツモ」 京太郎 数絵「!?」 聡「6000オールだ」 恒子『試合終了ーーーーー!!最後は南浦プロの親っ跳で弟子二人を一蹴!』 恒子『そしてどうしたすこやん!アラフォーグランドマスターも年には勝てないのか!?』 健夜「アラサーだよ!?それにスポーツと違って年齢はあんまり関係ないからね!?」 聡「流石は俺の愛弟子………と褒めてやりたいところだが、お前たちもまだまだだな」 数絵「さ、流石はお爺様……完敗です」 京太郎「参りました。あそこで槍槓なんて予想できませんよ」 聡「いやはや残念だったなぁ京太郎。お前が俺を超えれば数絵を任せられると思ったんだが」 数絵「なっ……!」 京太郎「へ?」 聡「まだまだだな。あと5年は早い」 数絵「お、お爺様!」カァァ 聡「はっはっ、そう照れるな照れるな」 聡「それにしてもホントに成長したな二人とも。今から曾孫が楽しみってモンだ」 京太郎「……」 数絵「……」 聡「まーさかとは思うが京太郎、まだ数絵には手を出してないよな?」 京太郎「………」ダラダラ 聡「………」 健夜「曾孫……ね。私は自分の子供の顔さえ見れるか分かんないけど」 カン
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引用元:【絶対的】今年のインハイ解説は須賀・花田・加治木・小走プロに決定【安心感】 50 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX XX XX.XX ID ??? 来たな 51 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX XX XX.XX ID ??? ああ 52 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX XX XX.XX ID ??? でもこれ……大丈夫か? 53 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX XX XX.XX ID ??? ああ、スッガが 54 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX XX XX.XX ID ??? なんかやらかしたっけ? スッガなら真面目だから安心して分かりやすい解説受けられると思うんだが 55 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX XX XX.XX ID ??? あー、あれか 56 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX XX XX.XX ID ??? なんだよマジで 57 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX XX XX.XX ID Awaawaii 詳しくは覚えてないけど…… 前にやった解説で、 選手全員の牌譜を集めて予め調べてきて解説のための予習済み やたら丁寧な解説をアナウンサーにする 選手の手牌の背中しか見てないのに解説して、それが当たってる 能力持ちと自分ならどうやって戦うかを真剣に考え込む いつのまにか打ち手に感情移入して、解説しながら応援しそうになる 泣いてる選手見て、「自分も涙腺に来ました」って離席する 終わったあとに目の使いすぎで冷えピタ使う&憔悴する あんまり詳しくはわからないけど、バカ 58 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX XX XX.XX ID 96chaDoRA やっぱり療養が必要だね! 59 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX XX XX.XX ID Terr3Terr3 やはりぽんこつ 60 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX XX XX.XX ID HOKU10ki 健康管理は人間の基本やなー 61 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX XX XX.XX ID KUGYUUUU 少しは力を抜くことを覚えろ 62 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX XX XX.XX ID magicSSSS 練習や習練の一環にしてるんだろうな 63 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX XX XX.XX ID PeachMMM そりゃあ、魔物にも勝てるわけっす 64 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX XX XX.XX ID 42noMount 体、大丈夫かな 65 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX XX XX.XX ID ChaliceH1 馬鹿で、意地っ張りなんだよねー 66 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX XX XX.XX ID TAKEMEEE 執事に看病してもらうから大丈夫 67 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX XX XX.XX ID MIHspring 京執は正義 68 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX XX XX.XX ID LegenDA30 なにやってんの、須賀プ 81 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX XX XX.XX ID ShingekiBIG 凄いよー、牌が透けて見えるなんて 82 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX XX XX.XX ID KO1SAIKYo9 ガン牌しとるんですか 83 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX XX XX.XX ID ultraQhna ガン牌やないですね 点数状況と捨て牌から手役を予想して×4 微妙な表情の変化から配牌の状況やドラ位置を察知×4 切り出し位置からの手牌類推とツモの勢いや目線移動で察知×4 牌のカウンティング&相手の傾向から、手を予想 ……だそうです 84 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX XX XX.XX ID SMSMHIMEko よっぽどオカルトやけん 85 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX XX XX.XX ID Guito893 集中力や糖分の関係から、毎局できる訳ではないけどな 86 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX XX XX.XX ID cockToo3 黒糖を食べよう 87 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX XX XX.XX ID catchamber オカ持ちが感覚でやってるのを、全部理論でやってるってとこかねぃ 88 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX XX XX.XX ID LeangleM1 人為変態(オカルトへ)ってところか 89 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX XX XX.XX ID NGLwaKiwi ニンジャスレイヤーとイッショ! 90 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX XX XX.XX ID ramenMGDV そう思うとハマリ役でシタね 91 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX XX XX.XX ID SAeKOshi アナログ技術の最高峰だね 92 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX XX XX.XX ID ultraQhna なお、ガン牌については 「できるとは思えないし、やろうとも思わない」 「仮に出来たとしても、それはプロじゃない。プロには相応しくない」 「そんなモノに頼ったら最後、眼を潰して引退する」 だ、そうです 93 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX XX XX.XX ID MegeBara3 壮絶やな…… 94 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX XX XX.XX ID Awaawaii なに格好つけてんの 眼を潰すくらいなら、勿体ないから貰ってやる 95 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX XX XX.XX ID Terr3Terr3 雀キチだから仕方ない 96 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX XX XX.XX ID sukoyA50 ところで休憩中にやってるマジックも中々だよね 97 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX XX XX.XX ID kituiA50 あの指捌きはエロい 98 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX XX XX.XX ID ANGELAKO んにぇえっ 99 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX XX XX.XX ID Daruidaly マッサージうまいから仕方ない 103 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX XX XX.XX ID TOMOkiii 鍛えたテクニックで相手を丸裸にする エロい(確信) 104 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX XX XX.XX ID SEraEgchi そ、そういう話はやめーや 105 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX XX XX.XX ID ANGELAKO ふきゅ 106 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX XX XX.XX ID Awaawaii あわわわわわわわわわ……あう 107 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX XX XX.XX ID HOKU10ki このむっつりスケベどもが(侮蔑) 108 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX XX XX.XX ID YOU908HTT 裸とかあったかくない 109 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX XX XX.XX ID 96chaDoRA その眼力をスリーサイズ当てに活かしたらどうかな! 110 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX XX XX.XX ID TOMOkiii くぁせfjこ 111 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX XX XX.XX ID magicSSSS その組み合わせで狙い射ってるな 大した奴だ 112 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX XX XX.XX ID PeachMMM しかもエコーロケーション使ったり、天井走ったりするっすからね 113 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX XX XX.XX ID BurnKoke4 正直、人間じゃないと思… 114 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX XX XX.XX ID NGLwaKiwi リアルニンジャ! 115 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX XX XX.XX ID Guito893 なにやってんだアイツ 116 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX XX XX.XX ID ChaliceH1 須賀プロだから仕方ない 117 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX XX XX.XX ID ShingekiBIG 凄いよー!生で見たかったよー! 118 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX XX XX.XX ID NOyoNOyo3 そこまでやっても13位って、プロ怖いのよー 119 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX XX XX.XX ID MOKOTANN プロやめてタレントやろう 120 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX XX XX.XX ID WAhakoromo 車が事故ってなきゃ、見れたんだがなー ◇ ◆ ◇ 京太郎「あー」 京太郎「あっちーなー」 京太郎「地球温暖化は環境団体の陰謀で実は起きてねーっていうけどさ……」 京太郎「やっぱ絶対、暑くなってるって」 京太郎「小学生の頃、大体夏場でも32℃とかだったぜ」 京太郎「……いや、多分」 愚痴って見ても、暑くなるだけだ。 パッケージに印刷された白い歯を覗かせる毬栗頭の少年は、なにも答えてくれない。 やっぱり梨味は美味い。 京太郎「あー」 京太郎「海とか行きてーなー」 京太郎「番組の企画でそうなんねーかなー」 京太郎「ひと夏の恋とかしてーなー」 ちょっと、ウィンドウに顔を向けてみる。 結構、イケてると思う。イケてるメンズだ。 生足魅惑のマーメイドと、恋ができるんじゃないだろうか。 たわわに実った果実の収穫とかできるんじゃないだろうか。 ハーベストサマータイムである。 サマータイム、結局根付かなかったなぁ……なんて。 やえ「なにやってんの、あんた」 京太郎「……痛いっす」 やえ「阿呆面晒してるから悪い」 京太郎「小走プロの攻撃、丁度よく鳩尾に入るんだから勘弁して下さいよ」 やえ「……私が、小さいっていいたいの?」 京太郎「身長は気にしないでいいんじゃないっすか? ……身長は」 やえ「ふんッ!」 京太郎「痛てえッ!」 やえ「……まったく」 京太郎「ぼーりょく反対っすよー」 やえ「なら、セクハラで訴えてやるけど?」 京太郎「ごめんなさい本当に勘弁してください許して下さいやめてくださいなんでもしますから」 やえ「いや、冗談だから」 やえ「まったく……いたずらっ子か、お前は」 京太郎「男はいつでも少年の――」 やえ「喋ってないで、いいから歩く」 京太郎「……はい」 やえ「……ね、ところでさ」 京太郎「喋っていいんですか?」 やえ「ぶっ飛ばすわよ」 京太郎「許して下さい。ファイナルベントだけは勘弁してください」 やえ「そんなに殴られたいのか!」 京太郎「ドMなんで」 やえ「私はSじゃないからな!」 京太郎「服のサイズはSっすけどね」 やえ「ふんッ!」 京太郎「痛てえっ! 普通に痛てえっ!」 やえ「ドMっつったなら喜びなさいよ!」 京太郎「……やだ、やえさんの口からそんな性的な言葉が飛び出すなんて」 やえ「そこまでブッ飛ばされたいのか、あんたは!」 京太郎「……まあ」 京太郎「冗談はこの辺にして……と」 やえ「付き合わされるこっちの身にもなりなさいよ」 京太郎「だって、やえさんぐらいしか……面白い反応してくれないから」 やえ「……本当に、ブッ飛ばすわよ」 京太郎「ごめんなさい」 やえ「……まったく」 やえ「分かっちゃいたけど、本当に甘えかたが下手ね」 京太郎「あー……すみません」 やえ「馴れたし、気にしないからいいけどさ」 京太郎「じゃあ……」 やえ「だからって続けていいだなんて、一言も言ってないかんな!」 やえ「……ったく」 やえ「あんたのおかげで、随分声強くなったわよ……本当に」 京太郎「じゃあ、お礼とか――」 やえ「調・子・に・乗・る・な」 京太郎「……はい」 やえ「分かったなら、いい」 やえ「私はあんま気にしないからいいけどさ……」 やえ「他の相手にやったら、しつこすぎて本当に不快に思われるわよ?」 京太郎「……いや」 京太郎「俺がこんなことするの、やえさんぐらいっすよ?」 やえ「……」 やえ「……なるほど。ほうほう。なるほどね」 やえ「つまり……」 やえ「相手見て、やってる……私は弄りやすい人間ってか」 やえ「ほー」 京太郎「……あれ?」 京太郎「ここは、『やだ……私だけ……?』って」 京太郎「頬っぺた赤らめる場面じゃないっスかね……?」 やえ「ふんッ!」 京太郎「い、痛い! リアルに痛いっすよ!」 京太郎「……で」 やえ「見えてきたわね」 京太郎「今日は、一応の顔合わせっすよね」 やえ「お互いに資料の引き継ぎとかした方が、捗るからね」 京太郎「そこら辺のことに気が付くなんて、流石小走プロっすよ」 やえ「どっちかというとぽんこつ特化の、あんたとは違うっての」 京太郎「本当、頭上がらねーっすよ」 京太郎「流石は仮面ライダー王者! ニワカは相手になんねーっすね!」 やえ「ファイナルベント(物理)!」 京太郎「ぐえっ」 京太郎「……はぁ」 やえ「溜め息吐きたいのは、こっちよ」 京太郎「すみません。マジで」 京太郎「俺、やえさんを前にすると自分の気持ちを抑えられなくなっちゃって……」 やえ「そういうことは、ベッドの中で言いなさいな」 やえ「私以外に」 京太郎「あれ、やえさんとフラグ立ってないんすか?」 やえ「……今までのやり取りでどうしてそう思えた」 京太郎「んで俺……今日、その足で対局っす」 やえ「誰と?」 京太郎「荒川プロ、宮永プロ、辻垣内プロっす」 やえ「……あー」 やえ「祈るくらいはしといてやるわ」 京太郎「それだけで、有難いっす」 京太郎「幸運の女神が居なくても、俺にはやえさんがついてますからね」 やえ「ふーん」 やえ「あんまり格好つけると、後が悲惨よ?」 やえ「面子が面子だし」 京太郎「ぐっ……それを言われると」 やえ「……ま」 やえ「なにも出来ずにむざむざやられるなんて、思っちゃないわよ?」 京太郎「どうしてっすか?」 やえ「そりゃあ……」 やえ「相棒のあんたのことは――私が一番分かってるからね」 やえ「こういうとこで信じてやらないで、どうすんのさ」 やえ「運の女神が居なくても、相棒の私がついてるって言ったでしょ」 やえ「そうでしょ、須賀プロ?」 京太郎「――」 やえ「……?」 やえ「どうしたのさ、京太郎」 京太郎「……い、いや」 京太郎「なんつーか……なんでもないっす」 やえ「そう? ……変な奴」 やえ「……それにしても、過密スケジュールね」 京太郎「まあ……売り出し時期っすからね」 やえ「ほどほどにしときなさい、って言いたいけど……」 やえ「大丈夫そうね」 京太郎「なんでっすか?」 やえ「いつもより、いい顔してるから」 やえ「なんか良いことでもあった? 憑き物が落ちたような顔してるけど」 京太郎「あー……まあ」 やえ「ふーん。なら良かったけど……」 京太郎「……」 京太郎「……敵わねーな、本当」 やえ「何か言った?」 京太郎「なんでもねーっす」 京太郎「……小走先輩」 やえ「どしたー?」 京太郎「もしも……もしも、っすけど」 京太郎「俺が……派手に負けちゃったら、なんすけど」 京太郎「そんときは、慰めてくれますか?」 京太郎「飲みとか……そんなんに、付き合って貰いたいっつーか」 京太郎「そんな感じ……なんすけど……」 やえ「却下」 京太郎「うええええええええええええい!?」 京太郎「なんで!? 却下なんで!?」 やえ「私も、暇じゃないのよ」 やえ「あんたほど忙しくないっつっても、プロだし」 やえ「そーいう、無駄な予定を入れる暇はないから」 京太郎「そんな……」 京太郎「無駄、って……」 やえ「無駄でしょうが」 やえ「私の知ってる須賀京太郎が、派手に負ける訳ないっての」 やえ「誰かの期待を背負ってるあんたは、それを無様に裏切ったりはしない」 やえ「そんな起こり得ないことの為に、予定空けたら無駄になるでしょ」 京太郎「――」 京太郎「先輩、結婚して下さい」 やえ「絶対にお断り」 京太郎「即答!?」 京太郎「一考ぐらいはして下さいよ!」 やえ「普段の自分の態度を鑑みてものを言いなさんな」 やえ「そんなんじゃ、女は落ちないっての」 京太郎「……うーっす」 やえ「……ま、まあ」 やえ「相棒としては認めてあげるけどさ! 相棒としてはね!」 京太郎「うぃーっす」 京太郎「……胸と一緒で鉄壁だよなぁ」 やえ「山と海、選ばせてやろうか?」 ◇ ◆ ◇ 京太郎「……で」 京太郎「ドーモ、花田=サン。加治木=サン」 京太郎「オカルトスレイヤーです――」 京太郎「――って、痛てえ!」 やえ「そういうところで、普通に挨拶しろっての!」 やえ「ごめんなさい、うちの馬鹿が……」 ゆみ「い、いや……私は気にしないぞ」 煌「まさか生で聞けるなんて、実にすばらっ!」 やえ「……良かったな、こう言って貰えて」 京太郎「ハハハ、それが分かってたから言ったんスよ」 京太郎「部屋に入ったとき、俺に何か求めてる顔をしていらしたんで……」 京太郎「――って、痛てえ!」 やえ「判ってても挨拶はちゃんとしろってーの!」 やえ「……あと、今の『してやったぜ顔』がムカつく」 京太郎「……横暴だ」 煌「ははは」 煌「随分と、仲がよろしいようで何よりです」 ゆみ「まあ、そうだな」 京太郎「どうも、改めて……」 京太郎「一応は初めましてでしょうか?」 ゆみ「こうしてちゃんと話すのは、初めてだな」 ゆみ「久から話は聞いていたが」 京太郎「どんな感じに、ですかね?」 ゆみ「……さあ」 ゆみ「少なくとも、高校生の頃はここまで愉快じゃなかったらしいというくらいには」 ゆみ「プロに、なるともな」 京太郎「あー」 京太郎「まあ、あの頃の自分でも信じられないっすけどね」 ゆみ「……まあ、そのあたりも含めて」 ゆみ「是非とも会ってみたかった」 京太郎「マジっすか?」 京太郎「いやー、加治木プロみたいな方とならいつでも予定空けちゃ――」 京太郎「――痛てえ!」 やえ「……私じゃないぞ」 京太郎「なんとなくダメージが違うんでわかりますけど……」 京太郎「ってーと……」 ゆみ「うちの、マネージャーだな」 ゆみ「あんまりナンパなキャラクターを演じていると、いつどこで刺されるか判らないぞ?」 京太郎「あー」 京太郎「……控えさせて貰います」 ゆみ「そうしてくれ」 やえ「この後のこともあって、ちょっと緊張してるのは判るけど……」 やえ「普段通りの仕事モードになってなさい」 京太郎「了ー解っす」 京太郎「加治木さんも、東横さんも、花田さんも……失礼しました」 ゆみ「別に、無理に演じなくていい」 ゆみ「ただ、この間の麻雀教室の件も含めて……色々と話を聞かせて貰いたい」 京太郎「俺の話で、よければ」 ゆみ「モモがあれほど熱っぽく語るんだから、期待してるよ」 煌「私の方も、そうですね」 京太郎「花田さんは……優希と和の、高遠原時代の先輩でしたっけ?」 煌「それだけでは、ありませんが」 京太郎「……あーっと」 京太郎「新道寺ってことは、江崎先輩のとこの……」 煌「そちら繋がりにもなりますね」 煌「なんだか、縁がありますねー」 京太郎「いや、本当に……」 京太郎「花田プロの、粘りについてはいつも励まされますよ」 京太郎「この人、諦めないで凄いなー……って」 煌「い、いやいやいやいや」 煌「それを言ったら、須賀プロこそ『すばらっ!』です」 煌「最後まで諦めないで、冷静かつ獰猛果敢な闘牌」 煌「こちらこそ、目標にしてますよ」 京太郎「いやいやいやいやー」 ゆみ「……獰猛果敢?」 やえ「顔が、ってことじゃないの……ないんですかね」 ゆみ「……ああ」 やえ「ところで」 やえ「新道寺、というと……」 京太郎「そうです。この間、俺らがやったあの二人っす」 やえ「あれは……ギリギリだったな」 やえ「本当に、ヒヤヒヤしたよ」 京太郎「そっすか?」 京太郎「俺は、そんなこと全然なかったっすよ」 やえ「……あのな」 やえ「いくら、美人がいるからってそうやって格好つけようと――」 京太郎「――やえさんが、一緒でしたから」 京太郎「俺一人だと、勝負にならなかったとしても……」 京太郎「小走先輩となら、勝てると思ってました」 京太郎「だから、全然心配なんてしてませんでしたよ」 京太郎「いや、そりゃあ俺がミスらないかって……気が気じゃあなかったっすけどね」 やえ「――」 京太郎「小走先輩?」 京太郎「小走、やえさん?」 やえ「……ん、ああ」 やえ「ちょっと、考え事しててなー」 京太郎「俺がデレたんだから、聞いといて下さいよー!」 やえ「うっさい!」 ゆみ「……見せつけてくれるな」 煌「まさに、相棒愛に溢れてますね」 桃子「こっちのこと、忘れてるんじゃないっすか?」 ゆみ「いや……まさか」 煌「流石に、それはないかと……」 煌「――って、幽霊!?」 ゆみ「ああ、いや……紹介してなかったな」 ゆみ「幽霊ではなく、私のマネージャーの……」 桃子「スタンドの東横桃子っす。よろしくお願いしますっす」 煌「あ、これはこれはご丁寧に」 煌「こちらこそ……よろしくお願いしますです、ハイ」 ゆみ「ちょっと消えやすい……人の意識から外れやすい体質なんだ」 ゆみ「こう見えても、少しは傷付いたりもしてる……かもしれないから」 ゆみ「あまり派手に、驚かないでやってくれ」 煌「判りました!」 桃子「なーんて……実は、むしろ楽しんでるっすけどね」 桃子「あそこのイケメンさんには通じないのが残念っすけど」 ゆみ「……そうなのか?」 桃子「あれ? 言い忘れてたっすか?」 桃子「なんでも、反響定位って技術を――」 桃子「――って訳っすよ」 ゆみ「……」 煌「……」 ゆみ「……なあ、花田プロ」 煌「……なんでしょうか」 ゆみ「……その」 ゆみ「あれ、人間なのか?」 煌「……あー」 煌「……どうでしょうか。正直不安です」 ゆみ「次の瞬間、人間大のシャチやシャコや昆虫にはならないよな?」 煌「そう、信じたいものです」 桃子「あー」 桃子「執事さん曰く、常人でも普通に1ヶ月ほどで覚えられるらしいっすよ」 桃子「別に牌が透けるわけじゃない感じで……」 桃子「英語とかペラペラになるより簡単な、ちょっとした技能の一種とか」 ゆみ「……まず普通、それを『麻雀に活かせないか』なんて考えない」 煌「その辺りが、オカルトスレイヤーたる由縁ですね」 ゆみ「やはり、どこか狂ってなきゃ……魔物とは戦えないんだろうか」 煌「少なくとも、ある種の精神的超人ですよね」 桃子「そうっすかねー?」 桃子「見た感じ、普通に凹んだり笑ったりしてるっすよ」 ゆみ「モモが言うなら、そうなんだろう……が」 煌「まあ、今のところは軽い方で」 ゆみ「真面目に馬鹿な青年にしか、見えないな」 桃子「あと、格好つけしいっすね」 京太郎「……さて、では」 京太郎「実はちょっとシャイな小走プロの緊張も解れたところで」 京太郎「インハイ解説について、打ち合わせしたいんですけどどうでしょうか?」 ゆみ「賛成」 やえ「むー……賛成」 煌「反対の理由はありませんね」 桃子「マネージャーっすけど、議論を始めて欲しいっす」 京太郎「うっす」 京太郎「あ、その前に……ちょっとお茶菓子用意しますね?」 ゆみ「私も手伝おう」 桃子「なら、私もっす」 煌「当然、手伝いますとも」 やえ「う……手伝うわよ」 京太郎「いいっす、いいっすよ」 京太郎「人数居てもしょうがないですし……俺一人で、十分足りますから」 京太郎「皆さんは、座ってらして下さい」 ゆみ「しかし、だな……」 ゆみ「悪いと言うか……なんというか」 京太郎「いいんですってば」 京太郎「それに……なんつーか、格好つけさせて下さいよ」 煌「……格好ですか?」 京太郎「ええ、格好っす」 京太郎「先ほどからどうにも騒がしくしちゃって、迷惑かけちゃったんで」 京太郎「ここは一発、俺が淹れたお茶を飲んで……」 京太郎「『美味い』『須賀プロ凄い』とでも、思って貰おうかなって」 煌「あー、それなら」 ゆみ「……それって、格好つけることになるのか?」 桃子「さあ……」 ・ ・ ・ ゆみ「……む、これは」 煌「これも……」 桃子「……なるほど」 京太郎「僭越ながら、皆様のお好みと窺うものを用意させて頂きました」 京太郎「……勿論」 京太郎「雑誌や、或いは番組などで……」 京太郎「皆様が好んでいる、というものを調べさせて頂いたが故に」 京太郎「些か、情報に不手際があるかもしれない点については……ご容赦下さい」 ゆみ「いや……これでいいよ。有り難う」 煌「すばらです!」 京太郎「光悦至極にございます」 ゆみ(なるほどな) ゆみ(情報収集と分析能力を見せ付けた、という形になるな) ゆみ(……正直不安だったが) ゆみ(中々どうして、久の言うように気が利くな) 京太郎「東横様のものは……些か勝手ながら、私の判断で用意させて頂きましたが」 京太郎「いかがでしょうか?」 桃子「……あ、はい」 桃子「いいんじゃないかって……その、あの、思うっす」 桃子(さっきまでの軽い感じと違って、調子狂うっす) やえ「……なあ」 京太郎「お呼びでしょうか?」 やえ「なんでいきなり執事口調?」 京太郎「……はい」 京太郎「折角なんで……たまには、こういう調子もどうですかねーって」 京太郎「あと、番組の関係で最近執事体験したんで……」 京太郎「そんな感じで」 やえ「……なるほどね」 やえ「まあ、似合わないからやめたららどう?」 京太郎「了解っす」 京太郎「それじゃあ、どうしたら執事になれるかについて――」 やえ「じゃなくて、インターハイの解説についての打ち合わせだから」 それから、打ち合わせも盛り上がり……。 データの引き継ぎや、情報の共有について話し合った。 皆が皆、特に能力を持たない人間だからこそ。 牌譜などや画像の研究などに、熱心であった。 タイプが似ているからこそ、意志疎通は容易いものであった。 京太郎「――それじゃあ」 京太郎「俺はここでお暇させて頂きますね?」 ゆみ「これから、試合だったか」 煌「中々、ヤバげな面子ですね」 桃子「死んだら、骨ぐらいは拾ってやるっす」 京太郎「ハハハ」 京太郎「それじゃあ――行ってきます」 ゆみ「応援してるよ」 煌「最後まで、諦めないで下さいね」 桃子「……頑張ってっすよ」 やえ「あー……まあ」 やえ「その、なんていうか……さ」 やえ「私の相棒なんだから、無様晒したら承知しないかんな!」 京太郎「……皆さん」 京太郎「誰か一人ぐらい、行ってらっしゃいって言って下さいよ!」 京太郎「新婚さん妄想に浸れないじゃないっすか!」 やえ「とっとと行け、この馬鹿!」 __ __ __ __ __ __ __ __ __ __ __ __ 【花田煌の好感度が上昇しました!】 【加治木ゆみの好感度が上昇しました!】 【東横桃子の好感度が上昇しました!】 【小走やえの好感度が上昇しました!】
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/3479.html
http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1395056778/ ギーコ ギーコ ギーコ 錆びついた車輪が耳障りな悲鳴を上げる中、俺はあくびまじりに自転車を漕いでいた。 京太郎「……ふわぁーあ、ったく、何で俺が朝っぱらからこんなことしなくちゃいけないんだよ?」コギコギ 咲「えへへ、えっと、ごめんね」 京太郎「そう思うんなら、自転車の荷台から降りてくれよな。お前が重いせいで、車輪が悲鳴あげてるんだけど」コギコギ 咲「お、重くないよ! 大体、京ちゃんがこんなボロボロの自転車を出すから悪いんじゃん」 京太郎「仕方ねえだろ。お前、何の連絡もなしにいきなり訪ねてくるし」 京太郎「大体、こっちはプロ入りが決まってるお前と違って、受験勉強が忙しかったんだぞ」 咲「あ……ごめん」 俺の八つ当たりじみた言葉に、咲は申し訳なさそうに謝る。 京太郎(はぁ、こんなこと言うつもりなかったのに、何やってんだよ、俺のばか) 京太郎「あ、いや、俺の方こそ僻みみたいなこと言って悪かったよ」 咲「ううん、私の方こそ無神経なこと言って、ごめんね。京ちゃんも忙しかったのに……」 咲「……って、思わず謝っちゃってたけど、よくよく考えたら受験勉強と自転車が錆びついてるのって全然関係ないよね!?」 京太郎「ん……そういえばそうだな」 咲「もうっ、罰として駅までちゃんと私を運んでもらうからねっ」ギュッ そう言うなり、幼なじみは俺に抱き付いてくる。 京太郎「おっ、おいっ、咲っ、ばかっ、離れろって」 咲「へっへーん、離れませんよーだ」ギュゥッ 京太郎(ったく、こいつ、どういうつもりだ? こんな無防備に抱き付いてきやがって) 咲「ほらほら、京ちゃん、上り坂だからってペース落ちてきてるよー」 京太郎「あのなー、お前が抱き付いてくるから――」 咲「んー? 私が抱き付いてくるから、何なのかなー?」ギュゥゥ 京太郎「な、何でもねえよっ」 咲「ふふっ、京ちゃんってば、もしかして照れてるのかなー?」 京太郎「んなわけねーだろ。大体、お前のぺったんこな胸なんて押し付けられても嬉しくねえっての」 咲「むぅっ、何さっ、私だってちょっとは膨らんできてるんだからねっ」 京太郎「へぇ、膨らんでるってどこが? 俺には全然わからねえなぁ」 咲「ほんのちょっとだけなんだから仕方ないじゃんっ、京ちゃんのばかっ」ギュゥゥ 拗ねたように口を尖らせながら、ますます抱き付く力を強くする咲。 京太郎「だから、抱き付いてくんなって! わかったよ、ぺったんこなんて言って悪かった。咲の胸は優希よりあるから!」 咲「どうして、そこで優希ちゃんの名前が出るのかなー?」ジロッ 京太郎「いや、それは――」 咲「京ちゃん、もしかして優希ちゃんと……」 京太郎「ばかっ、そんなわけねーだろ!」 咲「……ふふっ、そうだよね。京ちゃんが優希ちゃんとなんて……そんなの、ありえないよね……」ギュゥゥ 京太郎「ははっ、当たり前だろ――って、あの、咲さん、さっきより抱き付く力が強くなってる気がするんですけど?」 というか、角が背中に刺さってるんだが。 咲「えっ!? あっ、うっ、うぅっ、ち、違うのっ、これはっ、そのっ、ほ、ほらっ、もうちょっとで坂道が終わるから、ラストスパートだよっ」アセアセ 京太郎(何がラストスパートなんだか。ったく、こんな朝っぱらから一人で怒ったり焦ったり忙しい奴だなー) そんなことを思いながら、それに付き合ってる自分も大概だなーなんて自転車を漕ぎつつ思う。 静かな街中、俺の自転車の耳障りな車輪の悲鳴だけが響いていた。 京太郎「…………」 咲「どうしたの、京ちゃん?」 京太郎「いや、まだ日も出てない朝っぱらだから仕方ないけど、町が静かすぎてさ」 京太郎(……なんか、こうしてると世界中に二人だけみたいだなって) 咲「ん? 何か言った? 聞こえなかったんだけど」 京太郎「な、何でもねえよ!」 咲「えー、意地悪しないで教えてよ~」 京太郎「絶対教えないっ」 こんなこと教えるくらいなら、死んだ方がマシだっての。 咲「いいじゃん、教えてよ――あっ……」 京太郎「ん、どうしたんだよ? 何かあったの――うわ……すげえな」 それ以外の言葉がなかった。 坂道を上った俺たちを迎えてくれたのは―― 咲「うん、朝焼けってこんなに綺麗なものだったんだね……」 京太郎「ああ、そうだな……」 今まで見たこともないくらい大きくて綺麗な朝焼けだった。 咲「ふふっ、ありがとね、京ちゃん」 京太郎「何でありがとうなんだよ?」 咲「ん、何でだろ? 何となくかな、ふふっ」 京太郎「そっか……変な奴」 咲「私、変かな?」 京太郎「いや、そうでもないかも……」 咲「もうっ、どっちなのさ?」 京太郎「ははっ、どっちなんだろうなー」 咲「さっきから適当なことばっかり言って~私のことからかってるでしょ? 人と話すときはちゃんと顔を見て話すって習わなかったの?」 京太郎「ばかっ、自転車乗ってるのに後ろ向いて運転する奴がどこにいるんだよ?」 咲「むぅ、確かにそうかもしれないけど、少しくらいは私のこと見てくれてもいいじゃん」ムスッ 京太郎「無茶言うなっての……」 京太郎(……ったく、振り向けるわけねーだろ) こっちは今にも泣きそうで、それどころじゃねえんだから。 京太郎「ちゃんと切符買えたかー?」 咲「もうっ、子供扱いしないでってば。いくら私が方向音痴でも切符くらい買えるよっ」 京太郎「ははっ、そりゃそうだよな。これから東京に行くのに、長野で迷ってたら洒落になんねえもんな」 京太郎「今度、俺が東京に行くことがあったら、咲に案内頼むからよろしく頼むぜー」 咲「そんなっ、案内なんて無理だよ~」 京太郎「冗談だって」 咲「もうっ、京ちゃんのいじわるっ」 京太郎「ごめんごめん、悪かったよ。でも、マジで気を付けろよ。お前、ただでさえ危なっかしいんだから」 咲「ふふっ、心配してくれるんだ?」 京太郎「ばっ、そんなんじゃねえよっ。ポンコツな幼なじみが迷子で警察に保護されたりしたら、こっちが恥ずかしいだろ」 咲「わ、私だって少しは成長してるんだよっ」 京太郎「へぇ~、この三年間のインターハイで、お前の迷子で何回、俺が駆り出されたか知っててそれを言えるのか?」 咲「あっ、うぅ、ごめんなさい」 京太郎「……とにかく、お前はすぐに迷子になるくせに、うろちょろするからな」 京太郎「俺がいたときはまだ良かったけど、もう俺はいないんだから、うろちょろすんなよ」 咲「うん、わかってる。向こうには京ちゃん、いないもんね……」シュン 京太郎「あ……い、いや、そういう意味じゃなくて」 だったら、どういう意味かって聞かれたら、俺も困るけど。 京太郎「ほ、ほら、和も東京の大学に合格したし、照さんだって東京でプロやってるんだから」 京太郎「咲の迷子なんて、そこまでたいした問題じゃないかも」 咲「ふふっ、どっちなのさ?」ニヤニヤ 京太郎「えっと、だから、それは……」 俺が答えに困って、しどろもどろになっていると咲がニヤニヤしながら、こちらを見ていた。 京太郎「おい、お前、もしかして俺のことからかってないか?」 咲「えっ、な、何の事かな~」 目を逸らしながら、吹けもしないくせに口笛を吹こうとする咲。 京太郎「ったく、心配して損したぜ。そんだけ図太けりゃ、問題なさそうだな。っと、俺も入場券買うから、そこどいてくれよ」 咲「えっ、ホームまで見送りしてくれるんだ?」 京太郎「まあ、いくらポンコツでも幼なじみだし、それくらいはな」 咲「もうっ、ポンコツじゃないもんっ」 京太郎「どの口が言ってんだよ」 軽口を叩き合いながら、券売機の前に立つ。 入場券のボタンを押しながら、咲に気付かれないように小さくため息を吐いた。 京太郎(咲はこれから東京なのに……俺はただの入場券か) 京太郎(ほんの少し前まで、隣りにいる幼なじみと思ってたのに、なんかもう遠い世界の人間みたいだ) 咲「京ちゃん、どうしたの?」 京太郎「いや、何でもねえよ」 咲「でも――あっ、鞄の紐が……」グィッ 改札口に鞄の紐を引っ掛けた咲が俺を見ていた。 京太郎(おいおい、これからってときに何してんだよ……) 咲「きょ、京ちゃ~ん」グィグィ 今の情けない咲の姿を見て、絶対無敵のインターハイチャンピオン『清澄の嶺上使い』として 君臨していた姿を想像できる人間が、果たしてどれだけいるだろうか? そんなことを思いながら、目を合わせないように頷いて、鞄の紐に手を掛ける。 京太郎(こんな紐なんてすぐ外せるだろうに、咲も何やってんだか……) 咲「……京ちゃん、取れそう?」 京太郎「…………」 京太郎(ほんと、何やってんだろうな……俺) どうしてだろう? こんな紐なんて簡単に外せるはずなのに、なかなか外れてくれない。 京太郎(ああ、そうか。このまま紐が外れずに咲が電車に乗り遅れたら――なんて、そんな……) 咲「……あっ、外れた。ありがとね、京ちゃん」 京太郎「……ほら、そろそろ電車の時間だろ。行こうぜ」 そんなことあるわけないのに、そんな都合のいいことを考えてしまう俺がいた。 ジリリリリリリリリリリ 京太郎「電車、来たみたいだな」 咲「うん、そうだね」 京太郎「…………」 咲「…………」 京太郎「…………」 咲「…………」 京太郎「……見送り、俺だけで良かったのか?」 無言の中、絞り出すように俺はどうでもいい疑問を口にする。 咲「うん、大勢に見送られるのって苦手だし、それにみんながいたら、私、電車に乗る勇気が消えちゃうかもしれなかったから」 京太郎「そっか……」 咲「それじゃ、京ちゃん」 京太郎「……ああ」 咲「行ってきます」グッ 京太郎(行ってきます、か……もしも、もしも、俺がここで引き留めたりしたら、咲はこの一歩を踏み出さずにいてくれるんだろうか?) 京太郎(だとしたら俺は、俺は――) 京太郎「咲っ……」 何万歩よりも距離のある一歩を踏み出そうとする咲に声をかける。 咲「ん? どうしたの?」 振り返る咲に向かって、俺は―― 京太郎「――が、頑張れよ……」 咲「……うん」 幼なじみは笑顔で頷いた。 俺は――結局言えなかった。 京太郎(……駄目だ。俺なんかが咲を引き留めて良いわけがない) 京太郎(咲はもう俺とは違う世界の人間なんだ) 京太郎(きっと遠くない未来、咲は世界を舞台に戦うことになる……そんな凄い奴の未来を俺のわがままなんかで壊せるわけがない) 京太郎「…………」 咲「京ちゃん……」 京太郎「何だよ?」 咲「約束だよ、必ずいつの日かまた会おう」 京太郎「…………」 京太郎(……無理だよ。お前はもう俺とは違う世界の人間なんだ。お前だって、それくらいわかってるだろ!?) 俺は応えられず俯いたまま手を振った。 せめて、この別れを互いに笑顔で迎えられるように。 咲の顔を見たら、俺は泣いてしまうかもしれない。 だから、咲が笑って行けるように。 けれど、 咲は泣いていた。 閉まっていくドアの向こうで、俺の幼なじみは大粒の涙をこぼして泣いていた。 震える声で、声にならない声を上げて、咲は泣いていた。 瞬間、俺の中で何かが弾けた。 京太郎「咲っ、俺はっ、俺は――」 走り出す電車に向かって、喉が張り裂けそうなくらい大声で名前を呼ぶ。 俺の声に気付いた咲が俺の方を見る。 京太郎「俺は、お前のことが――」 走って走って電車を追いかける。 けれど、 京太郎(駄目だ。届かない……) そう思った瞬間、俺はフェンスを乗り越えて、立てかけていた自転車に飛び乗っていた。 京太郎「はぁっ、はぁっ、くそっ、根性出せよ、このボロチャリ!」 さっきまで咲を乗せて上っていた坂を、今度は電車を追いかけて全速力で下っていく。 錆びついた車輪が、これ以上無理だと悲鳴を上げるが、そんなの知ったことか。 京太郎「はぁっ、はぁっ、咲っ、俺はずっとお前のことが――」 線路沿いの下り坂を風よりも早く飛ばしていく。 俺の頭の中にあるのはただ一つ。 京太郎(俺はずっと咲に追い付きたかったんだ) ずっと隣にいると思っていた幼なじみは、気付いたらずっとずっと遠くを歩いていた。 俺なんかのボロチャリじゃ追いつけないくらい、ずっと遠くに。 京太郎「でも、それでも俺は――」 錆びついた車輪が自分でも耳障りなくらい悲鳴を上げて、電車と並ぶ。 最後尾の車両から、こちらを見ている咲の姿が見えた。 幼なじみは泣きながら俺に向かって、何かを叫んでいた。 電車がスピードを上げる。 なんとか精一杯電車と並んでいたけれど、やっぱりどうしようもなくて、ゆっくり離されていく。 遠くなっていく幼なじみの姿。 その姿を目に焼き付けながら、俺は、 京太郎「――約束だ! 必ずいつの日かまた会おう!」 離れていく幼なじみに見えるように大きく手を振りながら、大声で叫ぶ。 俺からはもう咲の姿は見えない。 けれど、電車が見えなくなるまで手を振り続けた。 京太郎「はぁっ、はぁっ、はぁっ」 ここ数か月、ずっと受験勉強をやっていたせいか、なかなか息切れが治まってくれない。 京太郎(我ながら、バカなことしたもんだな……) そんなことを思いながら、目を閉じる。 どれくらい、そうしていただろうか。 気付けば、俺の周りには通行人の姿。 ほんの数十分ほど前に『世界中に二人だけみたいだな』なんて言ったのが嘘のように、町は賑わいだしていた。 京太郎(でも、もう俺の隣りにあいつはいないんだよな) 遠い世界に行ってしまった幼なじみ。 それを思うと、 京太郎「まるで……世界中に一人だけみたいだなぁ」 こんな風に小さくこぼすくらい、許してくれよ、なんて思う。 ギーコ ギーコ ギーコ 錆びついた車輪に悲鳴を上げさせながら、俺は自転車を漕ぐ。 京太郎(元々ボロチャリだったけど、無理させすぎたせいか、車輪の悲鳴がひどくなってきたな) それでも先ほどまでとは違って、後ろに幼なじみは乗ってないから、家に辿り着くまでは踏ん張ってくれると思うけど。 通行人を避けて、車輪の悲鳴を響かせながら街中を行く。 穏やかな春の早朝。 ふと気が付けば、まるで先ほどまでの出来事は夢だったのかもしれない、そんな風に思ってしまう自分がいて。 でも、 京太郎「確かに咲は俺の後ろにいたんだよな」 背中に残る微かな温もりとともに、俺は小さく笑った。 咲(……やっぱり、こういうパーティーとか苦手だな) 周りの人が楽しそうにお酒を飲みながら談笑している中、私は部屋の隅でちびちびとお酒を飲んでいた。 はやり「咲ちゃーん、飲んでる~?」 咲「あっ、瑞原さん」ペコッ はやり「もうっ、今夜は無礼講なんだから、はやりんで良いって言ってるのに」 咲「あはは……じゃあ、はやりんさんで」 私は苦笑いを浮かべながら、頭を下げる。 はやり「……ねえ、やっぱり、こういうパーティーってまだ苦手?」 咲「いえ、そんなことは……すみません、やっぱりまだ苦手です」 はやり「そっか。でも、スポンサーの人たちも私たちの優勝を祝ってくれてるんだから、せめてパーティーの間くらいは笑顔でないとね」ニコッ 咲「……すみません。そうですよね」ニコッ 無理やり笑顔を作る。 プロになって一番上手くなったのは、麻雀じゃなくて作り笑顔かもしれない。 そんなことを考えながら、私はずいぶんと遠いところまで来てしまったんだな、なんて思った。 実際、プロの雀士になったからといって、ただ麻雀を打っていれば良いというわけではなかった。 今さらな話だけど、プロになって数年が経ち、当初は受け入れられなかったそのあたりのことも、 ようやく呑み込めるようになったのかもしれない。 国内の大会だけじゃなくて、海外の大会にも参加して活躍するようになると、ますますそれは増えていったし。 お姉ちゃんはそのあたりのことは完全に割り切ってるみたいだけど、私はまだそうはいかない。 なんとか呑み込んではいるけど、喉の奥に何かが引っ掛かる感じが取れなかった。 もしかしたら、小鍛治さんもそういうのが嫌で、隠居しちゃったのかな、なんて。 でも私には小鍛治さんほどの勇気はないし、自分に期待してくれている人たちに背を向けられる度胸もなかった。 それにあの日、頑張れって言ってくれた幼なじみがどこかで応援してくれてる。 あの時の思い出があれば、私はどんなことでも頑張れる。 そう思えたから。 はやり「あれ? 咲ちゃん、良い笑顔だね。もしかして、昔の彼氏のことでも思い出してた?」 咲「ち、違いますよっ。それに彼とは恋人なんかじゃ……ありませんでしたし」 はやり「だとしても、咲ちゃんみたいな良い子を何年も放っておくなんてひどいよ」 咲「別に……私はいいんです。思い出は綺麗な思い出のまま取っておいた方が素敵ですし」 はやり「ふぅん、本当にそう思ってるのかな?」 瑞原さんは3■歳とは思えないほど澄んだ目で、私の目をじっと見てくる。 私はこの人のこういう真っ直ぐなところが苦手だった。 はやり「ふふっ、いじわるしてごめんねっ☆」 咲「いえ、私は別に……」 はやり「そうそう、咲ちゃんも最近忙しいし、マネージャーさんが付くって話聞いてるよね?」 咲「話だけは聞いてますけど。マネージャーって言われてもピンと来なくて」 はやり「監督に聞いてみたんだけど、長身のイケメンさんなんだって」 咲「そうなんですか……」 はやり「反応が薄いねー。やっぱりまだ昔の彼氏さんのことが――」 咲「だから違いますって!」 パーティー中だというのに、大きな声を上げてしまった。 みんなの視線が一斉に私に向く。 会場内は何とも言えない空気になっていた。 咲(やっちゃった。どうしよう……) はやり「はややっ、咲ちゃん、飲みすぎちゃって気分が悪いの?」 咲「えっ? あの、瑞原さん?」 はやり「うーん、それは仕方ないね。気分が良くなるまで、外の風に当たってきたらどうかな?」 咲「瑞原さん……そ、そうですね……そうします。すみません」 周りの人たちに頭を下げながらパーティー会場を出る。 その際、瑞原さんが「ごめんね」とウィンクしながらテヘペロしているのが見えた。 咲(後で瑞原さんにお礼言っておかなくちゃいけないかな) そんなことを考えながら歩く。 お酒で火照った体と頭に夜風が気持ち良かった。 咲(京ちゃん、色々とつらいこともあるけど、私、頑張ってるよ) 確かに楽しいことばかりじゃないけど、瑞原さんや一緒に戦ってくれるチームメイト、それに応援してくれる人たちが私にはいる。 咲(ねえ、京ちゃん、貴方は今どこで何をしてるのかな?) あの日から京ちゃんとは連絡を取ってない。 実家に帰った時も会えずじまいだった。 久しぶりに会った優希ちゃんから聞いた話だと、大学でも麻雀を頑張ってたみたいだったけど。 咲(私とは違って、やっぱりもう彼女とかいるよね?) でも私が活躍したら、もしかしたら連絡くらいはしてくれるかもしれない。 そんな風に考えて――本当はそんなことあるわけないのに――気付いたら、こんな遠くまで来てしまっていた。 咲(ほんと私ってバカだよね) 自分から電話すればいいのに変な意地を張って、こうして一人で落ち込んで。 咲(あんな約束、京ちゃんだって忘れてるに決まってるのに) 咲「……って、あれ? ココどこ?」キョロキョロ 気付くと私は全く知らないところに立っていた。 咲「もしかして、迷子になっちゃったのかな?」 ううん、もしかしなくても迷子に違いないんだけど。 咲(連絡を取ろうにもパーティーの途中だったから、携帯電話も持ってきてないし) 多分、オフィス街だとは思うけど、遅い時間帯なせいか、怖いくらいに人通りがなかった。 咲「……ふふっ、迷子なんて、何年ぶりかな」 面白くもないのに、なぜか笑ってしまう。 東京に来てからは、できるだけ一人で出歩かないようにしてたから、久しぶりの感覚だった。 この感覚はちょっとだけ懐かしくて、ちょっとだけ寂しい。 咲(あの頃は迷子になっても京ちゃんがすぐに見つけてくれだけど) 今はもういないんだよね。 ここには私が迷子になっても見つけてくれる人はいない。 咲「ううん、違うか……」 咲(私はあのときからずっと迷子のままで、それに気づかない振りをしてただけなんだ) 咲(ずっと遠くまで来た気になってたけど、やっぱり私は一歩も前に進んでなくて) 咲(本当に大切なものを置き去りにして、目に見えないものを必死に追いかけてた) そんな大事なことに、今になって気付くなんて。 咲(私ってほんとバカだよね) 咲「こんな歳にもなって、迷子だなんて……」 視界がぼやける。 それが涙だって気付いたときには、もう目から溢れ出していた。 咲「……うぐっ、ひぐっ、また会おうって約束したのにっ」 咲「……ひぅっ、何で会いに来てくれないのさっ」 堰を切ったように流れ出した涙は止まってくれない。 咲「……うっ、うぅっ、私が迷子になったらっ、見つけてくれるんじゃ……なかったの?」 道路に座り込んで私は泣いていた。 咲「……会いたいっ、会いたいよっ」 「――ったく、ようやく見つけたぞ」 懐かしい声が聞こえた気がして、私が振り向くとそこにいたのは―― 咲「……なん……で?」 「何でも何もあるかよ。迷子になったお前を見つけるのが俺の仕事だろ?」 咲「で、でも……何でここにいるの?」 「まあ、色々あってな。そこらへんは瑞原プロに聞いてくれ」 咲「もしかして、瑞原さんの言ってたマネージャーさんって……」 「約束……したからな、お前と」 咲「……覚えててくれたんだ」 「ずいぶんと遅くなっちまったけどな」 咲「でも、ちゃんと約束守ってくれたんだね……京ちゃん」 京太郎「ああ、ようやくお前を見つけられたよ――咲」 困ったように笑う幼なじみの顔を見ながら、私も小さく笑う。 どこかで祝福するように、錆びついた車輪が悲鳴を上げた気がした。
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http //hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1357146006/ --須賀家-- 京太郎「おいおい、限界に挑戦って……まさかどれだけ飽きずに食べ続けられるか的な意味じゃないだろうな?」 優希「ふっ、甘いな京太郎……」 京太郎「そりゃそうか、いくらお前でも……」 優希「他にどういう意味があると思ったんだ?」 京太郎「ですよねー」 優希「全国に向けてどれだけタコス力を蓄えられるか挑戦するのだ! 幸い今は休み、誰にも邪魔される事なく挑戦できる!」 京太郎「人の家でやるのかよ! だいたい資金とかはどうすんだ、タコスだってただじゃねぇんだぞ?」 優希「ふふん、それについても心配無用! 見よ、この食材達を!」 京太郎「こ、これは! 大量のタコスの材料じゃねぇか!」 優希「行きつけのタコス屋が完全協力してくれたからな! 材料には困らないじょ!」 京太郎「マジかよ……お前の道楽に付き合うなんてそのタコス屋も酔狂というかなんというか……」 優希「それじゃあ、疑問も解けたところでさっそく頼むじぇ」 京太郎「は? もしかしてお前、俺にタコス作れとか言い出す気か?」 優希「他にわざわざ場所を京太郎の家にした理由があるのか?」 京太郎「おいおい……俺だって暇じゃないんだけどな」 優希「……ダメ?」 京太郎「なんだよ、らしくないな……わかったわかった、作ってやるよ」 優希「さすが京太郎! それでこそ私の犬だ!」 京太郎「誰が犬だ、こら。 じゃあ作ってくるからちょっと待ってろよー」 --少年調理中-- 京太郎「お待たせいたしました、と」 優希「うむ、苦しゅうない! いただきまーす!」 京太郎「……どうだ?」 優希「モグモグ……美味しいけどまだ合格点はやれないな!」 京太郎「これでも一生懸命やったんだけどな……ちなみに何点だ?」 優希「60点」 京太郎「そこそこか」 優希「千点満点でな!」 京太郎「ダメダメだな、おい!」 優希「まあそれは冗談として……さぁ、認められたかったらもっとタコスを持って来ーい!」 京太郎「ちっ、わかった、とことん付き合ってやる! 絶対お前に美味しくてまいりましたって言わせてやるからな!」 優希「期待はしてないじぇ」 京太郎「ぐぎぎ……」 --京太郎が作ったタコス・1個-- 京太郎「へい、お待ちってな」 優希「モグモグ……」 京太郎「どうだ?」 優希「40点!」 京太郎「下がった!?」 優希「奇をてらって何か入れたみたいだけど逆効果だじぇ。 創意工夫なんて満点を取ってからだ!」 京太郎「くっ! まだまだ基本からって事か……」 --京太郎が作ったタコス・10個-- 京太郎「どうだ?」 優希「モグモグ……シンプルだけどそれがいい、65点だじぇ」 京太郎「うしっ! 最初より点上がったぜ!」 優希「京太郎はタコス作りに関しては才能があるな!」 京太郎「おいおい、それ以外にないみたいな言い方はやめろよ」 優希「えっ」 京太郎「おいこら、なんだその『えっ、あると思ってたの?』みたいな顔は」 --京太郎が作ったタコス・25個-- 京太郎「今度はどうだ?」 優希「モグモグ……70点だじぇ」 京太郎「よしよし、順調に上がってんな」 優希「まだまだ先は長いぞ、油断せずに精進するのだ!」 京太郎「お前はどこの師匠なんだっつーの」 優希「ふっ……私はちょっとタコスに魅入られた呪われし血族なだけだじぇ」 京太郎「だからそれ、メキシカンに失礼だからな?」 --京太郎が作ったタコス・50個-- 京太郎「ほらよっと」 優希「モグモグ……うーん、68点」 京太郎「また下がった!?」 優希「タコス生地の焼き加減が微妙だじぇ。 京太郎、お前何かしながらやっていたな!」 京太郎「ギクッ」 優希「なんだなんだ、私のタコスを作る以上に何か大切な事でもあったのか?」 京太郎「……いやー、ちょうど読んでた雑誌におっぱい大きい子が……」 優希「タコスキック!」 京太郎「いてぇ!?」 --京太郎が作ったタコス・75個-- 京太郎「おい優希、材料がなくなってきたぞ」 優希「む……じゃあまたタコス屋に頼むじぇ」 京太郎「さすがにこれ以上付き合わせらんねーだろ。 これからは俺が材料用意しとくわ」 優希「でも資金がないんだろ?」 京太郎「宝くじが当たったからそれ使うさ。 親だって説得済みだしな」 優希「準備がいいな、京太郎!」 京太郎「今さらひけねぇだけだよ。 ここまで来たらお前が満点出すまでやってやる!」 優希「ふふん、そう簡単には満点はやらないじぇ!」 京太郎「言ってろ! じゃあちょっと買い物行ってくる」 --京太郎が作ったタコス・100個-- 京太郎「えーっとこれとこれと、後これだな」 咲「あれ……もしかして、京ちゃん!?」 京太郎「んっ? おー、咲、奇遇だな、お前も買い物か?」 咲「う、うん。 和ちゃんが遊びに来るから夕飯の買い出しに……今日は寒いからお鍋にでもしようかなって」 京太郎「相変わらず仲がいいんだな、咲と和は」 咲「まあ、ね……ところで京ちゃんはどうしたの?」 京太郎「俺はタコスの材料を買いにな」 咲「えっ、タコス……?」 京太郎「実は今優希のわがままに付き合わされててさ。 あいつときたらなにを血迷ったのかタコスをどれだけ 食べ続けられるかに挑戦してんだよ、わざわざ人の家で泊まりがけでだぞ?」 咲「京ちゃん……な、なにを言ってるの?」 京太郎「本当になにを言い出してんだかな? まっ、俺もタコス作りの修行になるしちょっとくらいなら付き合うつもりなんだけど」 咲「そ、そうじゃなくて優希ちゃんが京ちゃんの家にってどういう……」 京太郎「あっ、もうこんな時間か。 悪い咲、優希が待ってるからまたな」 咲「えっ、京ちゃん、まだ話は……」 京太郎「じゃあなー」 咲「き、京ちゃん……嘘、でしょ……?」 --須賀家-- 京太郎「ただいまー、待たせたな優希」 優希「遅いぞ、京太郎!」 京太郎「悪い悪い、ちょっと外で咲と会っちゃってさ」 優希「咲ちゃんと? はっ、まさか浮気か!?」 京太郎「アホか」 優希「もう、つれないじぇ、あ・な・た♪」 京太郎「あなたじゃねぇから。 ほら、くだらない事言ってないでタコス作るから大人しく待ってろ」プルルルルル…… 京太郎「んっ、電話か?」ガチャッ 京太郎「はい、もしもし」 ???「……!……!」 京太郎「あの、どちら様ですか?」 ???「……!?……!!」 京太郎「いたずらなら切りますよー」ガチャッ 京太郎「何だったんだ今の? まっ、いいやタコス作りタコス作りっと」 京太郎「どうだ?」 優希「モグモグ……75点だじぇ」 京太郎「なんとか軌道修正は出来たか……おっ、そういえばさっき変な電話がかかってきたんだよ」 優希「モグモグ……電話?」 京太郎「そうそう、でも不思議なんだよな……よく聞こえなかったのにちゃんと聞かなきゃいけなかったような……つうっ!?」 優希「京太郎!?」 京太郎「だ、大丈夫だ、ちょっと頭痛くなってきただけだから」 優希「とても大丈夫には見えないじぇ……ここはいいからちょっと休め」 京太郎「……そうだな、悪い。 ちょっと横になるわ」 優希「ん、おやすみ」 京太郎「おやすみ……」 --京太郎が作ったタコス・200個-- ---- 優希『京太郎もタコス作りがうまくなったな!』 京太郎『おっ、マジか?』 優希『うむ、まだ100点満点ではないけど、99点までは届いてるじぇ! これなら決勝で私も十二分以上に力が発揮できる!』 京太郎『そうか……俺も少しは全国でみんなの役に立てたんだな』 優希『京太郎……』 京太郎『ここまで付き合ってくれてありがとな、優希』 ---- 京太郎「……夢?」 京太郎「ったく決勝って気の早い話だな……まっ、それだけみんなを信じてるのかもしれねぇけど」 京太郎「さて、とそれじゃあタコス作り再会といきますか! ちょっと待ってろよ優希」 優希「はーい」 京太郎「こういう時は素直なんだな……」プルルルルル 京太郎「また電話?」ガチャッ 京太郎「はい、もしもし?」 ???「…………?」 京太郎「はい? 今なんか言いましたか?」 ???「…………」 京太郎「あの、昨日を思ったんですけどあなた誰ですか? いたずらならいい加減にしてくださいよ」 ???「…………」ガチャッ 京太郎「切れた……なんなんだよ、気分悪いな……タコス作ってさっさと忘れよう」 ---- 京太郎「どうよ?」 優希「モグモグ……80点だじぇ」 京太郎「後20点か……先はまだまだ長いな」 優希「それを理解できただけでも十分成長したじぇ」 京太郎「そんなもんかね。 まあいいや、俺はひたすらタコス作りに励むだけだからな」 --京太郎が作ったタコス・300個-- ???「なんとかしなきゃ、なんとかしなきゃ……」ブツブツ 京太郎「ど、どうだ?」 優希「モグモグ……」 京太郎「……」 優希「最初に比べたら成長したな京太郎……90点だじぇ」 京太郎「いよっし! ようやくここまで来たか!」 優希「なんだか最近は、私の挑戦じゃなくて京太郎の挑戦になってる気がするじょ」 京太郎「あはは、確かにそうだな」 優希「タコスがいっぱい食べられるのは嬉しいからいいけどな!」 京太郎「なら100点満点になるまで頼むぜ、優希審査員?」 プルルルルル……プルルルルル…… 優希「……また電話?」 京太郎「ああ、いい加減鬱陶しいな」ガチャッ 京太郎「もしもし?」 ???「…………」 京太郎「はあ……おい、本当いい加減にしろよ」 ???「……!」 京太郎「誰だかしらねぇけど、ここんとこいっつも電話かけてきやがってさ……こっちはいい加減迷惑なんだよ」 ???「……!?……!……!」 京太郎「今度かけたら警察呼ぶからな!」ガチャッ 京太郎「ったく……電話線抜いとくか」 京太郎「はあ……この電話さえなきゃいい気分なんだがなあ」 ???「……電話線が抜かれました」 ???「そんな……和ちゃんどうにもならないの?」 和「アプローチを帰る必要がありそうですね……いったん帰りましょう咲さん」 咲「うん……」 京太郎「……なんだよ、これ」 受信メール30件、着信40件 京太郎「全部同じアドレスと番号……内容は家の電話みたいな無言電話とメールは意味不明の単語の羅列」 京太郎「本当になんだよ、これ……気持ち悪い」 京太郎「削除して拒否に放り込んどくか……くそっ、寒気がするぞ」 京太郎「こんな時はタコス作って気を紛らわせねぇと……心配させたくねぇし優希には電話やメールについては黙っとこう……」 --京太郎が作ったタコス・400個-- 京太郎「……これはどうだ?」 優希「……99点」 京太郎「いよっしゃあ!!後1点、ついにここまで来たぜ!」 優希「京太郎も本当に成長したじぇ……ご主人様は嬉しいぞ」 京太郎「誰がご主人様か。 だけどそうか、後1点で……長かったな」 優希「頑張れ京太郎、ここまで来たら私をあっと言わせるタコスを作り上げるのだ!」 京太郎「任せとけ!」 --京太郎が作?た-?ス・500?-- 咲「電話もメールも着信拒否されてる……和ちゃん、どうしよう……?」 和「須賀君……急がないと、いけないかもしれませんね」 優希『やった、やったじぇ京太郎! 清澄の優勝だじぇ!』 京太郎『ああ、やったな優希!』 優希『白糸台も出来なかった全国三連覇……清澄は成し遂げたんだ!』 京太郎『こりゃお祝いにタコスパーティーだな!』 優希『そうだな! みんなも呼んでパーッと派手にやるじぇ!』 京太郎『よっしゃ、任せとけ! ついでにお前から満点も取ってやるからな!』 優希『ふん、やれるものならやってみろ!』 ???『……やめろ』 ---- 京太郎「……!?」 京太郎「なんだ、今の夢……?」 京太郎「どうだ?」 優希「99点」 ---- 京太郎『悪かったな、お前には随分俺のわがままに付き合わせちまった』 優希『タコスがいっぱい食べられたから気にしてないじぇ』 京太郎『俺が気にすんだよ』 優希『うーん、なら1つだけお願いを聞いてほしいじょ』 京太郎『お願い? いいぜ、何でも言ってくれよ』 優希『じゃあ……デート、してほしいじょ!』 ???『やめろ』 --京太郎が??たタ?ス・600?-- 京太郎「どうだ?」 優希「99点」 ---- 京太郎『デートしてくれねぇ……あいつにしてはかわいらしいお願いじゃないか』 京太郎『でもこれじゃ、あいつのお願い聞いたのに俺も得しちゃってるんだよなあ』 京太郎『……今度は俺から誘うか』 ???『やめろ、やめろ……』 --京太郎が??た??ス・7?0?-- 京太郎「どうだ?」 優希「99点」 ピーンポーン…… ---- 優希『んー、今日は楽しかったじぇ!』 京太郎『そりゃ良かった。 お前を満足させるために頑張った甲斐があったわ』 優希『なんだ? もしかして京太郎も楽しみだったのか?』 京太郎『……』 優希『まあ、そんなわけないか。 だって京太郎の好みは……』 京太郎『そうだって言ったらどうする?』 ???『やめろ、やめろやめろやめろ』 --京太郎が??た???・?00?-- 京太郎「……材料切れた、買ってこないと……」 優希「99点」 ---- 優希『……え?』 京太郎『俺達、なんだかんだでほとんど一緒にいたよな。 地区予選の時も、一年の全国の時も、部長の卒業式の時も、全国二連覇した時も、色んな行事の時も…… 今日、白糸台すら出来なかった全国三連覇を果たした時も』 ???『やめろやめろやめろやめろやめろ』 --京太郎が??????・???-- 京太郎「頭が痛い……それでも作らねえと……作らねえと俺は……」 優希「……」 ピンポーン、ピンポーン……ドンドン!! ---- 優希『あっ、えっ、京太郎……?』 京太郎『あのな、優希……言いたい事があるんだ』 ???『やめろ、やめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろ』 --京太郎が??????・????-- 京太郎「……」 ピンポンピンポンピンポーン ドンドンドンドンドンドンドン!! ---- 優希『ま、待って!』 京太郎『……?』 優希『えっと、もし京太郎の言葉が私の想像通りならちょっと待ってほしいんだじぇ……』 京太郎『なんで?』 優希『い、今の私は……その言葉をまだ聞けないような気がするから』 京太郎『そんなこと!』 優希『だから、明日! 私の家に来てほしい……』 京太郎『えっ?』 ???『やめろ、やめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろ!!』 --京太郎が??????・??月-- 京太郎「……」 ピンポーンピンポーンピンポーンピンポーン ドンドンドンドンドンドンドンドン!! キョウチャン、アケテ! サキサン、ヤッパリヨウスガ… ---- 優希『そ、そこで私の答えを返すから……ダメ?』 京太郎『なんだよ、らしくないな……わかったわかった、行くよ』 優希『……ありがとう京太郎。 それでこそ--』 ??郎『お願いだからやめて、くれ……』 --京太郎が??????げた日から??月-- 京太郎「ああ……」 ドンドンドンドンドンドン、ガチャガチャ、バキッ!! ア、アイチャッタヨ! スガクンニハアトデアヤマリマショウ、サキサンイソイデ!! ---- 京太郎『えっと、あそこだな』 優希『京太郎ー!』 京太郎『優希の奴、わざわざ家の前で待ってたのかよ……かわいい奴だな、全く』 優希『……京太郎っ、危ない!!』 キキィィィィ!! 京太郎『は?』 ?太郎『やめてくれ、お願いです、やめて……』 --京太郎が優?の?から逃げた日から?ヶ月-- 京太郎「そうだった……」 ---- 優希『京太郎、ダメー!!』ドンッ 京太郎『あっ……』 優希『京--』 グシャッ!! 京太郎『やめろぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!!!』 ---- 咲「京ちゃん!!」 和「須賀君!!」 京太郎「……」 咲「京ちゃん……」 和「な、なんですかこれ……腐ったタコスが山積みになって……うっ!」 咲「和ちゃん、大丈夫!?」 京太郎「ああ、そっか……そうだったんだ」 咲「京、ちゃん?」 京太郎「優希は…… 俺が、殺したんだ……」 --京太郎が優希の死から逃げた日から、1ヶ月-- 咲「京ちゃん……」 和「ごほっ、須賀君、やっぱりあなたはまだ……」 京太郎「馬鹿か俺は、自分で優希殺しときながらそれを忘れるとかありえねぇだろ」 咲「ち、違うよ京ちゃん! 優希ちゃんを死なせたのは居眠り運転の車で、京ちゃんじゃ……」 和「そうです須賀君……優希だってきっとあなたを助けられて良かったと--」 京太郎「気休めなんかいらねぇんだよ!!」ガシャーン!! 咲・和「!!」ビクッ 京太郎「確かに殺した直接の犯人は優希を轢いた後、電柱に事故って死んだ車の運転手だ!!」 京太郎「だけどそれがなんだって言うんだよ、 俺があの時もっと気をつけてれば、俺が優希の家にもっと早く行ってれば、 そもそも……あの日、あいつに告白なんかしようとしなければ優希は、死なずにすんだんだっ!!」 京太郎「俺が……俺が、あいつを殺した原因の大部分であるのに、変わりはねぇんだよ」 咲「京ちゃん、包丁なんか持って何を……!」 和「まさか……やめてください須賀君!」 京太郎「もう疲れた……そういや結局、あいつから満点もらえなかったな……俺は最後まで半人前、か」 ???「ダメだ、京太郎!」 咲「えっ……」 京太郎「……!」 ザクッ 咲「京ちゃああああああん!!」 和「あっ……き、救急車、呼ばないと……」 --病院-- 咲「京ちゃん……」 和「お医者様の話ではギリギリ急所は外していたらしいです。 ただまともに何も食べていなかったらしく栄養失調の状態ですし、 目覚めた後一度壊れた須賀君の心が元に戻るかはわからないと……」 咲「助かったのなら、それで私は十分だよ……それにしても京ちゃん、どうしてあんなにタコス用意できたんだろ……」 和「……咲さん、これは私が出た後お医者様が看護士さんと話していたんですが」 和「須賀君、内臓がいくつかないらしいんです」 咲「……えっ?」 和「私も信じられなかったんですが……須賀君、腎臓などの2つある内臓はもう1つしかない状態らしくて……」 和「須賀君があれだけのタコスを作る資金がどこから来たのか考えれば……そういう、事なんでしょうね」 咲「そんな……」 和「ペットのカピバラも売ったみたいです……救急車を読んだ後見てみた須賀君の部屋から、 カピバラ宛てにごめんってたくさん書いてある手紙がありましたから」 咲「京ちゃん、そこまで思い詰めてたんだ……」 咲「京ちゃん、優希ちゃんのお葬式で『俺には泣く資格なんかない』って言ってたのに…… なんで私、気付いてあげられなかったんだろう」 和「咲さんだけの責任じゃありません…… 私なんて、葬儀の時泣いていない須賀君の事、冷たい人間だと勘違いしてしまったんです」 和「私は何も見えてなかった、泣く事すら出来なかった須賀君の心の悲鳴を……これじゃあ優希に申し訳が立ちません……」 咲「京ちゃん……あれ?」 和「どうしました、咲さん」 咲「なんか、京ちゃんの病室辺りが騒がしくないかな?」 和「そういえば……」 咲「私、ちょっと見てくるね!」 和「あっ、私も行きます!」 咲(私達が、治療したばかりの京ちゃんが病室からいなくなったと聞かされたのは、そのすぐ後の事でした) 咲(そして懸命の捜索が行われても、京ちゃんは見つかりませんでした) 咲(京ちゃんにプレゼントされて旅行に行っていたという京ちゃんの両親の泣き顔が、今でも……脳裏から離れません) --数ヶ月後・墓地-- 咲「……京ちゃん、今日はね、私達の卒業式だったんだ」 咲「竹井先輩や染谷先輩も駆けつけてくれて、お祝いしてくれたよ」 咲「私は麻雀のプロ選手に、和ちゃんは大学に行く事になって 離れ離れになっちゃったけど、連絡は頻繁に取っててひとりぼっちじゃないから安心してね」 咲「ねぇ、京ちゃんはどうしてるのかな? 優希ちゃんの所に行っちゃったの?」 咲「みんなは京ちゃんが自殺したって思ってるみたいだけど、私はそうは思わないんだ」 咲「和ちゃんにはきっと否定されちゃうから言わなかったんだけど、私見たから」 咲「京ちゃんが包丁を胸に刺そうとした時、優希ちゃんが京ちゃんの腕をつかんだの」 咲「そのおかげで京ちゃんは助かった、京ちゃんも一瞬ビックリしてたからわかってるんだよね?」 咲「だからこんなお墓に話しかけても、京ちゃんには何も届かないって私信じてるよ」 咲「京ちゃんはこの空の下で今も優希ちゃんを想いながら生きてるって、信じてるから」 咲「また、どこかで会おうね京ちゃん……」 --長野県内・某所-- 店主「……」カチャカチャ 「あれ、こんなところにタコスのお店なんてあったんだ?」 「珍しいねー、食べてこっか?」 「そうだね!」 店主「いらっしゃい」 「タコス2つくださーい」 店主「わかりました、少々お待ちください」 「ねぇねぇ、見た?」 「うん、店員さんすごく若かったね」 「大学生くらいなのかな?」 「それでお店持つなんてすごいねー」 店主「お待たせいたしました」 「あっ、ありがとうございます。 あのー」 店主「はい、なんでしょう?」 「ここって店員さんが1人でやってるんですか?」 店主「はい、色々ツテもありましてこの店は1人で経営してるんです。 お客様もそれなりに来ていただいてますよ」 「そうなんですか……」 「うわっ、これすごく美味しい! 私こんなの初めて食べたよ!」 「そんなに美味しいの? どれどれ……本当だ、すごく美味しい」 店主「ありがとうございます」 「何か隠し味とかあるんですか?」 店主「いえいえ、タコス好きの知り合いから自分から満点を取るまで、余計な事はしない方がいいと教えられてますから」 「えー、こんなに美味しいのに」 店主「今99点だから後1点なんですけど……まだまだ俺には修行が必要なんでしょうね」 「へぇ、じゃあ満点取れるように私達も応援してますね!」 店主「ありがとうございます」 ---- 「じゃあまた来まーす」 「今度は友達連れてきますねー」 店主「ありがとうございました、またのご来店をお待ちしております」 カランカラン…… 店主「……」 店主「応援されても無理なんだよなあ……あいつはもういないんだから」 店主「……だからこっちで頑張って修行して、お前の所に行ったら速攻満点叩き出してやるからな」 ???「うむ、何十年でも待ってるじぇ! だからせいぜい長生きしておけよ!」 店主「えっ……」 店主「気のせいか……」 店主「……二度も助けてくれてありがとうな、優希」 店主「そういえば優希の奴、あの時俺のために家で弁当作ってたんだってな。 それを俺のタコスと交換して告白の返事にしようとしてた、なんて乙女らしい所もあるじゃねぇか」 店主「そっちに行ったら最高のタコスと一緒に言えなかった言葉言うから、その時にお前の弁当と返事もらうから」 京太郎「だからもうちょっとだけ待っててくれよな、優希……」 カン! 一応補足すると京太郎は最初の時点で既に狂ってる状態 カピバラと内臓売ったお金でタコスを作ってはただ腐らせていく日々 電話はもちろん咲和コンビ、京太郎自身が優希の死にふれそうなものを シャットアウトしていたので電話が聞こえなかったりメールの文面がめちゃくちゃだった だけど自殺を優希に止められて一応短い時間を前向きに生きていく努力はし始めた 以上補足も終わり、本当にカンだじぇー
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<京太郎に他で彼女ができていたらどうしますか?> 宥の場合 宥「へえー、彼女、できたんだ? 私も知ってる人かな?」 彼の口から漏れたのは知らない人の名前。仲間だったらまだよかった。 彼女らなら邪険には扱わないし、温もりを私に向けてくれる。 京太郎「へへ、実は家も近くてですね」 宥「そうなんだ……」 こんな、冬に寒い気持ちを抱くこともなかった。 翌日、私は学校を休んだ。寒くて寒くてたまらない。体と心の芯がどんどん冷たくなっていく。 意識しないままに私は彼から聞いたお家の傍にいて、あまりの寒さに体を温めたくて ボッ 宥「あは、あったかい……そうだ、もっと早くにこうすればよかった」 翌日、京太郎の顔は浮かない顔だった 宥「どうしたの?」 京太郎「ああ……そのえっと、彼女の家が全焼したらしくて。 昼間で皆出かけていたから、誰も怪我とかなかったのは幸いだったんですけど」 宥「そっか……大変だね。でも無事だったんならそれが一番かな」 京太郎「ええ、でもちょっと遠くに引っ越すみたいで、学校も……」 宥「それは、仕方ないよ。応援、してあげよ」 家が焼けて忙しくなった彼女さんは京太郎くんに構う時間なんてあるはずもなく、ろくに連絡も取れずに二人の関係は自然消滅していって 宥「……あはっ、あの大きな火、とてもあったかかったなあ。京太郎くんも戻ってきて、もっと暖かくなれるよね」 彼女の歪みは誰にも知られることなく、今日も柔らかな笑みが部室にこぼされる。 カン
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霞「ということで、須賀京太郎を堕としてもらうわ」 小蒔「へ? 須賀京太郎、さんを?」 巴「(なにがというわけなんだろう)」 霞「実はかくかくしかじか、須賀家の血筋をどんちゃほい! eternalwater!」 初美「(ありがちな設定ですねー)」 小蒔「そ、そんな大層な理由があったなんて……でも、私なんかが」モジモジ 霞「(イチコロだと思うけど、確かに不安ね)」ウーン 春「私にいい考えがある」ポリポリ 霞「どうするつもり?」 春「このサイトに、男を落とす手練手管が載っている」 初美「凄く胡散臭いですよー」 霞「でも、何か参考になるかもしれないわ!」 小蒔「参考に……この、アラサー嬢という方は恋愛の百戦錬磨だそうですね」カチカチ 霞「それは心強いわ! さぁ、これを参考に須賀京太郎を堕とさなきゃ」 小蒔「あの、拒否権は無いの霞ちゃん?」 霞「ちなみにこれを拒否した場合」 小蒔「場合?」 霞「神威鎮々」カッ! 小蒔「や、やりますっ!! 絶対に須賀京太郎さんを堕とします!!」アセアセアセ 霞「(嘘だけど)」 巴「(えぐいことを)」 小蒔「……須賀、京太郎さん……か」ドクン ,.....──...... ,ィ `ヽ ,ィ / ', ',ヽ ,' / ,イ ハ ',ム. ,' { ハ‐{ハ ,'.} ,'- } ', ', ハ ハ从 ', 乂| リイ ,' イ ,' ', V { 「l 「l 'ノ / l ム ⌒l. l」 l」 'イ⌒, } {{.! ',. } 〃 〃 .} / ハ} ',乂 ヽ、 ⊂ニ⊃ U .イ-' ノ }! ゙ゝ ;> _ .< ,イ ノ′ / }/、ヘ/'ヽ、 { ヽ / ツ ヽ ≠ /` ', ヽ ,イ イ 〉′ / ) ハ ) ,イ ( ,' / /. Vイ ヽ r-',__/ヾ / , ′. ',__ ノ_ 7_}-.{. / ./ }─ヘ┤. 7 人 { 〈 人 ',. / ヽ-=ニニニニニ=──く ', / }={ニニニ只ニニニニ7{_ ', /. ノニ{ニニリニマニニニ}ニ', ',. /. /ニニ≧=ニニニニ=≦ニ', ', 小蒔「だ、大丈夫でしょうか……?」 第二十章【巫女サーの姫! 女子力憑依の裏技!】 鹿児島 小蒔「あの、本当にやるの?」 霞「ええ。これが成功すれば、性交して世継ぎが生まれるのよ」フフフ 小蒔「せ、性交って……//」カァ 巴「しかし、姫様の気持ちはどうなるんですか?」 霞「大丈夫よ。実はまんざらでもない、のよね?」 小蒔「!」ドキッ 初美「? 初耳ですよー」 春「初美だけに」ボリボリ 初美「口を縫い合わせますよー?」 春「冗談」ニッコリ 巴「漫才はともかく、どういうことですか?」 霞「ふふっ。実は小蒔ちゃんは以前、須賀京太郎と会ったことがあるの」 小蒔「っ」カァァ 霞「とはいっても、たった一日だけどね」 小蒔「はい。須賀神社が無くなった後も、多少の親交はありましたから」 霞「それで、その日以来……ねぇ」クスクス 小蒔「わわっ!」パタパタ 初美「初恋ですよー」 春「青春」 初美「春だけに、ですかー?」 春「黒糖ねじ込む」ジリッ 初美「冗談ですよー」ゴゴゴ 霞「とまぁ、とにかくイヤイヤでは無いのよね?」 小蒔「うっ」 巴「なら問題無いですね」 小蒔「で、でも向こうは私のことを覚えているかどうか」アセ 霞「ふふ、大丈夫よ。可愛い女の子のことを忘れるハズがないわ」 小蒔「……だと、いいんですが」ウツムキ 霞「そう心配しないで。そのために、あの女子力テクニックを学んだんでしょう?」 巴「はい。もし、彼が姫のことを忘れていてもすぐにメロメロですよ!」 初美「(アレでですかー?)」 春「楽しみ」ポリポリ 小蒔「が、頑張りますっ!」 霞「その意気よ。じゃあ、さっそく向かいましょうか」 小蒔「え? 今からですか?」 霞「ええ。善は急げよ。どこでも山ワープで向かうわ」 初美「便利な設定ですよー」テクテク 小蒔「でもワープなんてそんな」 ビュンッ 小蒔「できるわけが」 長野 小蒔「はうわっ!?」ガビーン 霞「着いたわね」 初美「さっそく須賀京太郎を捜索ですよー!」 春「長野は寒い」 巴「巫女服は応えますねー」 小蒔「うぅ……心の準備が」ドキドキ 霞「大丈夫よ。さぁ、行きましょう」フフ 須賀家 京太郎「……えー、玄関を開けたら巫女さんが五人もいたんですが」 春「見つけた」 初美「思ったよりも順調ですねー」 巴「ということで須賀君。来てください」 京太郎「どういうことですか!? 怪しい新興宗教ですかヤダァー!!」 霞「あらあら。困ったわね」ドタプーン -―――- .... ´ ` ..、 / \ \ \ / / | ト、 \ \ \ \ / / l | | \ \ | \ . / / Ν | |´  ̄\八 | . | i l-\ l八 斧苧干 | | | | | \l __\{ 乂hソ | | | | |l l |斥汽 | | | | 八 l∧乂ソ , ″ | | | | Y . ″ | | | |. | l 从 __ _ | | 八 八 \ l┌ヘ)` /| | / / \ Y 二二〉‐=≦ | | / / ∨ ┬_]┘ | 从 | / / / 八 /l_/⌒∨ | ∧ / / ノ/ // /∨ |⌒ 、. _ノ / // / ∨| \ _// / // / ゙ | \ \ / // /'"´ / / ゙ . } ,. / / , '" / / ゙o.j / / {/ / / ゙ \ / . / / / / | l \/ / / / / | |\ \ ト. { ./ / / . . . . . .. ノ´| ∧ | || { { / / . . . . l / | | || { 八 { { 八 | | || { l\ { { _ _ / /| | || { | \ \ -=ニ二ニ=- 、 / / | | || { | / ̄ ̄[二二フ二フ二二二二二二[ / .ノ ノ |人 京太郎「うぉぉわぁぁぁぁ!? マジかよっ!? すげぇぇぇぇっ!!!」 霞「上手く釣れたようね」フフフ 小蒔「むぅっ」プクッ 京太郎「というかよく見たら永水の皆さんじゃないですか!? どうして長野に!?」 巴「あはは、いえ。大した理由じゃないんですが」 春「姫様と子作りセックスして欲しい」 京太郎「!?」 初美「当身」ビシッ 春「ティロフィナーレッ?!」ガクッ 京太郎「い、今なんて!?」ガタガタガタ 初美「なんでもないですよー」ニッコリ 霞「ええ、何も言ってないわ」ニッコリ 小蒔「……あぅ」カァァァ 京太郎「(聞き間違いか?)」 霞「それでね、長野に来た理由なんだけど神社絡みのことでね?」 京太郎「あ、そうなんですか。わざわざご苦労様です」 霞「だけどね、付き添いで来た小蒔ちゃんが少し暇になってしまうのよ」 京太郎「え?」 巴「私達がお仕事をしている間ですね。それで、せっかくだから長野見物でもと」 京太郎「それはいいですね」 霞「ふふ、そこでアナタに案内をお願いしたくて来たのよ」 京太郎「はいっ!? 俺が案内ですか!?」 小蒔「……//」モジモジ 霞「小蒔ちゃんと昔会ったことがあるのは覚えてる?」 京太郎「あ、やっぱりアレは神代さんだったんですね。違うかなー? くらいには思ってたんですけど」 巴「(やりましたね姫様。覚えてましたよ!)」ヒソヒソ 小蒔「……」パァァ ... -―━―- ... / \ / / / / l . / / / | |l l l . | l | l 八i l 八 ハ l | | |八芹坏\ ノ芹坏ノ} | |从 { ヒソ ヒソ 厶イ | 八 }∧ ''' ' '''' _'ノ 八 \ .、 V__フ .. / `Y^介ト - 个ミ= / //} /\' \ / / / { ∧/ / | l |_ /{ { { i / / | l八\ /八八 | ∨ / | / \ / {ノ / / ノ' } ∧ 〈__/ / / ∨_rv'__ 京太郎「懐かしいなぁ。小学二年くらいの頃だったので」 霞「どう? その縁もあるし、久しぶりに遊んでくれないかしら?」 京太郎「俺なんかでよければ! どうせ暇な身分なんで」 京太郎の携帯「」ブーブーブーブーブーブー!! 霞「携帯すごく鳴ってるけど?」 京太郎「いえ。どうせ相手は分かってるので」 小蒔「(彼女、だったらどうしよう……)」シュン 春「もう何も怖くない」 初美「楽にしてあげますよー」シュッシュッ 街中 京太郎「いやーそれにしてもお久しぶりですね」 小蒔「……//」テクテク ガヤガヤガヤ 京太郎「(それにしても大きくなったなぁ神代さん。いや、色んなところが)」ゴクッ 小蒔「(き、緊張して死にそう……)」ドキドキドキ 京太郎「さて、どこか行きたい場所とかあります?」 小蒔「あ、えっ、あっ」オドオド コソッ 霞「何やってるの小蒔ちゃん! もっと押さなきゃ!」 巴「緊張で頭が真っ白になってるようですね」 春「カンペを用意した」 初美「完璧ですよー」 / / / | ∨ |∨ | l | |./ l | ||V ∨ 斗-l l | /  ̄ \i/ | |i| | l ∨ l\ | l | l | /||! | |l| ⊥ヽ ∨ \\l └‐' || l だ カ||l l ぃイ l \\>‐'´ x-‐==气 | け ン.l |l l ぃヽ ´ ‐'´勹 |」 l に ペ{ l ヽ斗 x_=气 ∨二ノ| 〉 |i 〈'´ ) | /// | //\ _ / |i ∧ 乂ン | l | .(つ li ∧ /// ′ | | l lニ⊇|i ∧ . ‐ ァ / | | |/ ̄└ュ | |i ヽ ` | | |l /└‐┘|i ||  ̄ ¨ ―-< /| | 八 初美「……」シュッシュッ 春「痛い痛い」 霞「遊んでる場合じゃないわ! 早くそのカンペを!」 キラキラッ 小蒔「(眩しいっ!? って、アレは霞ちゃん達……あっ)」 京太郎「?」 小蒔「(そうだ。私が頑張らないと……ダメなんですよね!)」ギュッ アラサー嬢さんから学んだ女子力テクの力! 今、憑依させます!! 小蒔「っ!」カッ 小蒔「……」スッ ドクン 京太郎「さぁて、どこに行きましょうかね」 ドクン ドクン 京太郎「巫女服のままじゃ目立ちますから、まずは服屋さんで何か買います? おごりますよ!」 ド ク ン 小蒔「う」 京太郎「神代さん?」 小蒔「うぐぅ」コクコク 京太郎「へ?」 霞「(行ったァァァァ!!)」 初美「(あーあ、やっちゃいましたねー)」 巴「行けるっ!!」 京太郎「あの、神代さん? 具合でも悪くなりました?」 小蒔「うぐぅ」フリフリ 京太郎「え? でも、うぐって」 小蒔「うぐぅぐぅぐぅ!」フリフリフリ 京太郎「???」 【巫女姫様の女子力憑依1 男に返事をするとき「うぐぅ」と言う】 男から話しかけられたら、とりあえず頷きながら「うぐぅ」と言っておきましょう 霞「ふふ、気にしてるわね。これで須賀京太郎は小蒔ちゃんの容態を意識しなければならないわ」 初美「それがなんになるんでしょうかねー」 春「キツイ」 京太郎「ベンチで休みましょうか?」 小蒔「うぐぅ! うぐぅうぐぅ!」コクコクコク 京太郎「じゃ、じゃあ行きましょう」 小蒔「うぐぅ!(ど、どうでしょうか?)」コクッ 京太郎「(こんな変な人だったっけ?)」 ベ ン チ 京太郎「さぁ、どうぞ」 小蒔「うぐぅ!」 京太郎「……」 小蒔「(ここまでは順調……霞ちゃんの言葉を思い出さなきゃ)」ドキドキ 回 想 小蒔「あの、この方法で大丈夫なんでしょうか?」 霞「ええ。このサイトにはオタクを堕とす方法って書いてあるけど」 巴「男なんてみんなオタクですよ」 春「簡単に堕とせる」ドヤッ 初美「うわー、処女がこぞって男を語ってますよー。まぁ、人のこと言えませんですけどー」 霞「ごっほん。とにかく、この方法で須賀京太郎はイチコロよ」 小蒔「が、頑張ります!」 現在 小蒔「(じゃ、じゃあ次は第二ステップに)」ドキドキ 京太郎「何か飲み物でも買ってきましょうか? なにがいいですか?」 小蒔「うぐぅ! オレンジジュースを……」 京太郎「はい。ちょっと待っててください」 小蒔「うぐぅ!」 タタタッ 小蒔「(えっと、次のステップは……)」 タタタ 京太郎「お待たせしました」 小蒔「あ、ありがとうございます」サッ 京太郎「いえ、お金はいいですよ」 小蒔「で、でも! うぐぅ!」 京太郎「気にしないでください」ニッ 小蒔「あぅ……あ、ありがとうございます」ドクン ドクン ドクン 京太郎「?」 小蒔「きょ、京太郎氏!!」 京太郎「!?」 霞「(やったぁ!!)」 初美「あぁ……」 京太郎「きょ、京太郎氏?」 小蒔「な、何か問題がありますか? 京太郎氏!」 京太郎「あ、いえ。別に問題というほどじゃ(なんじゃそりゃ)」 小蒔「お、お主が嫌ならやめますけど?」 京太郎「お主!?」 【巫女姫様の女子力憑依2 男の名前を呼ぶとき「○○氏」「おぬし」と呼ぶ】 男は普通に名前で「○○君」と呼ばれても嬉しくありません。「○○氏」や「おぬし」や「兄者」などと呼ばれると喜びます。 京太郎「(本当に大丈夫なのか神代さん?)」 小蒔「そ、それとも兄者の方がいいですか?」 京太郎「い、いえ。その中なら京太郎氏が一番マシです」 小蒔「うぐぅ! そうですか……(やった! 名前で呼べるんだ!)」ドキドキ 霞「ふふ、喜んでるわね小蒔ちゃん」 巴「よかったですね」 初美「あーあーあー」 京太郎「それよりジュース飲みましょうよ」 小蒔「あ、そうですね! じゃあ、ああっと!?」ツルッ ゴロゴロゴロ 京太郎「あ、水滴で滑っちゃいました?」ヒョイッ 小蒔「(失敗した失敗した失敗した!! こんな時こそ!)」ドキドキ 霞「行きなさい小蒔ちゃん! 誰かの為じゃなく!! アナタ自身の為に!!」 初美「……はぁ」 京太郎「はい、どうぞ。土ははらっておきましたから」スッ 小蒔「……」ドクンドクン カッ!! .... ´ ` ..、 / \ \ / \ . / | l __| | | . | l l l_| ト、´ | | | . | l l/l | | | 八∧ / | | l l l八{\ l j斧う冬 }厶 | | l l |,斧冬 ̄ 乂_ツ 〉} | 乂八从 乂ツ , . . _ノ 八 ∨ . . . __ / / / ∨ 人 └ ' ..イ / / ∨ 〕i ト. __. ├i=Κ 乂 /_j ノノ } └l \_ / /.斗‐ .-―八 | | ` 、 / /´/ ̄`゙ ∨ | | / // | |ノ 小蒔「お、オウフ……」 京太郎「!?」 小蒔「うぐぅ! 私としたことが……オウフ、失敗しました」 京太郎「あ、え?」 小蒔「かたじけないでござるよ」 京太郎「!?!?!?!?!?!?」 【巫女姫様の女子力憑依3 失敗したり痛かったら「オウフ……」と言う】 オタクは女子の細かい部分を観察しています。とっさに出る言葉も観察しています。 何かミスしたり、痛いことがあったら「オウフ……」と言いましょう。同類だと認識してくれます。 59 名前: ◆Pcb58XTPnw[saga] 投稿日:2015/04/26(日) 23 23 53.44 ID AXnaL4r0o [12/17] 京太郎「じ、神代さんは疲れてるんじゃないですか?」 小蒔「うぐぅ! そう見えますか?」 京太郎「す、少し」 小蒔「オウフ……京太郎氏にそう思われるなんて」シュン 京太郎「(俺は一体どうすればいいんだろう)」 小蒔「(なんとか挽回しなきゃ!)」ドキドキ 京太郎「そ、そういえば……神代さんは映画とか見るんですか?」 小蒔「うぐぅ! 霞ちゃん達と、たまに」 京太郎「へー? 最近は何を見たんですか?」 小蒔「ど、どらごんぼーるという、びゅんびゅんするアニメを……」 京太郎「あー、フリーザですか? あれ、俺まだ見てないんですよー。ドラゴンボール好きなんですけど」 小蒔「!!」キュピーン 霞「チャンスよ小蒔ちゃん!!」 初美「そろそろ黙ってくれませんかねー?」 京太郎「あれって確か、ゴールデンフリーザが出るんですよね? 強かったですか?」 小蒔「!!」 カッ 小蒔「知らなかったです!! そうなんですねー!!!」 京太郎「へ?」 小蒔「ごーるでんふりーざ!! 詳しいんですね京太郎氏!?」 京太郎「あ、え? でも、神代さんは映画を見たんじゃ?」 小蒔「あっ」 京太郎「……?」 小蒔「オウフ……」 京太郎「!?!?!?」 【巫女姫様の女子力憑依4 男が自慢げに話してきたら知ってても「知らなかったそうなんだー!!」と言う】 オタクの知識は素晴らしく豊富ですが、昨日テレビでやっていた知識だったり、女子でも知っている知識だったりすることもあります。 そんなときは「知らなかったそうなんだー!!」と言って満足感を与えましょう。 小蒔「(失敗しちゃいました)」シュン 京太郎「(やっぱり様子がおかしいな)」ウーン 小蒔「(つ、次こそ起死回生を!)」 京太郎「あの……」 小蒔「きょ、京太郎氏は!! ガンダムがお好きですか!?」 京太郎「へ? まぁ、嫌いじゃないですし見ますけど」 小蒔「うぐぅ!(第一条件はクリア)」 京太郎「神代さんも見るんですか?」 小蒔「ひゃ、ひゃいっ! びゅんびゅんしてますよね?」 京太郎「そうですね(あ、これ見てないな)」 小蒔「うぐぅ!」 京太郎「(ダメ元で聞いてみるか)小蒔さんの好きなモビルスーツはなんですか?」 小蒔「もびるすーつ?」 霞「今よ!!」 初美「霞ちゃん?」ゴゴゴゴ 霞「な、何を怒ってるの?」ビクビク 初美「私は今すぐにでも止めたいんですよー?」 小蒔「(もびるすーつはわかりませんけど、ガンダムの話題だったら大丈夫です!)」フンス 京太郎「?」 小蒔「わ、私は!(決めてみせます!!)」 カッ!!! _.. -‐==‐- .._ ,....´..............................`...、 /......../...................、............. , ' . . ../{..........j......}.......}.............. / .,' ./../厶....../{....厶._/../............ ,′ ./..//{/ \{ハ/ }/}イ|....| . . . .l i{..ⅱ{ /j{ _.二_ 二._从...|l . . | 八. !い{从ニ⌒ 、 ⌒ニハ).八 . . | |.!..... 厶``` r--y```-イ . . . . 〈 从...... . . 〉._ `ニ´ ノ爪 . . ./}ノ > 、 {. .ミト .__. イ彡 . .)ノ __ /.....ニ7⌒7| {T⌒丶、≪⌒ , '..............厂三ハ 从_>‐‐\ . \ /../......../ {ニ、 ぃ、_,,ツ '⌒ ). . . .' , j{.i.{..../;厶 \\/∠.._ /イ. j. . } ハい(/ / ̄ \__.ノノ}/^\ 七iでつ' // マ⌒ __ノ _,√ . { , ' 'r㍉て_]ユ._ 小蒔「アムロとシャアだったらアムロが好きぃ~!」 京太郎「!?」 小蒔「やっぱりシャアはダメですね。アムロがいいですよアムロー!」 京太郎「……それはRX-78-2が好きってことですか?」 小蒔「うぐぅ? あーるえっくす?」 京太郎「あ、いえ……なんでもないです」 小蒔「アムロが好きです!! アムロ! アムロ!」 【巫女姫様の女子力憑依5 とりあえず「アムロとシャアだったらアムロが好きぃ~」と言っとく】 ガンダムの登場人物にアムロとシャアというキャラクターがいて、よく比べる対象になります。 シャアはイケメンなので、色々とコンプレックスをもっているアムロのほうが好きだと言っておけば、オタクは「俺も恋愛対称かも」と勘違いしてくれます。 京太郎「あ、アムロが好きなのは伝わりましたから、洋服買いに行きませんか?」 小蒔「うぐぅ! ありがとうございます!」 京太郎「いえ、では……行きましょう」 小蒔「(折り返しに来たけど、まだまだ京太郎さんの心を掴めてない)」ギュッ 京太郎「(どうしたもんかなぁ)」 小蒔「(次からは恥ずかしがってる場合じゃないですね!)」 ぶてぃっく 小蒔「うわぁ、沢山ありますね」 京太郎「好きなのを選んでください」 小蒔「で、でも! ここ高いですし」 京太郎「気にしないでください。俺が出すので」 小蒔「うぐぅ! そんなの悪いですよ!」 京太郎「あはは、大丈夫ですよ。こう見えても俺――」 / / | | | | | l l | | | | | / / | |__ | | | | | l l /| | | | |. /// | |\ |‐\八 | | | |__,l /-|‐ リ リ | | / / - 、 | x===ミx|‐-| | `ー /x===ミノ// / ∧{ / | .八 _/ { { 刈`| | l /´{ { 刈\,_| イ /ー―‐ ..__. / / | |/ \{^ヽ 乂辷ツ八 |\| /' 乂辷ソ ノ^l/ } / . . . . . . . . . . `「⌒ .. // /| l、 ー‐ \{ | / ー‐ j/ /}/ . . . . . . . . . . . . . .| . . . . . / _,/ . ..| | \ ! j/ ′/ . | . . . . . . . . . . . . . . .| . . . . . . / . . . . { |\ハ_, ノ ,___/{ . .| . . . . . . . . . . . . . . .| . . . . .∧. / . . . . . . . ′ | . .|\圦 / j/l/. . ′ . . . . . . . . . . . . . . . ./ . . .∧. /. . . . . . . . . . ′_,ノ⌒ヽ | 、 、 _ -‐' / . / . . . . . . . . . . . . . . ./ . / . . / . /\ . . . . . . r‐ ' ´ ∨\/ ̄ )  ̄ ̄ / /. ./ . . . . . . . . . . . . . . / . / . . ./ . . / . . . . . .\ . .ノ ----- 、 ∨/ / 、 / ,/ . / . . . . . . . . . . . . . . / . / . / . . . . . . . . . . . . . / ‘, ‘, ./、 \ / /. . / . . . . . . . . . . . . . . ./ . // . . . . . . . . . . / . . . . .{ ---- 、 ‘, } / . . } ̄ \ ̄ ̄ ̄/ ̄ / .{/ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . -<⌒ . . . . . ./ . . . . ./ ‘, ‘,「l /⌒^\________/}/ . . . . . . . . . . . . . . . . . /´ \ . . . . / . . . . . .{ . . ‘, 人U{ . . . . . . .| \ / .| . . . . . . . . . . . .―‐┐ / \ . . . . . . . . } -- /\ . ノ r/ / . . . . . .| . . . \ ,/ . . . | . . . . / . . . . . . . . . . . ./ 京太郎「わりとお金持ち」 小蒔「(かっこいい)」キュンキュン 一「透華ー? まだかかるのー?」 透華「京太郎に可愛いと言って貰える服が見つかるまで帰りませんわ!!」シャッ 衣「まだまだ選ぶぞ!」 一「やれやれ。二人して、あいつのどこがそんなにいいの?」 透華「全てですわ! あと従姉弟っぽい」 衣「従姉妹っぽい」 一「あ、ふーん」 京太郎「うわぁ、すごく似合ってますよ!」 小蒔「うぐぅ! 買ってくださって、ありがとうございます」 京太郎「いえ、こんなかわいい物を見れたことに比べれば安いもんですよ」ニコッ 小蒔「うぐぅ……//」カァァ 京太郎「じゃあ次は喫茶店でも探しましょうか」 小蒔「うぐぅ! はい!」 京太郎「(そのうぐぅはいるんだろうか)」 小蒔「(さ、さて次のステップは)」ドキドキドキ スタスタ 霞「これよ、小蒔ちゃん!」サッ 初美「むがー!むがむがー!」ジタバタ 巴「おとなしくしてください!」 春「後で開放するから」 明星「すみませんすみませんすみません」 初美「むがぁぁぁあ!!} 巴「三人に勝てるわけないでしょう!」 京太郎「コーヒーの店でいいですか?」 小蒔「(い、行きます!)」ドキドキ 京太郎「神代さん?」 小蒔「う、」 ドクン 小蒔「うぐぅ! コーヒーでいいです牌これ~!」 京太郎「……へ?」 小蒔「きょ、京太郎氏はコーヒーはなにが好きですか? 私はカプチーノです牌これ~!」 京太郎「ぱ、ぱいこれ?」 小蒔「でもカプチーノは苦いので、いつも牌これ砂糖を沢山いれちゃうんです牌これ!」 京太郎「……あの、牌これってなんですか?」キョトン 小蒔「……ハハッ」 京太郎「」 小蒔「それでですね。この間は霞牌これちゃんが牌これをパイパイして~」 京太郎「……」 【巫女姫様の女子力憑依6 会話の最後にさりげなく「牌これ」と言っとく】 最近とても話題になることが多いゲーム『牌これ』。 実際に遊んだことはないかもしれませんが、会話の節々に「牌これ」と言っておけば、男は喜びます。 たとえば「昨日の晩御飯は何を食べたのかなあ? 私はカレーライス牌これ」「明日は雨なんだって牌これ」などですね。 男から「なんだよ牌これって~(笑)」とか言われても無視してOK。もしくは「ハハッ」と笑っておけば大丈夫。 スターバックス 京太郎「つ、着きましたよ(なんだか胸が痛くなってきた)」ズキズキ 小蒔「うぐぅ! いい香りがしますねー牌これ!!」 京太郎「じゃあ、入りましょうか」 カタカタカタ ゆみ「む、また女連れとはな」ッタァーン! ビシッ 店員「いらっしゃいませ」 京太郎「いつものを」 店員「いつものですねー」 小蒔「うぐぅ? いつもので通じるんですか牌これー?」 京太郎「ええ」 店員「お世話になっておりますー」 ゆみ「(馬鹿な!? 私ですらいつものなんて言ったことないぞ!?)」カタカタカタ 京太郎「小蒔さんはカプチーノでいいですよね?」 小蒔「うぐぅ!」コクコク 店員「たい焼きはいりませんか?」 小蒔「うぐぅ?」 店員「チッ、にわかかよ」 小蒔「オウフ……牌これ」 京太郎「??」 店員「では男前さんと月宮さんはこちらへ」 小蒔「月宮?」 ゆみ「S県か……いや、元ネタは鍵だな」カタカタカタ 霞「(誰でやるかが問題ね)」 巴「ネトゲやってそうな人といえば、あの人しかいないですけど」 小蒔「京太郎氏のは甘そうですね牌これ~」スタスタ 京太郎「ええ。なれるとこればっかりですよ」スタスタ 小蒔「(つ、次のテクニックは……恥ずかしすぎます)」ドキドキ で、でも! 京太郎さんに私を、娶ってもらう為に!! 小蒔「(私は! 頑張ります!!)」キッ 京太郎「ここが空いてますね」 小蒔「うぐぅ! はい。じゃあ、座ります……」 >--- 、 f ∨ 〈ヾヽ 〉ー- / >´ ̄ ヽj三王ヽ f´ / . . . . ..∨ `ミ=-、王ヾー、_>_/王〉 イ { i ヾア王三王三王三班ヽ / ヽ、 /ヽ ヽ ゞ--=^ヾ三王三王ミリ ,イ 、 /ヽ ソ __ . . \王三王ミi / >´ \ヽ / ヽ . ヾ三王ij / / ヘヾ ∧ . 〉三ゾ / ノ 〈ミ∨ ∧ 《ミ/i / , イ ヾ∨ ∧ゝ、 ノ彡ソゞ / >´ ∨ ∧ゞ王`ー--=´汪三∥ / / ヾ ∧ ` ̄~ ̄^~^ ̄ ゙̄´ 京太郎「(神代さん、ミニスカだから座る時気を付けないと中が見えそうだなー)」チラッ 小蒔「ッ~~~//」カァァ クパァ 京太郎「……えっ?」 小蒔「……//」ソワソワ 京太郎「あ、ちょ、え? は?(え、なにこれ? スカートの中身が俺に丸見えなんですけど?)」 小蒔「うぅ~~……//」パタパタ 京太郎「(ていうかちょっと待って! この世界の女ってみんなパンツ履いてねぇんだけど!!)」 小蒔「(み、見てる……見られてます)」カァァァ 京太郎「(アレが丸見えになってるぅぅぅぅぅぅ嫌ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!! まっぴぃぃぃぃんくっ!!)」ガタガタガタ 小蒔「ぱっ」 京太郎「!?」 小蒔「パンツじゃないから恥ずかしくないもんっ!!」 / | |.. . ゙、 . ゙、゙、. \ |. i | i |. ∧ 、.i. .i . ` 、. ! | |、 | | i | ! | | | 、 > | | i 「! ヽート!、 リ ! |ハ ト | ̄ ̄. ,..-、| i | !゙、 _、!二゙、-| イ リ ! |ヽ | / へ.゙、 丶ヾヽ ´{ i` ヽ! 1!| /| !ノ゙、リ (パンツよりヤバイのが見えてるんですが……)」 ヽ \ !丶  ̄ Vイ ハ |\ i. 丶 \゙、 ` リ `ヽ `┬ 、 ヾ / i ;ィノ U ,....-ィ / ,, ‐レリ _  ̄ /゛=!_ \ `ー-、_ _/ ゛== 、 \ / ̄ヽ、 ゛===-、 小蒔「(あぅぅぅっ!!)」ボシュゥゥ 【巫女姫様の女子力憑依7 ミニスカ姿で席に座った瞬間「パンツじゃないから恥ずかしくないもん!」と言う】 男はストレートな女子ファッションに弱いので、ミニスカートで飲み会に行けば注目の的です。 座る瞬間「パンツじゃないから恥ずかしくないもん!」と言いながら顔を真っ赤にすると男はメロメロです。 京太郎「(お、落ち着け俺! 神代さんは何か勘違いしてるのかも)」ドキドキドキ 小蒔「~~~//」モジモジ 京太郎「あの、神代さん。女性なんですから、足は閉じた方が」 小蒔「オウフ……すみません……」パタン 京太郎「(これで当面の危機は去った)」ホッ 小蒔「(効果は、あったでしょうか?)」 京太郎「(一生忘れないぞ)」ホクホク 小蒔「か、カプチーノ頂きます」ズズッ 京太郎「ああ、それじゃあ俺も……」ズズ 小蒔「あの、それってなんて名前のコーヒーなんですか牌これ?」 京太郎「え? これですか?」 小蒔「うぐぅ! はい」 京太郎「ダブルベンティヘーゼルナッツアーモンドブラベウィズエクストラホイップウィズチョコレートソースエクストラコーヒーコーヒーフラペチーノライトアイスですよ」 小蒔「はへ?」 京太郎「ダブルベンティヘーゼルナッツアーモンドブラベウィズエクストラホイップウィズチョコレートソースエクストラコーヒーコーヒーフラペチーノライトアイスです」 小蒔「うぐぅ? それって何属性ですか?」 京太郎「え? 水、なのかな? でも、うーん」 小蒔「まぁとにかく美味しいんですよね牌これ!」 京太郎「はい。そうだ、一口飲みます?」スッ 小蒔「うぇっ!? な、ななな!?」カァァ 京太郎「?」 小蒔「そ、それって何属性ですか!?」 京太郎「属性?」 小蒔「口移し属性なんですか牌これ!?」ドキドキドキ 京太郎「ち、違いますよ! 俺はただ、一口飲んでもらおうと」 小蒔「うぐぅ! じゃあ関節キス属性ですね牌これ~!!」 京太郎「関節きっ……//」カァ 小蒔「うぐぅ!! うぐぅうぐぅ!」 京太郎「(あぁぁぁもぉぉぉぉ!!!! なんだよこれぇぇぇ!!)」モンモンモン 霞「いい感じね、フフフ」ニヤリ 春「黒糖オレください」 店員「ねぇよ」 【巫女姫様の女子力憑依8 とにかく「それって何属性?」と聞く】 男は暴走してわけのわからないことを言いがちですが、理解できなかったら「それって何属性?」と聞きましょう。 だいたいのオタク会話に通用するので、「こいつわかってるな」と思われると同時に、恋愛対象としてみてもらえます。 返答が理解できなくてもほっときましょう。理解する必要はないです。 霞「(そろそろ勝負を決める頃ね)」サッ 巴「行くんですか?」 霞「ええ。最終作戦よ!」 春「頑張って、姫様」 初美「むがぁあああああああああ!!」 明星「ひぃぃぃぃっ!?」 霞「さぁ、このカンペを見て!!」バッ 小蒔「(あ、あれは霞ちゃんからのカンペ!!)」チラッ 京太郎「(気が気でないぜ全く)」ドキドキ 小蒔「(が、頑張ります!)」スッ ガタッ 京太郎「? どうしたんですか、急に席を立って?」 小蒔「うぐぅ……きょ、京太郎氏!」テクテク 京太郎「な、なんですか!? え、ええ!?」 小蒔「! ふぅーっ」ミミフゥー ゾクゾク 京太郎「ひゃぁぁっ!?」ガタッ 小蒔「あんっ♪ 二人だけで消えませんか?」 京太郎「!?」 霞「勝ったわね」 巴「はい」 初美「むがぁあああああああああああああ!」ブチブチブチッ 春「嘘、拘束が……!?」 小蒔「(こ、こここここここれで!!)」ドキドキ 京太郎「……神代さん」ボソ 小蒔「うぐぅ! ひゃひっ! 牌これ!!」 / l ′ ,′/ / | ∧ , / l / ./ l ′ ∧ ′. / イ|l | l| / ,イ ィ} /! ′ |l ∧ ヽ. |l 八 | lレ\// / / l , / l / |l | l|ー一. |l /¨! .从{-==≧、 / ヌ } ./ / .!∧ |l | l| 从 { λ/ ` 弋丕 /´ l} //Ⅳ_ 斗< |l | l| ∨V ヽ / ´、ニ赱 | /l .八 l| } ` ┤ 从/ |l / ヽ |Ⅳ ∧ {! _ノ |/ ′∨ 仆、 八 ∨ -― 、 /≧ュ. / \ . ィ _/二二二≧ュ \ /}/. -=≦二ニニ=- 二二ニ()≧ュ ー</∨ __≦二二二二二ニニ -=ニ()ニ=-/ {=ニニ{0=- |二二二二二二ニニ//二=-/ 八 ニニ|0=- !__二ニニニニニニニ{ /二二二 >、 ,<-=ー ヽ\ 京太郎「どういう、つもりなんですか?」 小蒔「えっ……?」 【巫女姫様の女子力憑依9 耳元でフ~ッと息をかけてから小さな声で「あんっ、二人だけで消えない?」と言う】 文字で書くといやらしく感じますが、爽やかに明るく、でも小さな声でそう話すだけで男はあなたの虜になります。 話し始める前に、耳元でフ~ッと息をかけるのが重要ですよ。 京太郎「……さっきから、ふざけてるんですか?」 小蒔「オウフ……私はふざけてなんか」 京太郎「いい加減にしてください!!」ダンッ 小蒔「ひゃひっ!?」 京太郎「俺、久しぶりに神代さんに会えて……嬉しかったのに」ジワッ 小蒔「あっ」ドクン 京太郎「……すみません。怒鳴ったりして」ゴシゴシ 小蒔「え、えっと」 京太郎「俺、帰ります」ガタッ 小蒔「ま、待ってください! あの、私は別に!」 京太郎「……さようなら」 タタタッ 小蒔「あっ……」ズキッ 霞「……これマジ?」 巴「マジです」 春「ありえない」 明星「あわわわっ!」ガタガタ 初美「だ~~~か~~~ら~~~言ったんですよぉぉ!!!」ギロリッ 小蒔「……京太郎、さん」ポツン 店外 京太郎「……くそ!! 最低だ、俺」ワナワナ ペシッッ 京太郎「あたっ!? って、誰ですか!?」バッ / / . ∧ / ∧ . . . 〈 . . .. \ {/ . ./ミ∨/彡ヘ . . . ヽ. . . .. 〈 . ./`⌒^゙"^⌒´| . . . .. 、. . . .. | |i . .i |i . . . . . \ . . | . | || . .| 八 . . . . .\ \| .... | /¨ニ=- リ . i| ¬ト ´ ̄\「\ . . .ー=ニZ_ | ¨ニ=- / . ノリアテ斥 ァ弍斥仆 . . ___;; >/ ¨¨ニ=, ∠..ノ. ./ 小 乂゚ツ 乂゚ツ从 . .厂). .| ∨ / / イ八ノ {_ハ , ////⌒\ /. ⌒´ / . \ 八 , ーく / '⌒\_) / ; . / _厶ィ ` ´ イ / //⌒\__) / | /| .厂 | . . |> _,、</ /∨ _ --、__) __,,厶 |/´∨ | | . | | /-ヘ / ____,,) (____ ’ | |/\| |_, イ ∧ /∧ ゙マ/ (_____ `' │ ´\___/| 〉- 〈 ∨/ ∧ 〈_ (__,、 \_〉 ゙. / | . | , \∧ ‐=ニ..,, (___, \_ノ ∨ ∨ | ∧ `ヽ7 -=ニ,, ___/∧ } 〈 |\ / |/ // `、 }| 〉7 ⌒ン ノ ∨ | `〈 | ,// \_,,八 ∨/ / ∧ 人 \ │/  ̄\_〉 / ̄\_ イ| ゆみ「やぁ」 京太郎「あっ……ゆみさん」 ゆみ「……お前は間違っていないさ」 京太郎「でも……」 ゆみ「ふふ。思うところがあるなら、私が聞いてやる。どうだ? 駅前にスタバが出来たらしいんだが」 京太郎「……ありがとうございます」ゴシゴシ ゆみ「なぁに、美味いコーヒーを飲めば気も紛れるさ」 鹿児島 小蒔「……」シーン 初美「誰のせいですかー? はい、誰のせいですかああああああああああああああああああ!?!!?」ダンッ 霞「ひぅっ……ごめんなさい、ごめんなさい」ポロポロ 春「落ち着いて」 初美「あ?」 春「ゴメンナサイ」グス 巴「ちゃんと忠告を聞くべきした……申し訳ありません姫様」 初美「姫様だけじゃありませんよー!! 須賀君にも酷いことをしたって自覚あるんですかー!?」 霞「そうね……彼にもちゃんと謝らないと」グスッ 初美「姫様。大丈夫ですよー、私達がちゃんとどうにかしますからー」 小蒔「はい……でも、これは私の問題でもあるから」ブルブル 初美「姫様……」 小蒔「(京太郎……さん)」 十年前 須賀父「いいか京太郎? 姫様に無礼が無いようにな?」 京太郎「はーい」 須賀父「じゃあ父さんは久しぶりに当主と話してくるから」 京太郎「俺は?」 須賀父「向こうに六仙の子達と姫様がいるらしいから、遊んでこい」 京太郎「えー? 女と遊ぶなんて嫌だー」 須賀父「つべ言わずに行けホイ」 京太郎「……ちぇー」スタスタ キョロキョロ 京太郎「って、誰もいねーじゃん」 ウワーン ワーンワーン 京太郎「?」 「ひっく、ぐすっ」 京太郎「なんだここ? 蔵? 中から声が聞こえるぞ」 京太郎「ノックしてもしもーし!」コンコン 「え? 誰、ですか?」 京太郎「通りすがりの須賀京太郎だけど」 「すがきょうたろぉ?」 京太郎「俺が名乗ったんだから、お前も名乗れよコノヤロー」 「や、やろうじゃないです。小蒔です」 京太郎「こまき? 小蒔かー、そんで? 何してんの?」 「遊んでいたら、大切なお皿を割っちゃって……それで」グスッ 京太郎「ふーん? お仕置きで閉じ込められてんだ」 「はい」 京太郎「じゃあ、開けてやろうか?」 「え? で、でもバレたらお父様に怒られるから……」 京太郎「そんときゃ、一緒に怒られてやるよ」ガコン 「そんなの、ダメです!」 京太郎「しょうがねぇなぁ。じゃあ……」 ギギギギィィィ 小蒔「あっ」ドクン _ -‐==‐- /. . . . . . ` -‐==ニ二 ‐‐- _ `ヽ / . . . / / / `ヽ / / .i .ト . __ニ=-. ./ . / | | ヽ \ / . / { i‐-ヽ ._\ \ ./ . { i ', ! ___\ . / ヽ \ ニ=- ̄ / | i | | |≠r rュミヾ i{ .ハ ∨ ∨ミ、 ./ /| i .{ !`ヽ !| {つ i! } `ヽ| 〉j. 〉 } // | ', i !ニミヽi\{ 乂zzソ /| !| | i ヽ ム . |fっi! } { i |‐-─ 、- | ト \ヽ|匁ソ , / i/| | . . . . ./ ヽ | .| } ゝ ‐- / !/i| . . / i t|ノノ~|/Vハ くi ノ /. ヽ/ |ゝ、 \ -‐ /. / ヽ >‐──.、. . / -‐‐、 / _,「 . ) . / イ ニ=- ~ / f . | r / // ~ ‐-ヽ / | ハ ! /| / i / __ i . 、/|__ ∠ / ‐ // | /`-‐ / / | __ -‐/ / | 京太郎「俺が中に入ってやるよ。それなら、問題ねぇだろー?」 バタン 小蒔「……あ、え?」 京太郎「よいしょっと。うわー、中は暗いなー」 小蒔「どう……して?」 京太郎「ん? だって暇だし」 小蒔「それだけ、で?」 京太郎「んー、後はそうだな……ちょっと、お前が俺の知り合いに似てるから」 小蒔「知り合い?」 京太郎「泣き虫で、ドジで、どうしようも無い奴だけど……可愛い奴なんだ」 小蒔「……ふぅん」 京太郎「だから、俺が守ってやるよ」ギュッ 小蒔「あ……ありがとう……//」カァ 現在 小蒔「……あれから、十年」 あの後、私と京太郎さんはいつの間にか眠っちゃって 起きた時には、京太郎さんは父親に連れられて帰った後だった 時間にして、僅か一時間ほどしか話せなかったけど 私は――あの日からずっと、ずっと 小蒔「京太郎、さん」ギュッ ウワァァァァアン!! ァァァァァァッ……ウアァァァ 霞「落ち込んでるわね」ハァ 巴「今度こそどうにかしませんと」 初美「……何かいい案があれば」 春「ある」 初美「!?」 春「とっておきが、ある」ドン 初美「どうせくだらない案に決まってますよー」 春「今度はイケる」 霞「参考までに聞かせてくれる?」 春「こういうの」ゴニョゴニョ 巴「え? それは……」ナイナイ 初美「頭がおかしくなりましたかー?」 霞「ええ。正気じゃないわ」 初美「!?」バッ 霞「? どうしたの?」 初美「霞ちゃんがおかしいと思うということは……まさかのまさかですよー!?」ピコーン 明星「はい! 姉さまの考えと真逆のことをやれば成功に決まっています!!」ニッコリ 霞「おい」クイクイッ 初美「到底おかしな作戦ですがー! もはやこれに縋るしかないですねー」 春「お任せあれ」 巴「(それって敗北フラグじゃ……)」 初美「姫様ー!! 姫様ー!! 最後の作戦ですよー!!)」タタタッ 須賀家 京太郎「……神代、さん」 ~ゆみ「彼女なりに、お前にアピールしようとしたんだろう。認めろとは言わないが、分かってはやってくれ」~ 京太郎「そう、なのかな?」 あのアホみたいに思えた行動も全て――俺の為にやってことだとしたら 京太郎「……謝らないと、な」 そうだ、俺は神代さんを拒絶してしまった ガキの頃に、守るって言ったのに! 京太郎「くそ! こうしちゃいられねぇ!! 謝りに行かねぇと!!」ダッ ピンポーン 京太郎「!?」タタッ ダダダダ ガチャッ 京太郎「神代さん!?」 小蒔「あ、あの……//」モジモジ 京太郎「神代さん、俺……あの」 小蒔「ごめんなさい。私、京太郎さんのことを何も考えてませんでした」 京太郎「!!」 小蒔「だから、私謝りたくて」 京太郎「謝るのは俺の方です! ごめんなさい!! 神代さんの気持ちを!」 小蒔「いえ、それはいいんです。私はもう、決めましたから」 京太郎「え?」 小蒔「京太郎さん! 私、神代小蒔は!!」ドクン 京太郎「っ」ドキッ ドクン ドクン 小蒔「今日からおぬしの家に住むわ!」デーン 京太郎「」 【巫女姫様の女子力憑依10 突然「今日からおぬしの家に住むわ」と言って押しかける】 突然、何の連絡もせず、リュックとバッグを持って男の家に行き、「今日からおぬしの家に住むわ」と言って転がり込みましょう。 男は驚きながらも漫画やアニメやラノベのような展開に喜び、あなたを受け入れてくれるはずです。 貧乏だったり生理的に受け付けなかったら出て行けばOK。ただし、ストーカー被害に遭わないためのケアは必要です。 京太郎「(聞き間違いか?)」ゴシゴシ 小蒔「えへへっ」ドキドキ 京太郎「あの、もう一度言ってもらえますか?」 小蒔「はい! 今日からおぬしの家に住むわ!!」デーン 京太郎「……は?」 小蒔「荷物も持ってきました! これからは同じ屋根の下で暮らします!」 京太郎「……ひ?」 小蒔「身の回りのお世話から何もかもを行います!」 京太郎「……ふ?」 小蒔「だから、その……//」 京太郎「……へ?」 ... -―━―- ... / \ / / / / l . / / / | |l l l . | l | l 八i l 八 ハ l | | |八芹坏\ ノ芹坏ノ} | |从 { ヒソ ヒソ 厶イ | 八 }∧/// ' /// _'ノ 八 \ .、 V__フ .. / `Y^介ト - 个ミ= / //} /\' \ / / / { ∧/ / | l |_ /{ { { i / / | l八\ /八八 | ∨ / | / \ / {ノ / / ノ' } ∧ 〈__/ / / ∨_rv'__ 〈人_{ / / |―┴'´人 / 从 /\/ 从 ∧. _/ \{ { _, 、__ / ――、∧ / __ }二二二二二≧==≦{ // ̄ ̄ \ 小蒔「いっぱい、愛して……くださいっ」ニコッ 京太郎「ほぉぉぉぉぉぉ!?!?」 冴えない男子高校生の俺の家に、突然巨乳巫女が押しかけてきた! そんな巫女の目的は、俺との間に子供作ることだって!? おいおい、俺の貞操は一体どうなっちゃうんだ!? 京太郎「ってエロゲかよ!!!!」 小蒔「もう、離しませんからっ!」ダキッ ムニュン 京太郎「やわぁあーーーーらぁぁぁぁあぃい!!!」 小蒔「んふふ」スリスリ 霞「結局は」 初美「胸で」 巴「攻めるのが」 春「一番」ポリポリ 明星「大人って……大人って」ズゥーン 小蒔「京太郎さぁーん、大好きですっ」 京太郎「うわぁぁぁぁぁ!! 理性がぁぁぁぁぁ!!」 この後どうなったかって? さぁ――どうなったんだろうな 第二十章【巫女サーの姫! 女子力憑依の裏技!】 カンッ!
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496 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/03/22(土) 01 09 30.83 ID akljCfd6o [9/14] 怪人「サイン、サインモラワナキャ……」ジリジリ 和「ひぃっ!? 何をブツブツ言ってるんですか!?」バタバタ \マタハラムラノドカカー/ \ゴルァァァァ! マタオマエカイナァァ!!/ \ヤッタレヤダグバー!/ 司会「お、おおっと!? 謎の怪人が観客の少女を人質に取っているぞー!?」 京太郎「(無理やり進行した!?)」ガビィーン って、こんなの打ち合わせに無かっただろ!? 一「あれってアレだよね。あの滅茶苦茶強い奴……」ウワァ 咏「ま、中身は想像付くけどねぃ」ヤレヤレ いちご「ひっ!?」ビクビク えり「まさか、いやでも……」 憧「なんかすっごく須賀君を見てるけど?」 京太郎「え?」 怪人「はぁーっ、はぁーっ♪」ジリジリ 京太郎「」ゾクゾクッ こええええよ!? なんだよアレ? 中身も化物なんじゃねーのか!? 京太郎「(それになんだろう、この既視感……)」ビクビク ※詳しくは過去スレのぼん太君を見てね! 怪人「ふひっ、ふひひひっ!」 司会「さぁ須賀さん! 怪人相手にどうするのかー!?」 京太郎「(どうするったって……)」 和「た、助けてください……」ジワッ 京太郎「!!」 和!! 俺は――!! コンマ安価↓3 00~09 すこやんED(二回目) 10~19 見捨てる 20~59 警備員を呼ぶ 60~89 戦う(敗北) 90~99 戦う(勝利) ゾロ目 すこやんドM化&調教完了 504 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/03/22(土) 01 21 11.53 ID akljCfd6o [10/14] 本当は俺だって和を助けたい でも―― 京太郎「(戦うか? いやでも、和に怪我させちゃうかもしれないし……)」チラッ ~~舞台袖~~ 竜華「(あかん、戦ったらダメや!)」バッテン! 煌「あ、もしもし警察ですか? あの、ステージに変態か、怪人が現れまして。不法侵入ですよ不法侵入!」 京太郎「(だよな。じゃあ――待つか)」ジィーッ 怪人「えっ――//」ドキッ 京太郎「……」ジジジジィー 怪人「(須賀君が私を見てる……♪)」モジモジ 和「」 \アノダグバオカマッポイ/ \コワレルナァ/ \ハラムラノドカヲヤッタレー!/ 京太郎「ぐぬぬぬっ!」ミョンミョン 怪人「はぅぁ……♪」キュンキュン タタタッ 警備員「警察だ!」バッ 怪人「え?」 京太郎「(警備員じゃないのか……?)」コンワク \ガチジケンナノ!?/ \ガンバリィヤダグバー!/ 警備員「不審者め、こっちに来い!」 怪人「ち、違います! わ、私はその!」アセアセ 警備員「問答無用だ!」ダダッ 怪人「はにゃぁぁぁぁぁ!?」ダダダッ ポーイッ 和「あ~れ~」 京太郎「!!」バッ! コンマ↓3 00~09 そのまま転倒 10~49 いちごが受け止める 50~89 京太郎がキャッチ 90~99 京太郎が抱きしめる&一面記事 ゾロ目 和ED 510 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/03/22(土) 01 31 15.58 ID akljCfd6o [11/14] 和「っ!?」フラッ ガシッ! 和「え?」 京太郎「大丈夫か、和?」 和「っ! す、須賀君っ!」ドキッ 京太郎「怪我は無いか?」オロオロ 和「は、はいっ。須賀君が助けてくれましたから……」ジワッ 京太郎「いや、俺は何も……助けてやれなくてごめんな」ウツムキ 和「いえっ! こうしてくれただけでも私は……」 京太郎「和……」 和「須賀君……」ウルウル 一「……」メラメラ いちご「……」ギリギリッ 咏「ふーん?」 えり「若いですねぇ」 憧「和……本当に須賀君のこと」ズキンッ \ゴルァァァァァ!!/ \エエカゲンニセェヤァァァ!!/ \ジョインジョイントキィ!/ 和「(周りがうるさいですが、これはチャンス!)」キラーン 京太郎「でも、本当によかったよ……」 和「あ、あの! 私、実はずっと須賀君のこと――」 会場「!?」 京太郎「だって和は俺の――」 和「好き――」 京太郎「友達だもんなっ」ニカッ 和「」ビキィッ! 会場「」 京太郎「あんまり心配させんなよ」ポンポン , '" `丶、 ㏍㌻ rzzzz-ミヽ㏍⌒ヽ . . ´ | ㏍ ノ . / / i Vk㏍㏍㏍㏍㏍ \ . ' i l i i i 」i ㏍㏍㏍k/__ . ; i i i |i -i 圦__彡㏍ . ∨〈r | l ┐ i i i i八 i | 小| i . ノ i i i i /㏍' V ハ| | |┐ | i i i |if弐ミ | { 坏弐ミト i i i/ | i| | || | i 圦|i { ハ \ { Vi i/ /l L」 二二} ㏍k ミトVツ 乂_ ツ 丁-㏍| |二二二} l i| 、 丁 ̄` . | . .{ | 八 rァ′ . | . . . `ヽ | i i\ ‘` リ | ノ | i i i i i\ _ . / | . . \ | | . i i `T爪| / | . ヽ | i i i i i i i 斗-─/ / | . | | i i i i i㌣ / / i i || 丶 | | i i i /--ミ ' i i i |L__ \| 514 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/03/22(土) 01 41 44.72 ID akljCfd6o [12/14] 和「」チーンッ 京太郎「ん? どうかしたか?」 和「あ、うぁっ……ぁぁ」ガタガタガタ 一「だ、大丈夫……?」 いちご「元気出すんじゃ……」 咏「同情を通り越して笑いしか出ないねぃ」 えり「こうもボッキリへし折るとは」 憧「……なんで私、喜んでるのよ」ギュッ 和「う、うぁぁ……」グスッ 京太郎「の、和!? やっぱり怪我したのか!? どこか痛いか!?」オロオロ \ザマァァァァ!/ \サスガニカワイソウ/ \コレモマタサダメカ/ 司会「えー、えらいものを見た気がしますが、まぁいいでしょう」 えり「いいんですね」 司会「それでは、これにてブレイド試写会を終了します!」 \タノシカッター!/ \ノドッチガンバー/ 司会「それでは最後に、締めの一言を須賀京太郎さんにお願いします!」 京太郎「え? あ、はい! えーっとですね!」 \ガンバッテー!/ 京太郎「これからもっともっと成長する俺達の姿、ちゃんと見てくれよな!」ニィッ / / | | | | | l l | | | | | / / | |__ | | | | | l l /| | | | |. /// | |\ |‐\八 | | | |__,l /-|‐ リ リ | | / / - 、 | x===ミx|‐-| | `ー /x===ミノ// / ∧{ / | .八 _/ { { 刈`| | l /´{ { 刈\,_| イ /ー―‐ ..__. / / | |/ \{^ヽ 乂辷ツ八 |\| /' 乂辷ソ ノ^l/ } / . . . . . . . . . . `「⌒ .. // /| l、 ー‐ \{ | / ー‐ j/ /}/ . . . . . . . . . . . . . .| . . . . . / _,/ . ..| | \ ! j/ ′/ . | . . . . . . . . . . . . . . .| . . . . . . / . . . . { |\ハ_, ノ ,___/{ . .| . . . . . . . . . . . . . . .| . . . . .∧. / . . . . . . . ′ | . .|\圦 / j/l/. . ′ . . . . . . . . . . . . . . . ./ . . .∧. /. . . . . . . . . . ′_,ノ⌒ヽ | 、 、 _ -‐' / . / . . . . . . . . . . . . . . ./ . / . . / . /\ . . . . . . r‐ ' ´ ∨\/ ̄ )  ̄ ̄ / /. ./ . . . . . . . . . . . . . . / . / . . ./ . . / . . . . . .\ . .ノ ----- 、 ∨/ / 、 / ,/ . / . . . . . . . . . . . . . . / . / . / . . . . . . . . . . . . . / ‘, ‘, ./、 \ / /. . / . . . . . . . . . . . . . . ./ . // . . . . . . . . . . / . . . . .{ ---- 、 ‘, } / . . } ̄ \ ̄ ̄ ̄/ ̄ / .{/ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . -<⌒ . . . . . ./ . . . . ./ ‘, ‘,「l /⌒^\________/}/ . . . . . . . . . . . . . . . . . /´ \ . . . . / . . . . . .{ . . ‘, 人U{ . . . . . . .| \ / .| . . . . . . . . . . . .―‐┐ / \ . . . . . . . . } -- /\ . ノ r/ / . . . . . .| . . . \ ,/ . . . | . . . . / . . . . . . . . . . . ./ \キャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!/ 司会「ありがとうございましたー!!」 京太郎「よっしゃ!」グッ 一「えへへ、かっこよかったよ!」 いちご「ちゃちゃのんも感動――」 咏「言うようになったねー、あの新人がさー」グリグリ えり「あはは。流石ですね」 憧「これからもよろしくね、主人公!」ポンッ 516 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/03/22(土) 01 47 08.28 ID akljCfd6o [13/14] こうして、俺のアイドル復帰最初の仕事は終わった とは言っても番組はまだまだ始まったばかり これからもっともっと頑張らないとな! 京太郎「ということで竜華さん、これからもよろしくお願いします!」 竜華「当然や! 任せとき!」 頼りになる仲間とともに 俺は進む 煌「帰りますよー!」 宥「お弁当貰っちゃったね」 玄「おもちが無いのです、これは出来損ないだよぉ」 竜華「ああもう、静かにせんとー!」 ギャーギャ! ワイワイ! 京太郎「やっぱりアイドルって、最高!!」ニィッ だからやめられないんだ ~~~おまけ~~~ 警備員「」ピクピク 怪人「はぁ、はぁっ……か、勝った!!」ズゴゴゴゴッ ある意味引き返せないところまで来ているアラフォーであった カンッ! 548 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/03/24(月) 23 43 09.00 ID MNQrdd4vo [2/3] 数々のアイドル活動を経て、ついにステージでのイベントをも成功させた京太郎 あらたなファン層を獲得し、順調に思われたが……? ~~はやりんの必要性を語るには原稿用紙一枚じゃ足りない の巻~~ 【数日後 アクセル1】 ザワザワ はやり「……うーん」 タッタッタッ 宥「瑞原プロー!」 玄「ちょっといいですかー?」 はやり「はい、何かな?」ニッコリ 宥「京太郎君のメイクに関してなんですけど……」 玄「ふんふむ、これこれ、でいいですか?」 はやり「うんっ! いいんじゃないかな♪」 宥「じゃあ、しばらく体重制限で行きますね」 玄「全く。最近太り過ぎなのです!」プンプン! はやり「うーん。食事制限はしてるハズなんだけどねー」 宥「隠れて何か食べてるとか……」レイプメ 玄「うぅ、スタイリストとしては許せないよぉ」 美穂子「……」アセダラダラ ※太ったといっても1~2Kgです はやり「こら! 京太郎君を信じてあげなきゃ可哀想だよ?」プンプン 宥「そう、ですね。 それじゃあ失礼します」ニコッ 玄「瑞原プロのおもち……」ワキワキ 宥「玄ちゃん、行こう」 玄「うん!」 タタタッ はやり「……」 549 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/03/24(月) 23 56 00.21 ID MNQrdd4vo [3/3] ガヤガヤガヤ イソガシイヨネー ウン、イソガシイ タイヘンタイヘン バングミチカイカラネ、ショウガナイネ はやり「ほぇー」ポケーッ タッタッタ! 菫「瑞原プロ!」 はやり「うん? どうかしたの菫ちゃん」 菫「京太郎君の麻雀指導なんですが、この方針で大丈夫でしょうか?」 はやり「どれどれ……なるほどね。京太郎君の地力を上げる方針なんだ」ナットク 菫「ダメでしょうか?」 はやり「いいと思うよ。でも、どうして京太郎君の能力を底上げしないの?」 菫「はい。確かに今、京太郎君は五つのオカルトを持っています」 ※衣、照、淡、小蒔、咲のオカルトです 菫「ですが、それに頼りきりではいざという時に対応できません」 はやり「そうだね。相手によっては効かない場合もあるし☆」 菫「それに、今の私に教えられるのは……基礎力くらいなものですし」ウツムキ はやり「……菫ちゃん」プニッ 菫「はひゃっ!?」ビクンッ プニプニプニ はやり「どうして、そんな言い方するの?」プニプニ 菫「ひゃっ、ほっぺたを、いじらないでくらひゃい」 はやり「い~い~か~ら~!」 菫「うっ……だって、私はもう既に彼よりも弱くて」 はやり「そうかもしれない。でも、だからって菫ちゃんがいじけても仕方無いよ」 菫「……」 はやり「確かに京太郎君は才能があったし、オカルトにも恵まれてる」 菫「……はい」 はやり「でもね、誰がなんと言おうと京太郎君を指導してきたのは菫ちゃんなんだから」 菫「!!」 はやり「それは京太郎君がどれだけ強くなっても、変わらない事実なんだよ?」ナデナデ 菫「……瑞原プロ」グス はやり「地力を鍛える方針は私もそれでいいと思う! 頑張って、教えてあげてね☆」ウィンク 菫「はいっ! 頑張ります!」タタッ はやり「ふふっ、頑張ってねルーキーちゃん♪」クスクス 551 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/03/25(火) 00 07 15.09 ID TSuCFpdKo [1/10] ガンバルゾー! モエテルワネー アーイソガシーイソガシー はやり「ぽけぽけ~」ウトウト タッタッタ! 明華「瑞原プロ!」 はやり「はにゃっ!?」ビクッ 明華「あら、お休みでしたか?」 はやり「ううんっ、大丈夫! 何か用かな?」ニコニコ 明華「はい。京太郎君の音楽レッスンなんですが……」スッ はやり「どれどれ……うわ、凄い! こんなに考えてるんだね☆」 明華「これで初CDは順調な出来になるかと」グッ はやり「……うーん、でもこれはちょっと修正かな?」 明華「えっ? どうしてですか?」 はやり「確かにこのトレーニングを受ければ、すぐにプロレベルの歌唱力になると思う」 明華「はい。私も自信があります」 はやり「でもね、その間他のレッスンをやらないわけにはいかないんだよ?」 明華「! それは分かります……ですが他の要素は既に高いレベルなので――」 はやり「だからって疎かにしていいわけじゃない。それは、明華ちゃんも分かってるハズ」 明華「……はい」 はやり「焦らないで明華ちゃん。大丈夫、京太郎君は今でも少しずつ成長してる」 明華「勿論です! それは私が保証します!」 はやり「うん♪ だから明華ちゃんも京太郎君を信頼してあげて、きっとすぐに追い抜かれちゃうから」クスクス 明華「ええ、楽しみです」ニッコリ はやり「それじゃあ、こことここを修正して……はい! このプランでお願い☆」サッ 明華「ありがとうございます。流石は年の功……ハッ!?」バッ はやり「」 明華「……失礼します」ピューンッ! はやり「」 553 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/03/25(火) 00 19 13.40 ID TSuCFpdKo [2/10] ザワザワザワワー はやり「Zzzz……」スピィ タッタッタッタ 霞「あら、お疲れなのかしら」ツンツン はやり「おにゅっひゃ!?」ガバッ 霞「おはようございます。今いいですか?」 はやり「う、うんっ」ゴシゴシ 霞「京太郎君の演技の育成プランですが……」サッ はやり「どれどれ……えっ? なにこれは?」コンワク 霞「朝、昼、夜。全てを演技に費やして、最高の演技力を――」 はやり「ダメに決まってるでしょー!!」プンスコップゥーン! ~~~ 理沙「!?」ガバッ 靖子「ん? どうかしました?」 理沙「……出番」シュンッ 靖子「??」 ~~~ 霞「ダメですか?」 はやり「当たり前田のクラッカーだよ☆」 霞「(ふるっ……)」ブルブル はやり「確かに演技が大事な時期だけど、京太郎君のモチベや体力も考えてね」サッ 霞「はい、善処します」スタスタ ジャアサッソクレンシュウネ エッ? フフッ、イクワヨ ウワァァァァ!? はやり「ふわぁ……」ネムネム 556 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/03/25(火) 00 42 00.38 ID TSuCFpdKo [3/10] 【数時間後 アクセル1】 ガヤガヤガヤ はやり「Zzzzz……」 スタスタ 竜華「お疲れやなぁ」クスッ 煌「あらあら、こんな場所じゃ風邪をひいちゃいますね」サッ ファサッ はやり「んふ……京太郎君……ムニャ」ネムネム 久「昨日はあれだけ【私も京太郎君に教えたーい!】って騒いでたのにね」クスッ 竜華「あれは大変やったなぁ」 スタスタ 京太郎「うぅ、絞り取られたぁ……」バタッ 美穂子「お疲れ様です、若」ヨシヨシ 京太郎「ありがとうございます。って、どうかしたんですか?」 竜華「ああ、瑞原プロの事なんやけど」 京太郎「はやりさんですか?」 竜華「育成の事やらなんやらをずっとお願いしとるけど、実際にレッスン見て貰ったことないやん?」 そう言われればそうだ スキル、というのが抽象的すぎてやる機会が無かったというのもあるけど 煌「それで瑞原プロ、昨日遂に暴走してなぁ……」 久「三日前の打ち上げでお酒を飲んでどんちゃん騒ぎ」 京太郎「そ、そんなことがあったんですね……」 美穂子「若は早めに帰ったのでご存知ないかと」 京太郎「すいません。俺のせいで」 知らず知らずのうちにはやりさんにそんな不満を与えていたなんて 俺、悪いことしちまったかな はやり「Zzzz」ムニャムニャ 竜華「ううん、京太郎君が気にすることやないし」 京太郎「でも!」 竜華「それに、瑞原プロがいじけたのは……自分が教えられないことやないと思う」 京太郎「え?」 久「……力になりたかったのよ、きっと。他のみんなと同じようにね」 557 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/03/25(火) 00 46 30.22 ID TSuCFpdKo [4/10] 京太郎「そんな……! だってはやりさんは頑張ってくれてるじゃないですか!」 俺の育成に関して、バランスを取ってくれるはやりさん 正直この人がいなければ、今頃俺はダウンしているだろう 竜華「せや、だから京太郎君」 京太郎「はい、なんですか?」 煌「……とっておきの夢、見させてあげませんか?」ウィンク 京太郎「とってきの、夢?」 それって、一体――? はやり「むにゃむにゃ……」 竜華「それは!」 京太郎「!!」 コンマ安価↓3 00~09 一晩を明かす (強制ED) 10~49 一日付きっきりでレッスンする 50~89 一緒に食事する 90~99 一日デートする ゾロ目 はやりんEDだよっ☆ 562 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/03/25(火) 00 55 45.26 ID TSuCFpdKo [5/10] 【翌日 アクセル1】 はやり「うぅっ……昨日は事務所で寝ちゃうなんて」ズゥーン 京太郎君とかに寝顔見られちゃったかなぁ……? 恥ずかしいよぉ…… はやり「だ、大丈夫。はやりはまだまだイける♪」 そういうことにしておこう そうしよう☆ ガチャッ はやり「おはようございまーす☆」 京太郎「あ、はやりさん。おはようございます」ニコッ はやり「おはよう。あれ? 一人?」 どうしたのかな? 今日は朝から演技のレッスンが入ってたハズだけど? 京太郎「実は霞さんが急なぎっくりおもちで来れなくなりまして……」 はやり「え!? 大丈夫なの!?」 京太郎「はい。なので、今日ははやりさんに見てもらおうかと」 はやり「うぇっ!?」ドキッ ちょ、ちょっと待って! 私が京太郎君に!? はやり「あ、あわあわっ☆」 淡「呼ん――」 菫「お前はこっちに来い!」ガシッ シュタタタッ! はやり「あれ? 今誰か――」 京太郎「あっ、あー!!! そ、それとですね!!」アセアセ はやり「??」 京太郎「今日は宥さん、玄さん、明華さん、菫さんもぎっくりおもちでお休みです」 はやり「え、ええええ!? どういうことなの!?」 京太郎「それどころか、事務所のアイドル担当チームの全員ぎっくりおもちです」 はやり「インフルエンザみたいだね。……というか、なんか嘘っぽいなぁ?」ジロッ 京太郎「あっ、ちなみに透華さんもです」メソラシ はやり「せ、世界の終わりがくるっ!?」ビクビク 透華「ちょっと待ちなさいですわ……」ゴゴゴゴゴッ 竜華「お、落ち着くんや!」ガシッ! 566 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/03/25(火) 01 11 53.33 ID TSuCFpdKo [6/10] 京太郎「と、とにかく! そういうことなので!」ガシッ はやり「ひゃ、ひゃいっ!?」ドキッ ドキドキドキドキ え? 何これ? 京太郎君が近い、近いよぉ……// はやり「……//」カァァァ 京太郎「今日ははやりさんが、俺のレッスンを見て貰えますか?」 はやり「わ、私なんかで、そのっ、いいのかな?」モジモジ 京太郎「はい。勿論です」ニィッ はやり「~~~っ」ブシュゥゥゥ 京太郎「ダメ、ですか?」 はやり「う、ううんっ! ダメじゃないよっ!」アセアセ 京太郎「……」ジィーッ はやり「……」ガバッ 京太郎「はいっ!?」サッ ギュゥゥゥウゥ はやり「ふふっ……♪」スリスリ 京太郎「はやりさん……」ナデナデ はやり「んふー♪ 今日は一日、頑張ろうねっ☆」 京太郎「はいっ」ニコッ 正直、京太郎君がこうして私だけを見てくれるなんて……夢みたい これから先、こんな機会なんて存在しないかもしれない だから―― はやり「ねぇ、京太郎君」 京太郎「はい?」ニッコリ 私なりに―― はやり「んー♪」スッ チュッ ロッカー「!?」ガタガタガタッ!? 私なりに、背伸びしてもいいよね? 京太郎「え? 今の……?」ドキドキ はやり「ふふっ、今度は口――狙っちゃおっかな?」 京太郎「ええっ!?」カァァァ はやり「あははっ!」 ロッカー「「「「「「「「「「……」」」」」」」」」」」メラメラメラ! 569 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/03/25(火) 01 32 48.67 ID TSuCFpdKo [7/10] はやり「私は厳しいからねっ!」 京太郎「はい! 望むところです」ニカッ こうして、私と京太郎君のレッスンが始まった 久しぶりのレッスンで色々と戸惑うこともあったけど、京太郎君とのレッスンはやっぱり楽しい ~~~ はやり「はい。お疲れ様。これで今日のレッスンは終わり☆」 京太郎「よっしゃ! はやりさん、ありがとうございます!」 はやり「昔に比べて成長したね。ふふっ、音痴だったころが懐かしい……」クスクス 京太郎「や、やめてくださいよ!」カァァ 京太郎君はどんどん成長してる それを教えるメンバーも、少しずつ成長しているんだよね はやり「私も、負けてられないなぁ」クスッ 京太郎「え?」 はやり「……見ていてね京太郎君。私、頑張るから」 私に出来ることは京太郎君を指導することだけじゃない 今いるコーチを指揮すること、そして―― はやり「私自身も、次のステージへ」ゴゴゴッ 京太郎「!!」ゾワッ あの時の仕返し、楽しみにしていてね! 小鍛治プロ! ~~~ 健夜「!?」ビクッ 恒子「どうかしたんですか?」 健夜「……えと、今寒気が」 恒子「寒気?」 健夜「も、もしかして須賀君が応援してくれてるのかな?」エヘヘ 恒子「(ないわー)」 ~~~ 京太郎「それじゃあ、今日は帰りましょうか」 はやり「うんっ!」 それに――私はやっぱり気づいちゃった 京太郎「一緒に帰るの、久しぶりですね」クスクス はやり「えへへっ、手をつないじゃお♪」ギュー 京太郎「わ、わっ!?」ドキッ やっぱり私―― はやり「もう、離してやらないもんね☆」 京太郎「あわわ!?」 はやり「かわいいっ!」ホオズリ フニュグニュン 京太郎「あばばばっ!?」 この人のこと、好きなんだって カンッ 573 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/03/25(火) 01 45 34.52 ID TSuCFpdKo [8/10] 【お ま け】 ~~ロッカー内~~ 竜華「なぁ……隠れて様子見るんはええんやけど」ギュウギュウ 煌「はい……」ギュムギュム 久「なんで、みんなで入ってるのかしら?」ギュ^ギュー 透華「あんまりですわ……」グリグリ 美穂子「あぁ、上埜さんっ!?」ゾクゾク 菫「そもそも、これロッカーって大きさじゃないような……」コンワク 宥「あったかい……あつい、あつぅい……」ギュムギュムゥゥウ 玄「おも、おもちぃ……グヘヘ、おもちぃ」ワキワキ 明華「い、息が……」ギュウゥゥゥ 霞「ちょっと、そこはダメよ……んっ!?」ビクンッ 淡「くるしぃよー」ジタバタ 和「あ、暴れないでくださいっ!」 照「もう、ダメ――」 ガタガタガタガタガタ! バッタァァァーン!! 女子s「なにゃっ!?」ズシャァァァ!? 京太郎「あっ」 はやり「?」 …… 女子s「……」 京太郎「……」 はやり「……これ、どういうことかな?」ニコニコ ハヤリンビーム☆ ドゴォォォオオォォォォンン?! ウギャァァー!? 京太郎「やれやれ。締まらないなぁ、やっぱり」クスッ でも、この方が俺ららしいよな 京太郎「ですよね、竜華さん?」 竜華「いいから助けんかーい!!」 チュドォォォオンン! 竜華「」バタリ 京太郎「あ、死んだ」 カンッ 574 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/03/25(火) 01 58 53.16 ID TSuCFpdKo [9/10] 【次回予告】 それは――終わりの始まりにすぎなかった ゆみ「全く、こんな場所に呼び出して……」 桃子「見せたいものってなんすかね?」 数多のファンの中でも―― 【彼女】はひと握りの偏愛の持ち主である 智美「待たせたなーみんな」ワハハ そんな彼女の見せた―― 佳織「さ、智美……ちゃん?」 智美「京太郎君がお好き? 結構、ではますます好きになるぞー」ニヤリ 愛情の証 智美「みんなにコレを見せたくて――」 睦月「京太郎君といえば、今日ここに――」 そして―― その愛の証と、一人の大ファンと―― 京太郎「お久しぶりです」ニッコリ アイドルが交差する時 智美「……ここで、逃がす手は無い」ニヤァ ゆみ「お前、まさか!?」 智美「飼えばいいんだろー?」クスクス 世界は――光を失う 【次回 究極の愛は痛みだって、どっかの誰かが言っていた の巻】 智美「餌は美味しいかー? キョウタロー」ナデナデ ??「……わぅっ!」モグモグ ※ このスレはほのぼのです 588 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/03/27(木) 22 31 27.78 ID ofPzq5meo [2/12] それは……京太郎が帰国して数日が経った日の事であった 世間では京太郎のアイドル復活に歓喜し、こぞって報道を行っている そんな狂喜乱舞するファンの中でも、さらに人一倍喜びを噛み締めるファンがいた そう、その人物こそ―― \ | ハリ .| ∨ / \ | 丿 弋 ̄ ̄マ フ .| \ \  ̄ ̄\ \.........メ / / \ \ | \ / / ハ | 丶、 _, イ´ / \ / ̄\ ´ ´| ノ  ̄  ̄  ̄ ..../ 丶、、、 /| リ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄゛゛゛゛゛ \ |" ヾ\ / ゙゙\ \ / 〉 |\/ ヽ \ /\ /∨ \ <<究極の愛は痛みだって、どっかの誰かが言っていた の巻>> 【長野 某所】 ゆみ「お、早いな」スタスタ 桃子「お疲れっす!」 ここは鶴賀学園から少し離れた場所にある広場 俗に言う空き地のようなものだが、人はいない 廃材や、捨てられた車などが放棄されているからである ゆみ「……ん?」 睦月「あっ、お待たせしました!」トタタッ 佳織「ごめんなさいっ!」 桃子「いえいえ、私達も今来たとこっすから」 地元の子供ですら、親に言われて近づかないような空き地 ここに彼女達が集まっているのには理由がある ゆみ「しかし遅いな蒲原の奴」ハァ 佳織「え? まだ来てない……?」キョトン ゆみ「全く、こんな場所に呼び出して……」 桃子「見せたいものってなんすかね?」 そう、ともに戦った戦友の呼び出し それが彼女達が集った理由なのだ 589 名前:車の違いは気にしない ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/03/27(木) 22 44 15.49 ID ofPzq5meo [3/12] だが、当の呼び出した本人が来ない 睦月「何か急用とかじゃ?」 ゆみ「いや、それならメールの一通ぐらい……」 普段の彼女なら、それくらいはする それなら一体――? プップー!! 桃子「!?」ビクッ ゆみ「クラクション? 蒲原か!」 クラクションを響かせながら車が空き地へと侵入してきた その窓からは彼女たちのよく知る友人、蒲原智美が顔を出している 智美「待たせたなーみんな」ワハハ 佳織「さ、智美……ちゃん?」 紛れもなく、自分たちの知る蒲原智美 乗っている車も苦い記憶とともに刻まれたものと同じタイプのものだ だが――決定的に違う部分がある ________________________ / ─────── / ,───ヽ_,...---、_,.、.-─---ヽ ,/∧ ∧ ワハハ //| ./ / / ヽー-、 .ヽヽ ,/<(゚∀゚ )> //| /. , ! iハ!/メ、.i | \ .ヽ| _∠__( _) __ //_|ニ)___ イ { ヽN 'i !/!人iヽi.___|_| /.__,、,-z . ̄ ̄ ̄ ̄ ̄_ / | _1 i( _ 丶 \ __| //.〃 〉 ス __ / ノ/ ̄ ̄| ̄ . / `Yリヽ '、_)'´!`ー` .\_| / // ノ ((从从ル.=//_ /________| / .. | ,. _/ __________| | ̄ ."ヾ(l ゚ -゚ノ".]┘ ̄ ̄ /;;;;;;;ヽ | ̄/. 、 ト、ィ' . ̄/;;;;;;ヽ ノ |二|└────┘ |二)__|_| (∴) |__|_____|_____| (∴) |____ノ  ̄ ̄ゞゝ;;;;ノ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ゞ_ゝ _ノ ゞ;;;;;;ノ ゞゝ _ノ ゆみ「」 桃子「」 睦月「」 佳織「……」キュンッ ごらんの有様である 592 名前:車の違いは気にしない ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/03/27(木) 22 53 51.97 ID ofPzq5meo [4/12] 痛い車 略して痛車 名前は知っている、あのアニメのキャラとかを貼り付けてるアレでしょ? それが加治木ゆみ達の認識であった ゆみ「(だが、これはなんだ?)」 桃子「」ブルブルブル 睦月「」シーン 全くもって理解不能 高架橋に落書きをする不良と同レベルにしか思えない それが加治木ゆみ達の見解となった 佳織「……(触りたい)」ドキドキ まぁ、約一名を除いてであるが バタンッ 智美「遅くなってごめんなー」ペコペコ ゆみ「か、蒲原……お、お前?」 智美「ん? これに気づいちゃったか?」ワハハハ 気づくも何も、気づかない方が無理なレベルである 桃子「な、なんすか、これ?」ワナワナ 智美「須賀京太郎君だけど?」 桃子「いえ、そういうことじゃなく」 智美「京太郎君はアイドル。一時遅れを取ったが、今や巻き返しの時だからなー」ワハハ _,. ...,,_ ,. ' ´ ` 丶. , ´ , , ヽ , ' / / / , 、丶 / / 〃 / / 〃 / ヽ、 ヽ、\ ,' 〃 ,イl 〃 / // l / 丶 . i ヾ 、 i !i /〃 | !ム l-!-|l | l ,ィl、ヽヽ ! |l / /ハ [」!,,,」__ヽ! l-l、/ lハ ! | i ヾ|!〃__7'´ r' ;,i「ヽ , = 「 /l ! // `、 l/ /! ヽ_ ヾ;;;ツ __ ' r';i!Yノイ|y' ヽ! 〃! ` ‐-- '´ ヽヾ' ト、 !lハヽ. ト !| lj /// ' ` 7'i´ リ l i l ヾヽ、 _,.. _ / ! 〃l// ヽ、.ト、 !` 、 ´ , ´ 〃 //´________,ィ'^| 、/l `r - ' ´ |l リ l ヽ X ハ、 !| { l ノヽ > / `rー-- 、 〃 l l ヽ∧_∧! l ぐ 丿 ヽ、 /ヽ! ∨ヽ/ 〉´ 佳織「うわぁ、うわぁ……♪」サワサワ 智美「おっ、佳織は興味あるのかー?」ワクワク 佳織「えっ!? えとっ、その……この人、知ってるから……//」カァッ 智美「京太郎君がお好き? 結構、ではますます好きになるぞー」ニヤリ 佳織「そ、そそそういうわけじゃないよ!」アセアセ 593 名前:車の違いは気にしない ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/03/27(木) 23 02 06.76 ID ofPzq5meo [5/12] 智美「遠慮することは無い無い」ワハハ ゆみ「待て、落ち着くんだ。少し頭の整理をさせてくれ」 智美「それじゃあこの携帯テレビで」ドンッ テレビくん「オッスオネガイシマース」 ゆみ「聞け!」 智美「ソルサキの名シーンを……」ピッ ザザーッ テレビくん「(京太郎ドアップ)」デデーン 桃子「あ、イケメン」 ゆみ「相変わらずいい男だな」 睦月「流石ですよね」 佳織「あわわっ!?」 ~~~三十分経過~~ 智美「ということで、京太郎君の良さはわかってもらえたと思うぞー」ワハハ ゆみ「」ゲンナリ 桃子「あの、もしかして私たちをここに呼んだ理由って……?」 智美「うん」ニッコリ / 丶 / / \ / / / / ヽ / / / / / ヽ , / // /!`メ、| /! , | |. | ', ′ __.. 彡 | | | |/_|メ、| { ,' / | /|. | ', l >─ |ハ lx仡斥㍉|ハ /}/_斗イ | / | l \ / |. {{ { // } ' , / 仡斥㍉,|/| | 八. \ / \| V //ノ ` { // } }} / / \ \ /; /! `¨´ V //ノ / /|/ ヽ > {∧ | l __ `¨´ 厶イ ! \ ヽ |小、 l  ̄ 7 / | / {八\ \___ / /! }ノ , '′ _/ \丶. __ .. 、<_ _从/-‐ '′ ___.. イ ', \_ _jヘ、 x< | ', /⌒V ヽ._ / ヽ | , /ヽ ハ \  ̄`ヽ ', | ∧ / 〉‐{ ,\ 〉 ', | ', └--/ ‘、 / } i ヽ/ ', 智美「みんなにコレを見せたくて」 ゆみ「」チーン 桃子「うわーお」 佳織「(やっぱりカッコイイ……ストームファンやめようかな)」ウーン 睦月「あ、そうだ」ポンッ 智美「ん? むっきーどうかしたのか?」 594 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/03/27(木) 23 06 40.01 ID ofPzq5meo [6/12] 睦月「いえ。京太郎君で思い出したんですが」 智美「何を?」 睦月「今日、私の家に来るんですよ」 智美「ふーん」 睦月「ビデオ見たせいで約束の時間まであと十分くらいしかないです」 智美「へぇ……」 睦月「……はい」 智美「……」 睦月「……」 智美「えっ?」 睦月「はい?」 智美「誰が来るって?」 睦月「須賀京太郎君が」 智美「どこに?」 睦月「私の家に」 智美「」 ,......-‐‐-...、 __ / 丿 . . . . . . . . .ヽヽ ,、 ,、 / /{ ; . ヽ, | | ././ / ;'' ljへ、 ヽ; l l | | /./ / /‐-、 r‐‐`‐ヽ j l ,ィ.l`iィ i ,' /.弋フ` 弋フ l;-、 ノ l l_f} ヽ .l ;'/ l , '´/' l | { l. ;/ ! _ __ ィ-/ | l_,ヽゝ | ,..--..ヽ_ , .ィ !/ ,ィ'ク´く | .| ハ ヾ / /`Tヽ,-‐ / .j _ / j | .| イ 、 l / !イ 、/ / / ノ l | i'´ =- _ _l .´ レ l ./ _/ レ //¨ | |__,ィ='´ ./ ヽ . | レ . _ _ / / l .! ヽ ヽ - _ .l ヽ!// Y | ヽ、 _ ヾ 、r'´ .! / } | .ス ノ '、 | j' '、___,. ィ'=-''´¨ } . . .d / } . .l イ / . .| / ! / | ノ . l 智美「ほ、ほわぁぁぁぁぁぁ!?」ガタガタガタ 桃子「え? えっ!?」 ゆみ「ど、どういうことだ!?」 佳織「」 睦月「あれ? 言ってませんでした?」 600 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/03/27(木) 23 15 14.47 ID ofPzq5meo [7/12] 【二日ほど前 ブレイド収録スタジオ】 ハイ、オッケーデ-ス スコシキュウケイシマース 一「ふわぁ、疲れたよー」パタパタ チラッ 京太郎「ぶはっ!?」 一「あれ? どうかしたの?」キョトン 京太郎「い、いえ……(服をパタパタさせると俺には丸見えなんですが……)」ハナジダラダラ 一「??」 咏「こら、何をやってるのかねぃこの痴女は!」ペチンコ 一「あいたぁー!? ウタちゃん何すんのさ!」 咏「役では年下でも、現実じゃ敬えよー」グリグリ 一「あにゃにゃっ!?」イタタタ いちご「(い、今がチャンスじゃ!)」タタタッ 憧「辛味噌」スッ いちご「あっ!」ピタッ ソレタベテモイイカナ? イイワヨー 京太郎「あはは。みんな元気ですね」クスクス ガチャッ 京太郎「ん?」 睦月「あ、あのー?」 京太郎「あれ、貴方は確か――」 睦月「うわっ!? 京太郎君だ!」ビクッ 京太郎「確か鶴賀の……?」 睦月「(うわやばっ……近くで見ると本当に……!!)」 京太郎(容姿S)「?」キラキラキラキラ 睦月「あ、えっと、その……//」ドキドキドキッ 601 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/03/27(木) 23 23 47.96 ID ofPzq5meo [8/12] ~~そんなこんなで~~~ 監督「ということで、彼女が最後の追加ライダーだって。それ一番言われてるから」 京太郎「はえー。そうだったんですね」 睦月「まさか東京旅行中にスカウトされるとは……」テレテレ 憧「あれって結構びっくりしますよねー」 咏「最強のライダーねぇ」ウーム いちご「なんだか嫌な予感がするんじゃが……」 一「あー、なんだかコーラフロート飲みたいなぁ」 監督「ふろー……と?」ピクッ 京太郎「じゃあ俺はパフェ食いたいっす。キングサイズの!」 監督「キング……?」 いちご「ちゃ、ちゃのんもストロベリーパフェを!」ビンジョウ 憧「八王子にいい店あるらしいわよ?」 咏「じゃあ、みんなで行くかねー」 えり「うぅ、甘いモノは……」オナカサスサス 監督「はち、王子……ジャック?」 一「うぅ、ボクだって連れてってよね!」 咏「お前はフロートで我慢しろってのー」ウリャウリャ 監督「キング、ジャック……一人だけフロート。これはいいかもしれない」ウゥム 睦月「???」 京太郎「それより、津山さん。ちょっといいですか?」 睦月「え? はい」 京太郎「実は、お聞きしたいことがあるんですけど」 睦月「なんですか?」 京太郎「犬――好きですか?」 睦月「……へっ?」 ~~~~~ 睦月「ということでして」 一同「」 603 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/03/27(木) 23 34 13.51 ID ofPzq5meo [9/12] 睦月「何か変なことありました?」 ゆみ「い、いや色々とおかしい。だが、お前が仮面ライダーに出ることは百歩置いておこう」グギギギ 桃子「そうっすね。そこに突っ込みいれるとキリが無いっすから」トオイメ 智美「そ、それでなんで京太郎君が!?」クワッ 睦月「実は子犬の飼い主をさがしているらしくて」 佳織「子犬?」 睦月「それで、一度見て欲しいってなって……それで」 智美「」 ゆみ「なるほど。しかしまたどうして?」 睦月「捨て犬を見逃せなかったらしいですよ」 桃子「へぇ、いいとこあるっすね」 智美「やっぱり須賀君はアイドルの鑑じゃないか!」カンキ 睦月「とまぁこういう経緯でして」 智美「いや。それなら急いでむっきーの家に行こう、そうしよう」ワハハ ゆみ「正気か!?」 智美「須賀君に会うためならなんでもするぞー」ワハハ 桃子「ん?」 佳織「今――」 睦月「なんでも……」 スタスタ ?「あ、いたいた!」 一同「え?」 ?「よかった。自宅の方に行ったら、ここに向かったって聞いて捜してたんですよ!」 智美「こ、この声は――?」ドクンッ ゆみ「まさか、そんな!?」 桃子「す、須賀……」 _ , 、 /ィ--∨ .- 、 __/ , , } l \ ` ー-, | /{ { l | | . /_/ | / 从 ,-}/、 |l | / 从 -rォⅥ /rォ- }イ { _` ̄´ { {rI ゞ ,}' ゞ } }∧ Y {{ |Y } 从∧ _ 八{ 「l | || | | | Ⅵ 、 ` ー` イ / ' { ー '' ' | /^〉 「//}` ー ´r'-、 | ' ノ_,」// | |/()| . /´ //////∧_ r '///>- 、 ∧ _人 イ///////∧-}//////////> 、 {//\___「///////// ∨////////////∧ |////()/}//////////{/////====/// //| 京太郎「お久しぶりです」ニッコリ 睦月「久しぶりだね」ニッコリ 智美「アプシェリッヒリッタァァァァァ!?」ドヒュゥゥゥン!! 607 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/03/27(木) 23 45 59.49 ID ofPzq5meo [10/12] 京太郎「ん? うわっ! 鶴賀のメンバー勢ぞろいじゃないですか!」 ゆみ「あ、ああ。久しぶりだな須賀君」 京太郎(容姿S)「加治木さん! お久しぶりです」ニコッ ギュルルルルルル!! ゆみ「」ドゴォォォォン! 桃子「せ、せんぱぁぁぁい!?」 佳織「は、はわわっ!?」ガタガタ 京太郎「だ、大丈夫ですか?」サッ ギュッ ゆみ「うぼぁ!?」ガクガク 桃子「おいゴルァァァ!? 何気安く触ってんすかぁぁぁ!?」ガシッ 京太郎(容姿S)「あっ……すみません」シュンッ 桃子「(え、何こいつ超可愛いっす……)」ドキッ ゆみ「わ、私は大丈夫だ。少し、気が動転しただけだ」 京太郎「そうなんですか?」 智美「あ、あの、あの! きょ、京太郎君!」ドキドキ 京太郎「あ、蒲原さん! クリスマス以来ですね!」ニッコリ 智美「んひっ♪」プシッ 京太郎「? どうかしました?」 智美「そ、そうだなー……」スッ ギュッ 京太郎「また会えて嬉しいです」ニギニギ 智美「」ジュワァーン 京太郎「(なんかすっげぇ手が湿ってる――)」ウーム 睦月「(今のうちに痛車にブルーシート被せてあげよう)」ガサガサ 佳織「優しいね……」 睦月「まぁ、京太郎君なら喜びそうだけど」 京太郎「……?」 コンマ安価↓3 00~09 ゆみちん暴走モード 10~49 普通に会話 50~89 痛車に気づく 90~99 ほのぼのストーカー誕生(桃子) ゾロ目 智美ED 621 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/03/27(木) 23 57 01.56 ID ofPzq5meo [12/12] 智美「(もう一生洗わないぞー)」スンスンッ ゆみ「」ビクビク 桃子「アリエナイッス、ワタシガオトコニセンパイイガイノオトコニ……」ブツブツブツブツブツ 佳織「うわぁ……」 京太郎「さて。じゃあ挨拶も済みましたし、本題に入りましょうか」 睦月「そういえば子犬はどこに?」 京太郎「そうだ。おいで、ホロ!」パンパン タタタタッ ホロ「わうっ」ハッハッ 睦月「おー、可愛いー」ナデナデ ホロ「がぶっ」 睦月「わー、痛いー」グリグリ 京太郎「すみません。こいつ、思いのほか凶暴で」 睦月「うーん。私は嫌われてるかな」 ホロ「ぐるるるる」 京太郎「どうどう。困ったな、他に頼れる人もいなくて……」 睦月「そうなると――」 智美「!」ピキィーン! ビシィッ!! 京太郎「?」 睦月「え?」 智美「その犬……私が飼う」バァーン! 京太郎&むっきー「「ウェッ!?」」 智美「それなら問題ないハズだぞー」ワハハ 京太郎「そうですけど、いいんですか?」 智美「問題ない、問題無い」ワハハ 睦月「ちょ、ちょっと!」コソコソ 智美「んー?」 睦月「本気なんですか?」ヒソヒソ 智美「折角のチャンスだしなぁ……」ニコニコ 睦月「で、でも!」 智美「……ここで、逃がす手は無い」ニヤァ 睦月「!?」ゾワッ 京太郎「??」 選択安価 ↓2 1 ほのぼのえんど 2 かんっきんっ えんど 624 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/03/28(金) 00 05 39.89 ID 4tt9OnB+o [1/10] 京太郎「でもホロが懐くかどうか……」 ホロ「わぅっ!」タタタッ 智美「……」ジィーッ ホロ「……」ジィーッ ※ ここからは脳内言語でお楽しみください ホロ「お姉ちゃんもきょうたろーをいじめる?」 智美「私は何があっても京太郎君を裏切らないぞー」 ホロ「ほんとぉ?」 智美「勿論、例えロケットで宇宙に飛ばされて体がバラバラにされても愛し続けるからなー」ワハハ ホロ「……なら、大丈夫」タタッ 京太郎「!?」 ホロ「きゅぅーん」スリスリ 智美「可愛い奴だぞー」ワハハ 京太郎「ほっ」 睦月「(なんか複雑な心境――)」ズゥーン 京太郎「じゃあ蒲原さん。お願いしますね」 智美「ああ。責任をもって育てる」ナデナデ ホロ「わうっ!」 京太郎「俺も、仕事の無い日に様子を見に来たりしますから」ニコッ 智美「あ、そっかー(ダメだ……まだ、まだ笑うな)」 京太郎「ダメですか?」 智美「勿論いいぞー(こらえるんだ……しかし……)」ワハハ 京太郎「ありがとうございます」 睦月「笑ってるやん」 ゆみ「ああ、笑ってるな」 佳織「智美ちゃん……」ショボォーン 桃子「ブツブツブツブツブツブツブツ」 こうして、蒲原智美の謀略は成功した とは言っても、この時の彼女は知る由も無かった この子犬を拾ったのは京太郎と―― もう一人いること 痛車「」ポツーン そして、数ヶ月が過ぎた―― 625 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/03/28(金) 00 14 20.61 ID 4tt9OnB+o [2/10] 【数ヶ月後 蒲原邸】 ホロを引き取ってから数ヶ月 そのわずかな期間は智美にとって、まさに至福の時間であった 完全復活した京太郎は仕事に出まくり、人気も絶頂 そしてわずかな休日の間を縫っては自分に……ホロに会いに来てくれる 須賀京太郎を応援するファンとして、これ以上に無い幸せであった だがしかし、一つだけ盲点があるとすれば それは―― 智美「まさか、まさか――」 ホロ「わぅ~♪」 和「あはは、くすぐったいですよ」 京太郎「こら、ホロ! うらやまけしからん奴め!」 イチャイチャ~ン 智美「おのれおのれおのれ……」グギギギギッ そう、もう一人の拾い主である原村和 彼女もまた、京太郎と一緒にホロに会いに来るのだ 京太郎「ふぅ……ごめんな。何度も押しかけて」 智美「ううん。気にしてないぞー」ワハハ 京太郎「和も喜んでるし、本当に智美には世話になってる」 智美「……うん」 この数ヶ月で、智美は薄々勘付いていた 京太郎は原村和に好意を寄せている それは――原村和が京太郎に寄せる想いと同じように 智美「……」 しかし、だからと言って智美には何もできない 今更ホロを返すなんて非常識だし、かといって正面切って問いかける程の勇気も無い ただ、現状を続けるだけ 自分の家が京太郎と和の逢瀬に使われている その光景をただ目に焼き付けて、悔しがって 苦しんで、涙をのむ他ないのだ それだけで、自分は幸せなのだから―― 京太郎「おい和! たまには交代だ!」スクッ 和「あ、はい! じゃあ私も少し休みますね」タタタッ 智美「あっ」 今もこうして、自分の横から去っていく彼を呼び止められない 自分は一体―― 彼にとってなんなのであろうか? 626 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/03/28(金) 00 24 44.68 ID 4tt9OnB+o [3/10] 和「ふぅ……。すみません、毎度お邪魔して」 智美「……わ、わはは」 和「蒲原……さん?」 智美「それ、さっき京太郎君からも聞いたぞー」ウツムキ 和「え?」 智美「通じあって……るんだなーって」ズキン 和「……」 ジワっと涙が溢れそうになる それを必死に抑えようとするが、もはや自分の意思ではどうにもならない あの人の前では笑顔で有り続けようと思っていた なのに――どうしても涙が止まらない 自分はこんなにも弱かったのか 智美はただ、情けなさを感じるばかりだった 和「……はぁ、蒲原さん。アナタ、何も見えてないんですね」 智美「え?」 涙をこする智美に、和は憮然と言い放つ その声色には少しばかり嫉妬のようなものが感じ取れた 和「彼が――須賀君が年上にタメ口なのは、アナタだけです」 智美「は?」 一体それがなんの関係が? そう返そうとする間もなく、和はすかさず続ける 和「ほぼ休みの無いスケジュールをやりくりして、どうにか週に一度はここに来ようとする」 智美「え? それって――」 和「……最近の口癖は――」 ~~~~ 京太郎「よし、これで智美がまた喜んでくれるかな……?」ヘヘッ ~~~~ 和「――だそうですよ」ジトッ 智美「……え?」 意味が分からない 今日はエイプリルフールではないし、目の前の少女がこんな嘘を吐くとも思えない じゃあ、どういうこと? 今のは…… 智美「本当、なのかー……?」 和「……どうして私が、敵に塩を……」ボソッ そう言って、和は立ち上がる 智美の質問には意地でも答えないという意思表示なのだろう 628 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/03/28(金) 00 36 08.25 ID 4tt9OnB+o [4/10] 和「それと……リタイアするのは勝手ですけど、一つだけ言います」バッ 智美「えっ?」ドキッ 和「最後は、私が勝ちます」 智美「……原村和」ギュッ ああ、そうだった 目の前のこの少女は―― これまで何度彼に相手にされなくても どれだけ想いをへし折られても、諦めずにただ前へ進んできた 和「だから、少しは抵抗してくださいね」 それゆえの自信 自分が負けるハズが無いという――想いの強さ なのに自分はどうだ? 昔からこの少女を妬むばかりで、何もしようしなかった 無いものねだりで、自分の価値を下げていたのだ 和「じゃあ……」 智美「待って欲しいなー」 和「……」ピタッ 智美「お陰で目が覚めたぞ」ニカッ 蒲原智美は笑う そこには一片の迷いも無い あるのは決意 絶対に自分の想いを叶えるんだという、覚悟 智美「京太郎君は、私のモノにする」 和「奇遇ですね。私も同じ気持ちです」 だからもう諦めない 涙なんて必要無い だって、彼は―― 京太郎「おーい、二人共! こっち来いよ!」ニカッ 智美「ワハハー! 今行くぞー!」ダッ ⌒ヽ ___ __} ^∠⌒` . ´ ` . / \ / ./ \ / / / \ \. / / / / { / | . | . / / / . / /-- | { | l ∧ . / . .| . i /l/ __八 八l/ ' . .| . / | . | .|_ァ'^~苧ト\ /l/^苧ト、_| | .. \ |八 `{ __)刈 \ / __)刈 リ / .. \ . . .| 乂__ソ 乂_,ソ 厶イ 〉 \ . | , | / \| . _____ . | . / 八 人 ∨ ノ 人 八/ \个 . ー‐ . 个 / |八 i - i /l 八/ _\ノ |/ ノ'_ __ -‐/´⌒く____ '⌒` 、‐- __ / | i i i i |\ / ` 、 / | i i i i | ------- \ 京太郎「……ああ、いい表情だ」クスッ 彼女の、素敵な笑顔に恋しているのだから ED4 ~~それはまるで太陽のような~~ 640 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/03/28(金) 00 54 21.10 ID 4tt9OnB+o [6/10] 京太郎「本当に助かりました」ニコニコ 智美「ワハハ。私もちょうど犬が欲しかったんだぞー(大嘘)」 京太郎「でもよかった。これで和も喜びますよ」 智美「そっか。それはよかっ――」 京太郎「?」 智美「え? 今なんて……?」 京太郎「あ、そういえば言ってませんでしたね。実は――」 カクカウシカジカ 京太郎「ということでして。だから和と一緒に様子見に来ますね」ニコニコ 智美「トラウリヒドラッヒェェェェェェェンッ!!?」バヒュゥウゥゥン!? 京太郎「??」 ゆみ「蒲原――策士策に溺れたな」 睦月「まぁ、半分は目的達成できましたし」 佳織「(京太郎君を写メっておこう……)」パシャッピロリ~ン♪ 桃子「……」ポーッ 京太郎「ん? どうかしたか?」 . . ∠´  ̄  ̄ ` . __ . ´ ` \ ` . / . /⌒ \ / . / \ ヽ . ' . / ヽ / . . ' . / . / ./ /. . ⌒l i Y. / . / . / . // // // / | i i . . '. / . / . //__.// //. / / | l | . /. / | . ! ! .ィ´/. //` //. / / | | | i /. / ル从! / ≠ く/. //! !´/ ̄ `ヽ j ! | i /. / . /レイ「云K . ! ! i リ ≧≠く Yノ ! | /. / . / | |{ t..j| )从ルハィ云.kル' |l } !. /. / . / /| `ー ' |{t .j'ソ リ . / .' /. / . / / ∧ j/j/j ! . ー ' / . / . / .'. /. / . / / / /\ 、 /j/j/j ./ . / . / / } . / . / / / / _}\  ̄ . イ/ . / . / / レ入 . / / / 「 ⌒\. \ __ . < ル'/ . / / . / , ' ) . / / / ノ \ ___r ─‐ / . / / .、. / / __ へル'>-- -──<⌒ | .イ . / / \/ ノ「 /´  ̄- \ } \ .j / リ . /.イ /⌒ \ 〈 ! 〈  ̄\し' ∨ / ⌒_j_ / / i }\\ \ _ ___ ノヘ ノ /ノ´ ̄ `Y / ! | \ ≧ .__ __ノ __ _ ___/ ノ´ ̄ 〉ト、 | .ノ ≧=≠ } > ´ / し'´ ̄ _ ノ / jハ !/ \ __ x>´ /\ 〈 「 ̄ / _./_/ i!\.ハ! \ / /⌒\_ ./\ \入ノ / /「 ∧ i i! ./ / \ \ // / / 入 _____/ ∧ | || / / | \ .// / ∧ \ / l| | 桃子「……」ニコッ 京太郎「うっ……(可愛い、けどなんか怖い)」ドキドキ 智美「痛い……苦しい、助けて……京太郎君……」ウグググ ホロ「わぅっ!」ペロペロ こうして、ホロの飼い主が決まった! やったね智美ちゃん、家族が増えるよ!! 644 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/03/28(金) 01 03 50.02 ID 4tt9OnB+o [7/10] 【そんなこんなで時が過ぎ】 カァーッ カァーッ! アホー! 京太郎「じゃあ津山さん。登場、お待ちしますね」 睦月「うん。またね」ブンブン ゆみ「まぁ、その……なんだ。とにかく頑張ってくれ」 佳織「お、応援する……から」 智美「わ、ワハハ……」ピクピク 京太郎「皆さんもお元気で」ニコニコ ホロ「わぅっ!」 ホロの飼い主も決まり、一安心で帰路に着こうとする京太郎 だが、彼は気づいていなかった いつの間にか鶴賀のメンバーが一人減っていること そして、自分が乗る新幹線の後部座席―― そこに…… 【新幹線内】 京太郎「ふんふ~ん♪」ドサッ トコトコトコ ストンッ __ _ . .. /. .ヽ .ヽ /. .∨ . /. ヽ .∨ . i ヽ |ヽ 、 } | | .\ 卞 广ヾf | ', { 七卞、 .从ィf斧ミ| | |\ ム ィf斧 ヾ `∨ソ ! ! | | |iヽ . Vソ i| | | . l /| i ∧ ' , i| | i . . //| ト、 込 `゚ il ィl | / | // ′ | ヽ ≧=- zi| ,从 /| i ! // } | /'´ ̄ /. .{ーi|/. 〃 L ノ ノ / | .∨ { /.i. 「. ノ} /. .彡. '⌒ヽ ∧ } } i. . ヾ. . . . . . . . . ./ '⌒\ / / / {. . . . . . . . . . . . ./ / / / ー--==彡'/ ′ } /./ // { ′ / ′ 、 { / ∧ { __ } r勹r勹r勹} 桃子「……」クスッ 京太郎「ゆ~うぐ~れ~の♪ かなぁ~たから、し~んき~ろ~ぉ♪」シャカシャカ なにやらとんでもないものをお持ち帰りしているということに つ づ く 645 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/03/28(金) 01 14 12.86 ID 4tt9OnB+o [8/10] 【お ま け】 ~アクセル1~ 竜華「……出番、無いなぁ」ゴロゴロ 煌「まぁ、たまにはいいじゃないですか」クスクス 久「固定が決まってる人はいいわよねー。こちとら生き残りサバイバルしてるのよ?」 霞「そうね。ほんの少しフラグ建てるのだって一苦労」 ソウダソウダー! スコシハキヅカエー! コッチニマワセー ムシロキョウタロウクンヲマワシタイ 竜華「そうは言うても、需要あらへんのが悪いんと思うんよー」ゴロンゴロン 透華「まぁ!! それが本音ですのね!?」キィーッ! はやり「竜華ちゃん、それは酷いよ☆」 菫「全くだ。ヒロインというものはもっとこう、周りに気を配って……」 宥「あの、弘世さんが言っても説得力が……」 玄「皆無なのです」 菫「!?」 霞「まぁ、そうなるわね」 明華「反面教師……ですね」 菫「馬鹿な。この私が……」ワナワナ 久「とにかく! もっと京太郎君といちゃいちゃさせなさいよ!」 煌「概ね同意ですっ!」キラッ 竜華「そっちこそ本音が大概やん」 ウルセー! センソウジャーイ! ドルゥゥゥン! トゥットゥルー! 美穂子「……平和、ですね」ポケー 今日もアクセルガールズは元気です カンッ! 649 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/03/28(金) 01 26 07.23 ID 4tt9OnB+o [9/10] 【おまけ 2】 ~新幹線内~ 京太郎「どうだっていいよ~♪ 気の向くままに生きてるんだ~♪」 ジィーッ 桃子「ふふっ……」ニマニマ チョンチョン 桃子「ん?」クルッ / / i ヽ / / ./| | ヽ . / i | | | |ヽ . i i i ′ | i. ./| | | | i .| | .| | / | | |i |‐|‐ト |i 斗‐|┼ i .| .| |. / /|八 |八 |_.レ'.._| 八/__.}/∨}/ | | 厶イ | ヽ{{ 午不か}/ 午示下}. | | | | 弋__ソ 弋__ソ レ' | | |ハ /| | | |ヽ} ' /´| | | | 人 _ /. .| | | /i | | ` ._ ィ i .| i. .| {/.人{ |/} 厂} ー .{ア}_l_ | i . ′ ,. -‐乂¨ ̄{¨ ¨} ¨八/}/ r<. 、 | | >、 照「おい、新入り。順番守らんかいごるぁー」 桃子「へっ?」キョトン 照「京ちゃんの追っかけ、舐めてるの?(照だけに)」 淡「そうだそうだー」 咲「そうだよ(便乗)」 姫子「そげんことも分からんと?」 泉「いっぺん死んでみるか? お?」シュッシュッ 恭子「あぁ~♪ 今日も京太郎君はええ男やわぁ……//」デレデレ 洋榎「抱いてぇーな! 先っちょだけ! 先っちょだけでええねん!!」 健夜「精●ください! ●子ください!」ドゲザッ 怜「死ぬ前に――せめてその胸の中に……」ゲボァッ! ゾロゾロゾロ ワラワラワ ファン×100「「「「順番守れ」」」」 桃子「きゃああああああああああああああ!!?」 ~~~~~~~~ 桃子「はわっ!?」ガバッ い、今のは――? 京太郎「だからロンリロンリー♪ 切なくて~♪」シャカシャカ 桃子「ゆ、夢……?」ホッ よかった、ただの夢だったんすね…… コソッ 照「……」ニコォ カンッ 670 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/03/31(月) 22 18 17.18 ID ysz4uuzjo [2/11] 【ブレイド 収録スタジオ】 ガヤガヤガヤ ウェーイ! 京太郎「んーっしょ! 今日はこんなもんか」グググッ トタタタッ 一「京太郎くーん!」 京太郎「あ、一さん」ヌギヌギ 一「あれ、今日はもう終わりだっけ?」 京太郎「はい。今回は出番少ないので」キガエチュウ _ r---、 ―--,´=、‐ .、 ,..〉 、_/7-´ 〉_ \ , ' {_,..ィ⌒\--、 } \⌒\ _,/ / /| / ∧ T' | ヽ_ ,. ´ {{ | 从{⌒从 { }'⌒ハ l | ` 、 r"´ , ∧l从ィ斧ミ `ィ斧ミ| | l |、 `ヽ、 、 く / / /} Vり Vり | |从 } ヽ ノ `、 `{ イ 叭 . . '__ . ☆| | / / 、 j八 { ゝ ゝ ' ..ィ| / / , \ \ 〉r、__` iー ´l .、/ イ7' / 、 { . /r-' _,} / ./ / \ 、〉、 { / .イ ' , ´ ∨ r/、_.-{/ | / / o/>-、ー o ∨ { イ .. .. ∧ { /イ ´ 乂\ 〉 〈_,. | `Tノヽ 乂| ,{_〉ノ , | / l | ′ {! . / . rく _〉-, 7<>、=r=ミ、=、< >∨ __,r ┴´ / ー'乂_ンー' .、 `ー┴、 「/ ̄/イ⌒Y⌒ヽ/⌒∨⌒\´ ¨7 ⌒´{´ ̄∨,-- l_{/⌒´ ̄\_〉イ | , | , . { '.___,{ , | | | | 一「ふーん。今日はボクもこれで上がりなんだよね」チラチラ 京太郎「へぇ、奇遇ですね」ニッコリ 一「うん。すごいよねー、奇遇だよねー」ニコニコ シーン 京太郎「……」 一「……」 え? なんなのこの間? 俺にどうしろって……? 選択安価↓3 1 食事に誘う 2 他の人と用事があるんだっけ? 3 ちょっとからかってみる 674 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/03/31(月) 22 30 34.20 ID ysz4uuzjo [3/11] ____ ,. ´ __ `¨¨ヽ ,  ̄` / ヽ `ヽ / _ , ∨ 、 . / /,´ / | ヽ . / //' ' / ' / l| | ∨ l// / , / ' l| | | | | | | | | _/ ィ / { l |__|_{ |∧ }/ ' / l | ∧  ̄ {〃 Ⅵィ斧从 } /-}/-/、 , /-、 ∧} / , 从 Vり ∨イ ,イ斧ミ、}/ /⌒ } | ' / イ从 l ム Vり ム' ノ/}' ´ \∧ ' ,r ' / 、 v ァ / 从/ \ `こ イ _|、 ` r ´ //∧ /| /////∧ 「 | //////////> 、 , </∧ / {///////////////> 、 , </////// ∨__∨//////////////////>、 京太郎「それじゃあ、食事でも行きます?」 一「おぉっ! 話分かるじゃん!」エヘヘ 京太郎「ちょうどお腹も空いてましたし」 今日は付き添いの竜華さん達もいなかったから、ちょうどいい 一人で帰るのも寂しいからなぁ ガヤガヤ ザワザワ タカイワさん「お、須賀君帰りかい?」 京太郎「あ、タカイワさん! 今日もありがとうございます」 タカイワさん「今度も頑張ってくれよ」ハハハ 京太郎「勿論っす!」ペコッ カエルカー モウコンナジカンカー ヌワァァンツカレタモォォォン ヤメタクナリマスヨォー 京太郎「お、他のスタッフもそろそろ帰るみたいだな」 一「ほら、京太郎君。早く行こうよ!」グイグイ 京太郎「あっ、はい!」トテテ んー、でも折角なんだから他の人も誘うべきじゃないか? 京太郎「……」 どうする? 選択安価↓3 1 ちゃちゃのんを誘うのじゃ 2 ちゃちゃのんも誘っちゃるけぇ 3 ちゃちゃのんがええのぅ 4 咏 5 憧 6 えり ゾロ目だった場合は ちゃちゃのん以外全員(無慈悲) 683 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/03/31(月) 22 40 11.21 ID ysz4uuzjo [4/11] 京太郎「(誰かいないかな……?)」キョロキョロ とは言っても今日は憧も咏さんもいないし 後は―― トタトタ えり「ふぅ……どうして私が老けメイクなんか」ズゥーン 京太郎「お!」 針生アナだ そういやあまり話したことないんだよなぁ 京太郎「あの、針生アナ!」 えり「ん? 須賀君、何か?」 一「きょ、京太郎君?」 京太郎「これから俺と一さんで食事に行くんですけど、針生アナもどうです?」ニコッ えり「え? いや……(最近お財布厳しいしなー)」ウーン 京太郎「……」 んー、なんだか渋ってるっぽい どうにか誘導できないものか えり「今日は、その」 一「ほら! こう言ってるしボク達二人で行こうよ、ね?」グイグイ 京太郎「針生アナ……」ボソッ えり「!」ビクッ 京太郎(容姿S)「ダメ、ですか?」ウワメヅカイ キラキラキューン えり「行きます」ギュッ 京太郎「わーい!」 一「……ケッ」ペッ 監督「うんうん、いいよー! もう一回行っとこうかー」ニコニコ いちご「な、なんでちゃちゃのんだけ……」シクシク 監督「……(可愛い)」ホッコリ スタッフ「(可愛い)」ホッコリ これがきっかけとなり 作品内での橘イチゴの扱いが酷いことになるとは誰が想像しただろうか ※ 全てスタッフの愛です 京太郎「じゃあ行きましょうか」 えり「……こんな年下の子に、不覚」ズゥーン 一「浮いたり沈んだり忙しいですね」ポムッ 684 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/03/31(月) 22 49 28.85 ID ysz4uuzjo [5/11] 【スタジオ近く 街中】 ガヤガヤ マナイタダヨコレ! カナリマナイタダヨコレ! スッゴイマナイタ! クッ…… ウッウー! ドヒンニュウナノー 一「何食べに行く?」 京太郎「そうですね、何か希望とかあります?」 えり「いえ、特には……(えーっと、財布の中はひーふー)」ブツブツ 京太郎「一さんは?」 一「なんでもー。京太郎君は?」 京太郎「そうですねぇ……」 ここは男としてビシッと決めなきゃな 京太郎「……」 桃子「高い所を選んで、奢るという手もあるっすよ」ボソボソッ 京太郎「!?」バッ ガラーン 一「どうかしたの?」 京太郎「いえ、今声が……?」 気のせい、か? 桃子「安いところを選んで気遣いアピールも無難すね~」スゥゥゥ ガバッ 京太郎「!?」キョロキョロ なんだか分からないが、天のお告げか? とにかくこれを活かさない手はない! 桃子「……」ニマリ クスクスクス 選択安価↓3 1 牛丼屋 奢り難易度 10 2 レストラン ニ・リュー 奢り難易度 30 3 高級レストラン 一龍 奢り難易度 50 4 超絶高級料理 ト・リ・コ 奢り難易度 70 ※奢り難易度は次の判定で合格最低値の事です 688 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/03/31(月) 22 59 29.45 ID ysz4uuzjo [6/11] 【高級レストラン 一龍】 デデドンッ! 京太郎「ここです」バァーン 一「うわぁ……すっごいおっきい」 えり(石化)「」ピキッ 一「なんか超ゴージャスなとこなんだけど?」 京太郎「実は透華さんに教えてもらって、一度来てみたかったんです」 一「へぇ、とにかく入ろうよ!」 えり「あ、えと、その? 私お腹が――」 一「ほら、早く!」グイグイ えり「うぉえぁっ!?」ズルズル 京太郎「……それにしても大きいなぁ」 スタスタ 女将「おやまぁ、若い子達じゃな」 京太郎「三人、大丈夫ですか?」 女将「構いやせんよ。ほら、今日は空いとるから」 ガラガラ 女将「この部屋でどうじょ」 京太郎「ありがとうございます(このおばあちゃんすっげー腰曲がってるな)」 一「うわーメニューもたくさんあるよ!」 京太郎「へぇ、どれどれ」 捕獲レベル……245? なんだこれ、よくわからんけどとにかく美味けりゃいいや えり「」ガタガタガタガタ 京太郎「えりさん? 決まりました?」 えり「うぇっ!? いや! お、おぉ、うーん、そ、その!」 一「え? 八王?」 京太郎「あ、この八王のフルコースですか」ニッコリ えり「は?」 一「うわぁ、時価だって。すっごく高そう!」ビックリ 京太郎「流石針生アナは大人ですねー」ウヒャー えり「」 ガラッ 京太郎「すいませーん、この八王のフルコースで」 女将「はいはい」シュタタタッ 京太郎「(むっちゃ機敏だ……)」スゲェ えり「」カチコチ
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【メリー・ゴーアラウンド・クリスマス】 GO AROUND : 航空無線用語としては「進入復行」を意味する 要するに、滑走路に入るんじゃねえ戻れという意味である 原義としてはぐるぐる回る、である 京太郎「というわけで、お疲れさまでしたー」 やえ「お疲れ様でしたー」 クリスマス。仕事。 仕事である。社会人一年目ではないけど、恋人と過ごすことはできない。 というかそもそも恋人がいない。死ね、リア充ども。死ね。 やえ「あんた、仕事でよかったの? クリスマスイブだけど」 京太郎「そりゃあ、やえさんと一緒にいれるんなら大歓迎ですよ」 やえ「ふんッ!」 京太郎「痛い、痛い!」 やえ「くだらない冗談はやめなさいよ」 京太郎「……冗談じゃないんだけどなぁ」 やえ「なら、なおさらよ」 京太郎「……鉄壁なんだよなぁ。麻雀と一緒で」 やえ「……誰の胸が鉄壁だって?」 京太郎「言ってない! 言ってねーっすよ!」 やえ「でも、思ってはいたでしょ?」 京太郎「……いやー、そんなことはないですよ? うん、まあ」 やえ「ふんッ!」 京太郎「い、痛ェ! 痛ェ!」 京太郎「なんか、最近俺の扱い雑すぎませんか?」 やえ「……」 やえ「あんたが、そう扱って欲しがってるんだから仕方ないでしょ」 京太郎「いや、そんなことないっすけど……」 やえ「じゃあ、無自覚ってことね」 京太郎「……」 京太郎「……ついにやえさんが俺の無自覚の部分まで理解してくれるまで打ち解けてくれたのかぁ」 やえ「……は?」 やえ「いや、私はあんたが変に道化として振る舞おうとしてる面があるって――」 京太郎「――いや、いいんです。皆まで言わなくて」 やえ「は?」 京太郎「やえさん、照れてるんですよね?」 やえ「は?」 京太郎「でもいいんですよ、今日はクリスマスイブなんですから」 京太郎「もっと素直になってもいいんですよ? だって俺たち、相棒じゃないですか――」 やえ「ファイナルベント(物理)!」 京太郎「おぐっ!?」 やえ「カフカス・カリンカ(打撃)!」 京太郎「ひぎっ!?」 やえ「衝撃のカフカス・カリンカ!」 京太郎「うげっ!?」 やえ「撃滅のカフカス・カリンカ!」 京太郎「更にっ!?」 やえ「抹殺のカフカス・カリンカ!」 京太郎「まだァ!?」 やえ「更にもう一発!」 京太郎「ちょっと、最初に“衝撃”って言ったなら全部で3発――」 やえ「……で」 やえ「あんた、よかったの? クリスマスまで仕事を入れて……」 京太郎「あー、別に構わないっすよ」 京太郎「代わりに、可愛い後輩にプレゼントを渡す時間が作れましたし」 やえ「ふーん」 京太郎「いやー、これだけで今年は満足ですよ。あいつも喜んでくれて、俺も嬉しかったんで」 やえ「……なら、ま、いいんだけどさ」 京太郎「というか俺、そもそも……恋人とクリスマスを一緒に過ごしたことがないんで」 京太郎「もう悲しいとか悔しいとかじゃなくて、諦めてますよ」 人間、諦めが肝心という言葉がある。 まあ、諦めが悪いのがオカルトスレイヤーなのだが。一々諦めてたら、オカルトと戦えやしない。 自分のことを希望と言ってくれた人間がいる。だから、早々と諦められるものじゃない。 やえ「そうなの?」 京太郎「そうです」 京太郎「まずあれですね、大学生のときは普通に部活で忘年会をやったり……」 京太郎「生活力が皆無の先輩の家で介護やったり……」 京太郎「モテない男友達“2人”――あ、“2人”ってのが重要です――と、苦離済ますパーティーをしたり……」 京太郎「仲がいい女子――って、知ってますよね?――新子憧と、恋人いない同士遊びに行ったり……」 京太郎「そんな感じですね」 やえ「……あー、うん。なんかごめん」 京太郎「去年も普通に仕事が入ってましたからね……ハハハ」 やえ「クリスマスぐらい、休んでもいいんじゃない?」 京太郎「まさか。相棒のやえさんが働いてるのに、俺が休めるわけないじゃないですか」 やえ「……」 やえ「……それはつまり、私には今年恋人がいないと思ってたって訳か」 京太郎「えっ」 京太郎「今のは『こんなに相棒である自分を思ってくれてるんだ』って、照れる場面じゃないんじゃ……?」 やえ「うるさい、バカ男」 やえ「高校生のときは?」 京太郎「あー、そうですねー」 京太郎「高校三年生のときは普通に図書館で勉強してましたね、咲と」 やえ「……宮永プロか。二人目の方の」 京太郎「その言い方はやえさんとは言え、やめてくださいよ」 京太郎「アイツは宮永咲です。二人目の宮永でも、宮永照の妹でもないんです」 京太郎「アイツは――宮永咲です」 やえ「……」 やえ「……ったく、いつもそれぐらい真剣な顔してればいいのに」 京太郎「? 何か言いましたか?」 やえ「別に、何でもないわよ」 残念ながらそのときは、原村和は一緒ではなかった。 残念ながら。非常に残念ながら。 何でも、意外にあの家の父親というのはそういうのを大事にする人らしい。 一度勉強で遅くなってしまって送って行ったときに邂逅した、あの渋めなボイスからは想像できない。 京太郎「高校二年生のときは……龍門渕のパーティーに参加しましたね」 京太郎「で、そのあと仲がいいメイドさんと遊びに行ったり……」 やえ「……自虐風自慢?」 京太郎「?」 京太郎「普通に、親友的な感じですけど……」 やえ「……」 やえ「……はぁ」 京太郎「高校一年生の時は――」 あの時は、奈良に居たのだ。 両親の旅行に付き合っていて。 その時出会った少女は、恋人ではなかった。 京太郎「やっぱり、恋人と過ごしてはいませんでしたね」 やえ「……女と一緒だったことは、否定しないのね」 京太郎「まあ、多少は……」 やえ「多少でこれまで五人と過ごしてるなんて言われたら、普通の男にはブッ飛ばされるわよ?」 そう、その時点では――。 京太郎「かもしれないっすねー」 京太郎「まあ、俺は……それよりも恋人と過ごせる方が羨ましいですけど」 やえ「そんなもん?」 京太郎「そんなもんです」 高鴨穏乃はまだ、恋人ではなかった。それに、二人っきりでもなかった。 だって、新子憧も一緒にいたし。 京太郎「……」 やえ「……」 京太郎「あれ、ここは『じゃあ私が今日一日だけなってやる』って流れじゃないんですか?」 やえ「……。……なんでそう思った」 京太郎「いや、憧がそんな冗談吹かすこともあったんで」 やえ「……」 京太郎「冗談とかついででも、嬉しいですよね。可愛い女の子にそう言われるってのは」 やえ「……」 やえ「……はぁ」 京太郎「で、答えは?」 やえ「……」 やえ「相棒として、仕事仲間として……いや、その、まあ……あの」 やえ「そんな感じなら……えっと、遅めの夕飯にぐらいなら……付き合ってあげても……うん」 京太郎「……」 京太郎「……なんか悪いものでも食べました?」 やえ「あんた本当にブッ飛ばすわよ!」 京太郎「まあ、冗談ですよ」 京太郎「折角なんで普通に親交を深めましょうよ。あと、新年麻雀大会の話もあるし……」 やえ「そっちはまあ、適当でいいんじゃないの?」 京太郎「適当って……そんな、やえさんらしくない……」 やえ「そりゃあ流石に、こんな日まで仕事の話ってのは色気がないし――」 やえ「後は何より、あんたが相棒だから」 やえ「今更余計に打ち合わせする必要ないんじゃないの? あんたと私ならさ」 京太郎「――」 やえ「どしたー?」 京太郎「……いえ、しましょう。するべきです」 京太郎「俺のスタイル的に、研究をしないとちゃんと戦えないですから」 やえ「……うーん」 やえ「でも、ここまで来ると実際に打ってみないと私とあんたじゃ協調できないんじゃないの?」 やえ「積み上げたあとなら、実際の場の状況次第だから」 京太郎「それは確かにそうですけど……」 京太郎「それでも、やりたいんです」 やえ「いいけど……なんで?」 京太郎「1%でも勝率を高めたい。やえさんの足を引っ張りたくない」 京太郎「相棒として――絶対に俺は負けたくないんですよ」 やえ「――」 京太郎「……ハハ」 京太郎「なーんて、格好良くないですか? 今の俺。正直結構イケメンだと思うんですけど……」 やえ「……」 やえ「……やっぱり、多少イケメンでも無理だわ。あんたは」 京太郎「イケメンだとは認めてくれるんですね?」 やえ「多少だからなっ。勘違い、すんなっての!」 京太郎「フリですか?」 やえ「フリじゃない! すんなって言ったら、すんな!」 やえ「んじゃあまあ、行きますか」 京太郎「そっすね。どっか希望とかありますか?」 やえ「別にどこでもいいわよ。あんたが居れば」 京太郎「――」 京太郎「……」 京太郎「……」 京太郎「……」 京太郎「えっ」 京太郎「えっ」 京太郎「えっ」 京太郎(ま、まさかこんな言葉がやえさんから出てくるなんて……!?) 京太郎(どうしたんだ、今日は。クリスマスだからって浮かれてるのか?) 京太郎(世の中発情期だから、やえさんも発情期になってるのか!?) 京太郎(もうこれゴールしていいのか? ゴールしちまうのか?) 京太郎(白線超えちまっていいのか? そういう意味でホワイトクリスマスになっていいのか?) 京太郎(お互いフリーだからフリーキックっていうか、フリーキッスしちまっていいんだよな?) 京太郎(……) 京太郎(……いやー、でも、いざやえさんとそういう関係になるってのは怖いよなぁ) 京太郎(まるで意識してなかったし、正直全然考えてなかったからなぁ……) やえ「?」 やえ「別に私がなんか変なこと――ハッ」 やえ「……」 やえ「……」 やえ「……」 やえ「……そ、そういう意味じゃないからな! あんたが居れば牌符の検討とか打ち合わせができるって意味でっ」 京太郎「大丈夫ですよ、やえさん。皆まで言わなくていいです」 やえ「そ、そう? 本当に?」 京太郎「ええ」 京太郎「俺はちゃーんと判ってます。小走やえの相棒なんですから」 やえ「……そう」 やえ「いやでも、あんたのことだから絶対なにか――」 京太郎「やえさんみたいにストイックで子供の頃から麻雀一直線で実直なんだけど実は恥ずかしがり屋でちょっと抜けてて」 京太郎「フォローしてくれてるのかしてくれないのかよくわからないし、ツンデレっていうかそれを通り越して鉄壁っていうか絶壁っていうか」 京太郎「その癖特性は地味の中の地味って感じで、そうなんだけどそれを武器に立ち回って7位になるとかもう麻雀極めているって言って過言ではないっていうか」 京太郎「正直言って俺にとって目標を通り越してもうこの人と組めているっていうか俺のことを指名してくれたのが誇らしかったというか」 京太郎「最初の頃コンビだってのにやけに冷たいし厳しいこと言ってくるわ俺のこと絶対嫌ってるんじゃないかななんて考えてたのに」 京太郎「たまたまやえさんが俺のことを選んでくれたってことを耳にしてしまったときにそれまでの態度が全部変わって腑に落ちたっていうか」 京太郎「それから頑張ろうと思ってたのにタレント的な仕事を入れられてだいぶ腐ってった俺が今思えば情けないっていうか」 京太郎「正直尊敬してもしたりないし、あなたと組んでいることがどこまでも誇らしくてしょうがなくて、不運を逆にものにしているあなたは最高ですっていうか」 京太郎「それくらいまでに麻雀に真摯でひたすら麻雀に打ち込んでいて麻雀以外考えてないんじゃないかってレベルの人が」 京太郎「そんなこと――絶対に、言うわけないっすから!」 やえ「……」 やえ「……」 やえ「……」 やえ「……いっぺん、死んで来なさい」 京太郎「えっ」 やえ「……まあ」 やえ「正直今のはちょっと引くっていうか……軽く怖いっていうかさ」 京太郎「ちょっと……? 軽く……?」 やえ「いや、例によって茶化したのかと思って」 京太郎「まー、半分はそんな感じですね」 京太郎「いや、ちゃーんと本気で思ってはしますけど。結構本気ですし」 やえ「……」 やえ「あとは、私へのフォロー?」 やえ「自分が余計に道化っぽく振る舞うことで、私のミスよりバカになって見せたってとこ?」 京太郎「……ハハ」 京太郎「種明かしとか、人が悪いっすね……やえさんは」 やえ「どんだけあんたの相棒をやってると思ってんのさ」 京太郎「えっと……一年とちょっと」 やえ「真面目に答えんなっ!」 やえ「それ、ちょっとズレてるから。もう、収録終わってんだかんな」 やえ「あと……」 京太郎「“あと”……?」 やえ「私の前で、余計な気を遣うなってのよ。……相棒なんだからさ」 やえ「私は、麻雀以外であんたに気を遣わせる気なんてないから、そこんとくよーく覚えとけ」 やえ「いい?」 京太郎「……はい」 やえ「よし」 やえ「……で、それとこれ」 京太郎「えっと、何ですか?」 やえ「プレゼントよ。クリスマスの奴」 やえ「一応……クリスマスに顔を合わせるんだし、多少は必要でしょ?」 京太郎「……。……えっと、開けても?」 やえ「いいって。というか、変に勿体ぶらずにさっさと開けてくれた方がいい」 小さな袋を開けてみる。 重さはそれほどでもない。チャリという、金属が擦れる音が聞こえたのでキーホルダーだろう。 職場の同僚に送るとしては些か――と思うものもいるかもしれないけど、普通に、送られたそのことが嬉しい。 買ってきた袋とじを定規で開けようとする中学生みたいに――訂正、宝箱を開ける勇者みたいに。 僅かながらに震える指先で、シールを器用に剥がしてみる。 京太郎「これは――」 京太郎「刀、のキーホルダー……っすか?」 やえ「見覚え、あるでしょ? そのデザインには」 京太郎「えっと……」 これは確か、オカルトスレイヤーの作中にて、オカルトスレイヤーが使用していた刀。 それは、服装の中に収納出来ずにアジトの武器庫に保管されていた武器。 それは、一定の振動波と電波を発し、専用の機材を持つ“オカルトスレイヤー”にだけはそれの今ある位置が判る武器。 それは、オカルト能力者の生み出す装甲を、いとも容易く切断する――――――。 その協力者が命を賭して、“オカルトスレイヤー”に届けた専用武器。 “対オカルト振動式忍者刀”――――。 銘を―――― 京太郎「『ウスランガの仮面』」 京太郎「どうして、俺にこれを……?」 なんで刀なのに仮面なのかという突っ込みは置いておく。 ちなみにウスランガというのは南アフリカの伝承にいる湿地の女神であり、全ての生命体はこの地から生まれたとされるもの。 また、その夫のウムヴェリンカンギは創造神であり、雷や地震として顕在すると言われる。 作中ではこの刀の振動を物体の固有振動数に調節して、辺りの地面や硬質化する敵の装甲を液状化させるなどを行っていた。 やえ「縁起担ぎみたいなもんよ」 京太郎「縁起担ぎ?」 やえ「所謂――まあ、菫から聞いたけど、ドラマの中のオカルトスレイヤーの強化ってのはそれなんでしょ?」 京太郎「はい」 持ってからというもの、ただでさえ生身の癖に不死身臭かったオカルトスレイヤーがますます不死身じみてるので、 “不滅(イモータリティ)の京太郎”とか、そんな感じに呼ばれたりしてたっけ。 いや、なんとも懐かしい。 実に懐かしい。刀なのに、どこら辺が仮面何だか判らないって突っ込みも込みで。 確かあの時、制御用にヘッドアップディスプレイ機能がついた仮面があったから、そのせいかもしれないけど。 やえ「で、作中のあんたは……どんなオカルトにだって立ち向かって、最終的に勝利をものにした」 京太郎「ドラマっすけどね」 やえ「別に、何でもいいわよ」 やえ「とにかく――こっちのあんたも、そうなりなさい」 やえ「今ので十分やってるってのは判るし、あんたは普通の人間にできる努力以上の努力をやってるってのは知ってる」 やえ「あんま、無理すんなとも思ってる。思ってるけど……」 やえ「それでも――」 やえ「――もっと、強くなりなさい。そこで満足なんてしなさんな、須賀京太郎!」 やえ「あんたは私の相棒だから、私があんたのことを一番よく判ってる」 やえ「あんたが格好いいときってのは、大概が格好つけなきゃいけない時」 やえ「だからこそこうして、嫌でも格好つけさせてやる。格好つけるための土台を、私が作ってやる」 やえ「そうすりゃあんたは――絶対にそれに応える」 やえ「私の知ってる須賀京太郎はそういう奴。なんか、違う?」 京太郎「……さあ?」 京太郎「自分のことなんで……ちょっとよく判らないっす」 京太郎「判らないけど、まあ……やえさんがそういうんなら、そーいうことなんじゃないっすかね」 京太郎「よく、色んな人から格好つけとか言われますし」 京太郎「ま、そこまで言われて格好をつけられないほど……」 京太郎「俺は、男をやめてはないっすよ」 やえ「……ふん」 やえ「もしもやめてたら、コンビ解消してやってるわよ。今頃さ」 京太郎「そんなことなんてないって、知ってて言ってますよね?」 やえ「そりゃ、相棒だからね」 京太郎「ハハハ」 京太郎「まあ、精々格好つけさせて貰いますよ――オカルトスレイヤーらしくね」 やえ「……まあ、期待しないで待ってるから」 京太郎「つーか、まあ」 京太郎「国民麻雀大会ぐらいのときから、だいぶ俺って新生・俺になってますけど……」 やえ「知ってるけどさ」 やえ「そこは……ほら、あの……なんていうか……その」 やえ「そろそろ新年だから、なおさら……こう、一新して欲しかったのよ。なんとなく」 京太郎「なんとなくっすか……」 京太郎「なんとなくで限界突破しろとか、昭和の特撮もビックリの無茶ぶりっすね」 やえ「それに応えてくれる男とは、思ってるかんね」 京太郎「……」 京太郎「……卑怯っすよ、その言い方」 やえ「いつものお返しよ、馬鹿」 京太郎「……」 やえ「……」 京太郎「……まったく、小走先輩も素直じゃないんだから」 やえ「……あんたに言われたくないわよ、あんたには」 なんとなく笑いあって、首から下げたシルバーにキーホルダーをつけてみる。 どっちも金属製だから、デザインとしてはありっちゃありだろう。 そのまま、歩き出す。 やえ「メリークリスマス、京太郎」 京太郎「メリークリスマス、やえさん」 ――了
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特別編 side臨海 京太郎と明華が付き合ってます ◎月☆日 朝、目が覚めたら目の前に明華がいた いや、何してるんだよ 合鍵はもらったってドヤ顔してたけど、いいのかうちの両親 今日から両親が泊まりの出張だかでいないから来たらしい まぁ、俺も嬉しいからいいか 朝食を二人分作ったが、自分が作るより美味いのが気に入らないのか少し明華が拗ねていたので、食べさせてやったら素直になった 口移しは少しやりすぎたか? それからはしばらくネト麻しながら過ごしたが、途中から2人で脱衣麻雀になった 明華も明らかにわざと、誘うように脱いでいくからその期待に応えてやった 動けなくなるまでは失敗だったかもしれない でも明華が幸せそうだからいいか 明華が起きてからは家まで送っていった まだ動けなかったからおぶっていったが、背中の感触がすばら それを察したのか、直に触ってるのに、と呆れたように明華が言ってきた 直でも背中越しでも好きなんだ。明華のだから、と言ったら静かになった ほとんど明華と過ごしただけだったが、いい一日だった 明華「…………」ダラダラ 智葉「ほう、これはどういうことかな?」 ハオ「2人の爛れた日常ですね」 ネリー「大人だねー」 ダヴァン「普段敬語でさん付けの京太郎が呼び捨てデスネー」 智葉「とりあえず、京太郎も説教だな」 明華「……言い訳はしません、というかできませんけど、ひとついいですか?」 智葉「なんだ?」 明華「避妊はしてます」キリッ 智葉「当然だこの阿呆!!」 怒られたりからかわれたりつつ、祝福されました カンッ!!
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http //hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1362756092/ 京太郎は関西の大学に進学しました 京太郎「へぇー、これが去年の学園祭のアルバム」ペラッ 京太郎「んんっ?」 京太郎「このタコ焼き焼いてる女の子ちょーカワイイ!江口先輩知ってます?」 セーラ「……あー。…その。それはなぁ」ポリポリ 竜華「あはははー、やっぱり須賀君も気づかへんか」 怜「やろうな。実はこれセーラやで」 京太郎「ははは、二人とも俺をからかうのは辞めて下さいよー。いくら俺でもこんな見え見えの冗談に」 セーラ「…うーむ」 竜華「いやいや、よーく見てみ?このベッピンさん。毎日会ってるはずや」 京太郎「むむむっ、こんな美人学内で会ったら忘れませんよ」 セーラ「…ふぅーむ」 怜「そんなにお気に召したんかいな?言っとくけどおもちはないで」 京太郎「それは写真でわかります」 セーラ「こらァ!」 セーラ「胸なんか飾りじゃ!俺はないチチで良かったわ」 怜「まぁ、セーラが竜華並のおもちならうちの立場がな」 竜華「大きくても肩凝るだけやで?」 京太郎「えぇ…清水谷先輩のおもちはとてもスバラです」ジロジロ 怜「先輩の胸ジロジロ見たらあかんで、岩山両斬波!」ビシッ 竜華「これやから男は」ジロッ セーラ「…」ムニムニ→一応、寄せてる 京太郎「ところでホントにこの美人が江口先輩なんですか?」 竜華「さっきからそう言うてるやん。セーラ、明日この服装で来て証拠見せたれ」 セーラ「絶対にやらん!もうあんな女らしいカッコは人前でせん!」 怜「女らしいって普通やん。竜華なんかもっとすごい服着てるで」パカッ 携帯のフォルダを開けようとする怜 京太郎「ほぅ…」 竜華「わあぁぁぁぁぁぁぁ!怜、それはあんたと二人っきりやから着ただけや!他の人に見せたらあかんって」 怜「はい、須賀君」パカッ 京太郎「ほほぅ…これは…。って泉の変顔じゃないですか!?」 怜「アホー、騙されよったー」 竜華(ほっ…助かった) 京太郎「この写真、加工でもしてるんですかー?」 セーラ「さっきから失礼なやっちゃ」 竜華「せやな。化粧って言うのは文字通り化けると書く。セーラは普段スッピンやからな」 怜「うちと竜華も本気出したら今より可愛くなるんやでー」 セーラ「ちなみに俺、化粧品なんか買った事無い」ケラケラ 竜華「セーラもちゃんとすればべっぴんさんやのに」ハァ 京太郎「これが江口先輩か…。よーーーく見たら面影もあるような」 怜「ウィッグつけてロングヘアーにして化粧しただけやで。よく見ろや」 京太郎「マジっすか~?女って怖いなぁ」 竜華「女はいくらでも化けれるで」 怜「泉や船Qかて須賀君がびっくりするくらい可愛くなるでー」 京太郎「そうですかねぇ?まぁ…、江口先輩の乙女モード見て見たいっすね」 セーラ「いーーーーーやーやー」 怜「この日は麻雀して負けたんやんな?」 セーラ「武士に二言はないからな。最下位やったから、嫌々女装したんや」 竜華「女装って…あんた」 怜「乙女セーラ効果でたこ焼きもあっと言う間に売れたんや」 京太郎「へぇー、俺もこんな美人にたこ焼き勧められたら買ってしまいますね」 セーラ「さっきから褒めすぎやから///そんな大したもんちゃうし」 京太郎「見せて下さいよー」 セーラ「俺に麻雀で勝ったらええで?」 竜華「ぶはっwwwそれはひどい勝負や」 京太郎「勝てるわけないでしょう…。代打ちありですか?」 セーラ「代打ち?誰や」 京太郎「俺の幼馴染です。麻雀は家族麻雀を抜けば高校生から始めたそうで」 セーラ「ふーん。ええで?俺、千里山の元エース江口セーラやで?負けるわけないやん」 京太郎「幼馴染とそいつの彼女が来月、奈良に遊びに来るそうなのでその時に」 セーラ「ええで。俺は逃げも隠れもせん。誰でも連れて来いや!」 京太郎「…はい」ニヤリ 京太郎「あっ、ところで今日は何して遊びます?」 セーラ「ボーリングや。ボーリング。今日こそ決着つけるで」 京太郎「負けた方が奢りっすね。その前にご飯も食べません?」 セーラ「金ないから定食屋でええか?竜華、怜はどうする?」 竜華「乙女は定食屋なんか行きません」 怜「憧ちゃんに美味しいパスタ屋教えて貰ったんや」 セーラ「ぱ、パスタ?あんなんお腹いっぱいにならへんで」 竜華「セーラと違ってうちらは腹八分目にしてるんや」 怜「せやせや。すぐ太るんや。穏乃ちゃんとセーラは体重なんか気にした事ないやろ?」 セーラ「ないなぁ。体重とか中学の時から変わってへんし」 竜華「きいぃぃぃぃぃぃぃ!うちは+5kgや!」 怜(竜華はおもち分やろ…) 京太郎「パスタ屋って高いんですか?」 竜華「なんぼ言うてた?」 怜「確かコースで3000円って言ってたで」 セーラ「京太郎。3000円って高過ぎへんか?」ヒソヒソ 京太郎「俺の一週間分の食費ですよ」ヒソヒソ セーラ「やなぁ。定食屋はおかわり自由やしな」 竜華「さてと。女子会行って来るか」ガタッ 怜「うんうん。じゃあ、そっちはデート楽しんでな」フリフリ セーラ「で、で、デートなわけあるか!」 京太郎「そうですよ。賭けボーリングしたり、ゲーセン行ったり、サッカーしたり野球したり。仲のいい先輩後輩っすよ」 竜華(セーラの乙女モード見たら多少は意識するんやろか?) 宮本む○し セーラ「この時間やったら居るんちゃうか?」 京太郎「えぇ。そう思って読み終えたジャンプ持って来ました」 穏乃「ハムッ、ハフハフ、ハフッ!」ガツガツ セーラ「おおっ、居た居た。相変わらず気持ちのいい食べっぷりや」 穏乃「あっ、江口先輩!おはようございます」 京太郎「シズ、ジャンプ持って来てやったぞー」 穏乃「京太郎!いつもありがとなぁ」 穏乃「お礼に目玉焼きあげるよ」ヒョイ 京太郎(食いかけじゃねーか) 穏乃「ちょうどいい所に会いました。知り合いの中学生が野球してまして。それで今メンバー三人足りないって」 セーラ「おっ、ええなぁ。行こ行こ」 京太郎「ライトかレフトがいいな。動かなくていいから」 こうして三人は中学生に交じって仲良く野球をしました そして次の月 セーラ「やって来ました松実館」 穏乃「久しぶりに奈良に帰って来ました」 竜華「一応持って来たで。セーラの乙女服」 怜「うちは化粧品を」ゴチャ セーラ「ちなみに今月の俺は好調や!悪いけど代打ちさんがどんな素人でも手は抜かへんで?」 京太郎「いいっすいいっす。全力でぶつかってやって下さい。 なんか敵が強ければ強いほど燃える戦闘民族みたいな姉妹ですから」 竜華「姉妹?」 怜「代打ちさん、姉妹で来たんや」 セーラ「たのもー!」バン 照「ん?」ポリポリ 咲「京ちゃん、久しぶり」ペコリ 和「元気そうで安心しましたよ須賀君」 怜「」ブクブク 竜華「ぎょええぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!あ、あ、あっ…。チャンピオンがおる!」 京太郎「あっ紹介します。俺の幼馴染の宮永咲と姉の宮永照さんです」 セーラ「幼馴染って…。学生最強麻雀打ちとかそんなん考慮しとらんよ」ガクッ 怜「死兆星が見える」 竜華「怜!あんたが打つんちゃうやろ!?」 京太郎「咲。この人がお前が打ちたがってた千里山の元エース江口セーラさんだ」 咲「うん、楽しみだよ」 照「咲。江口さんは普通に強いからね。本気出さないと負けるよ」 咲「負けないよ!」ゴッ セーラ「えぇい!俺も雀士や!元チャンピオンでも現チャンピオンでも誰でもかかって来いや!」 竜華「さて。どの衣装を着させようかな。ほら、怜起きて」ペチペチ かくして。 照、咲、和、セーラ 照、咲、竜華、セーラ 照、咲、怜、セーラ 照、咲、穏乃、セーラ で四局したものの、セーラは二位が一回、三位が二回、四位が一回に終わった セーラ「…」プスプス 咲「江口さん、ありがとうございました」ペッコリン 竜華「まぁまぁ、割と善戦した方ちゃうの?」ポンポン セーラ「負けは負けや。悔しいわ!」 怜「あかん、力使い過ぎた」フラフラ ポテッ 和「!?」 怜「ええ乳しとるとずっと思ってたけど膝もなかなかやね…」スリスリ セーラ「はぁ…、着ればいいんやろ?着れば」テクテク 京太郎「楽しみだなー」 咲「京ちゃん、あの人がよくメールで話題になる彼女さん?」 穏乃「あれー二人は付き合ってたの?」 京太郎「ただの先輩後輩だつーの!」 そして… 竜華「お待ちどーさーん」 怜「今からセーラの乙女変身ショーを行うでー」 照・咲・穏乃・和・京太郎「…」パチパチ 怜「まずは手始めのお姉系セーラ」 セーラ「…」ムスッ 竜華「憧ちゃんの私服を借りたんやでー」 京太郎「おおっ…!?髪の毛も巻き巻きだ!」キラキラ 照「はうぅぅぅぅぅぅ」 竜華「つづいてー定番中の定番。メイド服や」 セーラ「にゃーん」ギロッ 穏乃「睨み利かせてるメイドって怖いなぁ」 京太郎「うーむ、普段定食屋で大盛りをおかわりしてる江口先輩とは思えないくらい可憐だ」 怜「続いて、竜華のご実家にあった着物」 セーラ「セーラどすえ(適当)」 咲「すごく似合ってるよ!私も着物きた…ってこの前、穏乃ちゃんと着たっけ」 穏乃「そう言えばそんな事もありましたね」 和「いつですか!?」 ・ ・ ・ 竜華「そして、最後の最後に…」タメ中 怜「セーラだけにセーラ服なんちって」 竜華「言いたかったのに!」 京太郎(俺がリクエストしたんだけどな) セーラ「…別に京太郎のために着たわけやないんやからな」プイッ 照「可愛いよおぉぉぉぉぉぉぉぉぉ、おもち帰りーーーーーーーー!」ドドド ガラッ! 玄「おもち!?」ビクッ 照と玄の暴走によってセーラの乙女変身はいつの間にか終わってたとさ 夜、松実館の外 セーラ「はー、恥ずかしかった」 ヌッ 京太郎「ここに居ましたか」 セーラ「おわっ!?…なんや京太郎か」 京太郎「みんな酔い潰れて寝てしまいました」 セーラ「…穏乃と宮永と原村に酒飲ましたんは誰や?」 京太郎「園城寺先輩と清水谷先輩と照さんです」 セーラ「俺以外全員やないか!」 セーラ「まぁええわ。今日の事は酒の勢いで忘れてくれると助かる」 京太郎「いやー、もう記録にも記憶にも残ってますし」パカッ 携帯を見せる京太郎 セーラ「待受画像、俺やないか!?」 京太郎「キレイに撮れてるでしょ?」 セーラ「消せ!」ババッ 京太郎「嫌です」ヒョイ グラッ セーラ「あっ…」 ガシッ 京太郎「危ないっす」 セーラを抱き止める京太郎 セーラ「…」ハッ セーラ「…///」カアァァァァ セーラ「…///」ボン セーラ「あ、アホ。女の体にいつまで触ってるんや!」 京太郎「す、すいません」バッ セーラ(ってなんで俺、京太郎相手にドキドキしてるんや)ドキドキ セーラ「お、俺の女装姿笑えたやろ?はははっ…、我ながらいい笑いのネタ提供したと思ったわ」 京太郎「笑いのネタ?」 セーラ「お、おぅ。笑いや笑い。男みたいな女が無理して女っぽいカッコしてるのが滑稽やろ? ほ、ほら。お笑い芸人とかでも居てるし」 京太郎「江口先輩は芸人じゃないですよね」 セーラ「いいねん!笑いさえ取れたら!みんな俺の女っぽい姿見て影で笑うんや!笑えばいいんや」 セーラ「あはははははははー」 京太郎「…」 セーラ「あはっ…、あはははは…」 京太郎「…」 セーラ「はぁ…」 セーラ「笑って貰った方が気が楽なんやけど?」 京太郎「笑わないです。とってもカワイイと思いました」 セーラ「ッッ!?俺がか、かわかわか、カワイイ!?眼科や、眼科行って来んかい!」 京太郎「視力は1.2ありますよ」 セーラ「…怜や竜華の方が可愛い」ボソッ 京太郎「あの二人が可愛いし美人なのは認めますが…。江口先輩も負けてないですよ」 ドキッ セーラ「うっ…、もう止めてくれ!褒めんでいい!褒めてくれるな!」アセアセ 京太郎「…」 セーラ「昔な、小学生の時や。俺はこの頃から男に混じってサッカーや野球みたいな遊びをしてた」 セーラ「当時学校の行事でお芝居をやる事になった」 京太郎「お芝居ですか?」 セーラ「騎士とお姫様が活躍する簡単なお芝居や。ヒロインはもちろんお姫様。 意外に人気が高くてな。クラスの女子はお姫様やりたいってみんな言ってた」 京太郎「江口先輩も?」 セーラ「クラスの男子達とサッカーとかしてたけど少女漫画読んでたりしてたからな…。少しだけ興味はあった」 京太郎「お姫様だって似合うと思いますよ」 セーラ「……。当時俺はクラスの女子から主人公の騎士をやってと頼まれた。ほとんど女子の総意や」 セーラ「でもくじ引きで役を決める時、俺は騎士じゃ無くてお姫様に自分の名前を書いてこっそり投票した」 セーラ「そして運悪く俺がお姫様の役に当たってしまった」 京太郎「良かったじゃないですか。麻雀強い人はここ一番のヒキも強いですね」 セーラ「……結果、お姫様は演じたものの女子からは大ブーイング」 セーラ「いつも男っぽいカッコして、男に混じって遊んでるのにお芝居でお姫様。全然似合ってない!と陰口を叩かれたんや」 京太郎「多分、女子達は嫉妬してたんじゃないかと思いますよ。子供の頃ですよね」 セーラ「今考えたらそうかもな。でも俺は怖いんや!女らしくする事、女の子っぽい服を着る事、誰かに笑われる事!」 セーラ「変ちゃうか?って。俺が女っぽい服着ても誰が得するんやって。 笑われるくらいなら最初からそんなカッコしなければいいって…」 京太郎「俺が損します」 セーラ「は?」 京太郎「たまには江口先輩の乙女モード見て見たいっすから///」 セーラ「おおおおおおおお、俺に普段から女装しろ言うんか!?」 京太郎「…たまにはね。スカートは嫌いですか?」 セーラ「ヒラヒラは性に合わんからな…。まぁ…、ボーイッシュなカッコなら///」 京太郎「着てくれますよね!?」 セーラ「か、考えとくわ!アホ、アホアーホ!」タッタッタ 竜華「ぐーごー」zzZZZ… 怜「竜華の髪の毛っていい匂いやねzzZZZ…」クンカクンカ 穏乃「あこー、髪ひっぱらないでよーzzZZZ…」ウーン 和「咲さん、咲さん、咲さん!zzZZZ…」ムギュムギュ 照「うーん…、雪見大福に押し潰されるうぅぅぅぅぅ、zzZZZ…」 咲「」パチッ セーラ「あれ?宮永起きたん?」 咲「ううぅぅぅん…、江口さん」パチパチ セーラ「あんた、京太郎の幼馴染やったな?」 咲「はい。中学からの付き合いですけど」 セーラ「…どんなヤツやったか俺に教えてくれへんか?」 咲「ふふっ、気になりますか?」 セーラ「ちゃう!ちゃうちゃうちゃう!ほんの少しだけ興味が出ただけや!勘違いするなや」 咲「わかりましたよ。京ちゃんはですねぇ…」 -------------------- ---------- ----- 京太郎「抱きしめた時、いい匂いした。やっぱりあの人も一応女なんだなぁ」ポワワーン 後日 セーラ「穏乃って極々たまに私服のスカート履いたりしてるよな?」 穏乃「はい、一応持ってますよ。憧がうるさいから」 セーラ「ど、どこで買ってるんや?別に興味はないんやで?ただ穏乃もジャージ以外持ってるんやなぁって思って」 穏乃「憧が着なくなった服を貰ったり…」 セーラ「憧ちゃんって服とか詳しいんか?」 穏乃「読者モデルとかよく声かけられるらしいです」 セーラ「ふ、ふーん」 憧「ってわけで私の所に来たわけね」 セーラ「か、勘違…」 憧「もうそれはいいから。竜華と怜には聞きにくいんでしょ?」 セーラ「お、おぅ」 憧「ふふーん。私がコーディネートしてあげる!江口セーラ改造大作戦」 セーラ「お手柔らかにな。後、予算は一万円で」 憧「一万円って一着買ったら終わりじゃない!?」 セーラ「一着でええ」 またまた後日 憧「でさー。そん時、穏乃がさー」 ?「また穏乃の話かいな。一緒にラーメン屋着いてったれや」 憧「ラーメン屋は匂いがつくからやだ。あんたに任せる」 泉「あれ?」キョトン 浩子「どうしたん?急に立ち止まって」 泉「憧と一緒に歩いてるのって…。江口先輩?」 浩子「まさかー、新子さんの友達やろ。読モ仲間ってヤツか?」 泉「ですよねぇ。あんなに可愛い子が江口先輩なわけないwww」 京太郎「珍しくジャージ着てないんだな」 穏乃「憧がうるさいんだよ。デートの時はジャージ以外でお願いってさ」 京太郎「ふーん」 憧「はーい、お待たせ」 ?「…///」カアァァァァ 京太郎「この人誰?憧の友達?」 セーラ「ぇ…ぐち、セーラや」ボソボソ 京太郎「ん?」 セーラ「お前の大先輩の江口セーラや言うてるんじゃ!このボケェ!!!!!!」キーン 京太郎「俺の先輩がこんなに可愛いわけない!」 終わり